エストニア発、水にも浮かぶラグジュアリーなタイニーハウス「KODA」

via: https://www.dwell.com/

東ヨーロッパの北部、バルト三国最北端の国エストニア。港湾都市でもある首都タリンは、フィンランド湾に面する主要都市でもある。
画期的な通話システム「Skype」を生んだ国としても有名、ブロックチェーン大国としてIT関連の動きも活発なこの国で、Kodasema (コダセマ) というプレハブ会社が、スタイリッシュでモダンなタイニーハウスを制作した。

プレハブ型タイニーハウス「KODA」を制作した狙いとしては、家を建設する際の非常に高いコストや、その後、放棄された家が空き家になっていくことの問題を解決するというもの。「KODA」は、ミニマリストのためのラグジュアリーで持続可能な家となった。

via: https://www.dwell.com/

一番初期モデルのKoda Concreteは、三面がコンクリートパネルになっていて、前面にガラスをはめ、天井をフラットにしたキューブ型で、床面積は26.1平方メートル。

via: https://www.dwell.com/

室内は、外側のコンクリートとはガラリと変わり、白木の壁や床の内装で優しい雰囲気を醸し出している。インテリアもモノトーンに揃え、シンプルな部屋に。コンパクトなキッチン、リビング、洗面所、ロフトの寝室なども完備していて、全く問題無く快適に生活することができるという。

そのほかにもKoda Light (コーダ・ライト)、Koda Light Extended (コーダ・ライト・エクステンデッド)やKoda Light Float (コーダ・ライト・フロート)というものがある。

via: https://www.dwell.com/

Koda Lightでは初代のコンクリートの外壁とは異なり、黒い木の板を貼った壁のタイニーハウスだ。外壁がコンクリートではないため、より軽量になりモビリティが上がった。
内装は、材木や鉄、コンポジット式など好きな壁をチョイスできるようになった。さらに、後ろの壁にも窓を2つ取り付けたため、部屋の中により多く明かりを取り込むことができる。

via: https://www.dwell.com/

Koda Light Extendedは従来型のKODAよりも広くスペースをとったもので、より多くドアを取り付けたり、テラスをつけたりすることができる。

via: https://www.dwell.com/

特にKoda Light Floatは他のものと比べて特殊で、水や氷の上に浮くKODAだ。湖、運河、港など、普通の建築が困難なロケーションで活躍しそうだ。ただ、Koda Light Floatは、それ自体で動くわけではないので、移動する場合は他のボートなどに引っ張ってもらう必要があるという。
また、材木や亜鉛、コンポジット式など好きな壁をチョイスできるというのも魅力の一つだろう。

via: https://www.dwell.com/

制作されたKODAはこのようにして運ばれて、現地で1〜2日ほどでセッティングすることができる。

via: https://www.dwell.com/

このように、KODA Village (コーダビレージ)のような場を作り、積極的に従来型の家のオルタナティブに変わろうとしている。

人口問題、土地の問題、それに伴う土地や住宅の価格上昇など、急速に変わり続ける世の中において、「家」に対する概念や、価値観も変わっていくのかもしれない。そんな中「スモールハウス」やその「モビリティ」、そしてその「マスプロダクション」というのは前記の問題に対してアプローチする非常に大切なキーワードとなるのだろう。
エストニアのような新しいムーブメントに敏感な土地で、このような動きが起きていることが何よりの証拠だ。

via:
https://www.dwell.com/