図書館のようなワンルーム、機能的に改装した屋根裏の部屋「Arsenal Flat」

via: h2o architectes
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19世紀に建てられた建物の一室が、モダンに生まれ変わった。対象となる物件は、19世紀に建てられた「オスマニアン様式」の建物の屋根裏部屋。かつては使用人の住まいとして使われていた空間である。

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場所は、パリのアルスナル地区。3部屋分のスペースが、改装を経て一続きのフラットになっている。オーナーは二人の子供を持つ夫婦だ。既存の状態では収納スペースなどに不満があったため、大胆なリノベーションに踏み切った。
しかしこの物件、なかなか難物である。屋根裏なので、屋根の傾斜に沿って壁も斜めになっており、しかも室内には柱や煙突の突起がある。間取りや家具の配置が制限されてしまうのだ。

この構造上の制約を克服したのが、「棚を間仕切りとして活用する」というアイデアだ。そのための棚は、不揃いな形の開口部に収まるように新たに製作した。
この間仕切りにより、2つの子ども部屋や図書室が誕生した。棚は、ブックコレクターであるオーナーの膨大な蔵書の収納に威力を発揮している。

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棚の形は、台形、逆台形、長方形とバラバラだが、壁や柱の突起や傾斜にすっぽり収まっているため、散漫な印象はない。
ヘリンボーン模様に組まれた寄木細工の床も、一部を白くペイントすることで壁や棚と連続性を持たせている。

そのためか、限られたスペースにたくさんの棚があるにもかかわらず、圧迫感を感じない。まるで白い空間に塔が林立しているような、リズミカルなデザインが楽しい。

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アイデア次第で、制約のある間取りも楽しく機能的に生まれ変わるのだ。

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