理想の住居兼アトリエは走るスクールバスの中に。アーティストカップルが実現した場所にとらわれない暮らし

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満員の通勤電車に揺られてグレーのビルが並ぶ街に辿り付いて、一日中四角いオフィスの中で仕事をしていると、ふとこんなことを考える。
今の仕事場は、自分の創造性を引き出すのに理想の環境なんだろうか?もし必要に応じて場所と環境を変えて、つまり旅するように仕事ができたら……?

まさに旅をするように、環境を変えながら生活をして仕事をする、そんな夢の住居兼アトリエを実現したドイツ人のアーティストカップルがいます。今回はそんな二人のお話。

ある日のベルリンの朝。彼ら二人が目を覚ました時、自分たちの住居兼アトリエがライフスタイルや好みにいまいちしっくりきていない、ということにふと気づいたそう。

二人のうち、Selimaはミュージシャンとしてアルバムをリリースし、Felixは映像作家としてムービー作品を撮影し、昨年はお互いに個人事業主として大忙し。その後、彼らがバーニーズマウンテンドッグの子犬を、二人の家族の一員として迎えた時、その子犬は都会の暮らしがちょっと苦手なこと気づき、彼らは現在の暮らしに対する違和感が少しずつ大きくなっていきました。

そんな時、彼らが何気なくネットサーフィンをしていると、偶然にも改造されたスクールバスが売りに出されているのを見つけたのだとか。そしてなんと、2日後には彼らはネットでスクールバスを購入し、すぐにそのバスがあるアメリカ行きのフライトを予約。その1カ月後にはアメリカに飛び、バスの改装をスタートさせるという急展開!

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「バスの改装は想像していたより大変だったけど、このライフスタイルを実現させることが、どんなに素晴らしいかを、まだその時は二人とも全然わかってなかったんだ」と彼らは語る。

「僕達は、この”走る住居兼アトリエ”を実現させたことで、ものすごく幸せになれた。この夢のような理想のデザインが、バスの中に実現できたこともその幸せの理由の一つ。まあ改装中やバスで移動しながらの生活はいくつか大変なこともあったけど……でも全部が経験するに値するものばっかりだったよ!」

確かに、彼らの60メートル四方よりちょっと広い位のスペースは、シンプルな暮らしと、必要最低限の家財を納めるにはちょうどいいサイズ感。彼らに言わせると、限られたスペースで工夫しながら生活することは、広すぎる住まいやモノが多すぎる暮らしに比べて逆にストレスがない。しかも自分の身の回りのデザインに妥協することが無くなると、自然と暮らしが快適になってしまうんだとか。
確かに、このところのミニマリズムや断捨離ブームとも相まって、彼らの言うことには共感させられる部分が多いですよね!

ここでぜひ観て欲しいのが彼らのスクールバスを紹介するムービー。

これを観るといかに彼らが妥協せずに、この素晴らしい住居兼アトリエを作り上げているかがわかります。リビングにはゆったりとくつろげるソファーが。その下には十分な収納つきで、横にあるテーブルは折りたたみも可能。本当によく考えられています。

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そしてベッドはクイーンサイズで、しかも、寝ながらAPPLE TVやNETFLIXまで観れる。ベッドの上には天窓まであって、もし夜にTVを観るのに飽きたら星を眺めながら眠る事だって可能だ。

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木目と白を基調とした温かみのあるキッチンも、十分な大きさのシンクや冷蔵庫付きで、料理のしやすさにこだわる女子にとっても使いやすそうなレイアウト。なんと、彼らが最後にベルリンに住んでいた時のキッチンよりも広いのだそう。

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キッチンにはたくさんの収納キャビネットがあり機能的。彼らの朝にかかせないコーヒーメーカー、トースターまで完備している。

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壁や床に敷き詰められた無垢板が、室内を落ち着いた雰囲気に。

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シャワールームの壁面には、美しいグリーンのハンドメイドタイルが敷き詰めてある。Selimaはこのバスの中でこのシャワールームが一番美しい場所だと語る。

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もちろん生活には電気を使うので、オフグリット環境を実現するソーラーパネルや家庭用蓄電池、お湯を沸かすのに必要なプロパンガスまでばっちり完備している。

もしかしたら、これを読んでいる方の中には、キャンピングカーを持っている人もいるかもしれない。でも「どうせ車の中だし…」と、そのレイアウトや使うモノのデザインに、多少妥協してしまいがちではないでしょうか?でもこの二人は、本当に妥協のないライフスタイルを、スクールバスの中に実現しています。

バスの改装を済ませると、いよいよ彼らはそのまま北米を巡る旅に出発。カナダを横断し、アラスカを北上した後、一転今度は南へ!ちょうど現在はたくさんの州にまたがって、アメリカの真ん中を通っているバンアメリカンハイウェイ沿いを旅しているところ。

この彼らの旅は、バスが壊れるか、路上の旅に飽きるまではずっと続いていく。

そして彼らには目指す目的地は要らない。だって彼らにとってこの旅こそが目指すものだから。

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