ニンゲンらしく、アフリカぐらし

第10回:アフリカ移住のチャレンジ|ニンゲンらしく、アフリカぐらし

バンベニ 桃プロフィールアイコン | 2015.1.8
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明けましておめでとうございます。昨年2月にスタートした「ニンゲンらしく アフリカぐらし」も今回で10回目を迎えることができました。いつも閲覧していただきありがとうございます。今回は私がここ南アフリカで行っているチャレンジのお話です。

移住地アフリカでのチャレンジ

南アフリカのこのトランスカイに移り住んで6年という月日が流れた。6年という歳月はこれからの長い人生を考えるとまだまだだが、そう短いわけでもない。新しい地で生きていくことになり最初は戸惑うことばかりだったが、最近ではいろいろとチャレンジを始めたりと、ゆとりが出てきた。

私の住むこのトランスカイには100kmほど離れた場所に1人日本人女性が住んでいるだけ。コサ族に嫁ぎ彼らの文化を学びながらも、やはり私は日本人。日本食が恋しいというのが本音。

昭和後期に生まれた私の世代というのは食材、調味料のほとんどをスーパーで買って食べるのが一般的な世代。豆腐、味噌、醤油、うどん、漬物・・・・・今は便利に何でも出来合いのものが手軽に手に入る。それだから日本人のいない、アジア食品店もないこの街で生活するのは私にとってチャレンジの連続だ。

昨年の始め、もう一つのチャレンジとして、自分の消費しているものに気を配り始めた。パン、お菓子、缶詰めなどの加工品などをなるべく減らし、作れるものは自分で作るようにシフトしてみた。

作れるものは作る

天然酵母をうちの畑で採れた有機野菜の切れ端などで起こし、パンを焼き始めた。ニンジン酵母、コリアンダー酵母、カブの葉酵母・・・・ほのかに野菜のいい香りがする。もっちりとした食感もたまらない。膨らし粉を使わずに天然酵母でスコーンを焼いたり、あんぱんや肉まんを作ったり・・・。瓶の中で出番を待つ準備万端の酵母菌は今にも瓶の蓋を押し飛ばしてしまいそうな勢いだ。

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天然酵母ならではのいい香り

大のうどん好きなので、手打ちうどんも始めてみた。これは子供たちに大評判。今は週に1、2回はこの手打ちうどんを食べている。これが案外簡単で、出来たてを釜揚げうどんでツルツルと頂くのがたまらない。出来たてに勝るものはない。

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ケーキ、クッキー、蒸しパン、クラッカーなども手作りで作る。私のケーキにはカボチャの種やひまわりの種、アーモンド、ピカンナッツ、レーズン、ココナッツなどを風味に使うことが多く、糖分・油分は控えめに。それでも素材の甘さを楽しめる。

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ウチの畑のカボチャで作るパンプキンタルト

今年はいよいよ味噌作り、豆腐作りにチャレンジしてみたいと思っている。

育てられるものは育てる

ここでの生活で主人ラスタに教わりながら始めた野菜作り。土に触れることに喜びを感じる日々だが、農耕民族の血が騒いでいるのかもしれない、というと大げさだろうか。

畑はいつも私たちのお腹を満たしてくれる大きな食料庫だ。愛情をたっぷり注がれた有機野菜たちは太陽と大地の濃厚な味で、乾季の間の収穫量は減るものの、雨季の収穫は私たちを充分満腹にしてくれる。

今の時期、南アフリカは南半球なので夏。雨季真っ只中だ。畑が青々といろんな野菜で茂っている。ズッキーニ、ほうれん草、コリアンダー、パセリ、グリーンピース、葱、じゃかいも、かぶ、レタス・・・。自分で育てた野菜ならその味は格別。野菜がそれだけおいしいと、料理も楽しくなる。

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そしてこれからは少しずつ日本の野菜も植えていこうと思っている。固定種を育てれば種を自分で採れ、毎年植えることも可能というので挑戦してみたい。去年は大根、白菜を植えた。白菜はまだ育っている途中だが、大根は満足の収穫だった。いずれは大豆やお米も始めたいと思っている。

暮らしを豊かにするチャレンジ。2015年に続け!

そんなチャレンジの連続で、私のアフリカの暮らしも毎年少しずつだが快適になってきた。

昔テレビで見たブラジルへ移民した日本人のドキュメンタリーを思い出す。岩地を耕し、そこで日本文化を脈々と伝承していった彼らの姿に励まされる。私のチャレンジはまだ始まったばかりだ。

このチャレンジの結果、スーパーで買うものが随分と減った。家計の節約ともなっている。
そして何より食が豊かになった。出来立てのうどん、焼きたてのピザ、畑からの新鮮野菜、多少手間がかかるものの、それは市販のものとは違う我が家の味。

さて、みなさんは2014年、どんな一年になっただろう。どんなチャレンジがあっただろう。

最後に東北大震災から3年半、復興が思うように進まない中、被災地で日々チャレンジを強いられている方々がたくさんいる。あの歴史的な大事故と同じ時代に生きている私たち。原発、そして自然とどう向き合うのか、それは私たちが直面している大きなチャレンジだ。

電気というのは厄介なもので一度使い始めると、なかなかそれがなかった時代には戻れない。それでも電気が人間の命より大切になるわけもなく、私たちの命はこの自然に育まれている。自然がなくなれば確実に私たちは生きてはいけない。どんな道を選ぶにしてもそれだけは忘れてはならない。

2015年はどんな一年になるのだろう。 今年も南アフリカからお届けする「ニンゲンらしく、アフリカぐらし」をどうぞよろしくお願いいたします。

JHA BLESS!

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バンベニ 桃プロフィールアイコン

Writer バンベニ 桃

北九州出身。南アフリカ在住。
雑貨作家、ノンフィクション・エッセイ作家。

2006年〜2009年にユーラシア大陸横断、アフリカ一周の旅を体験。
民泊とヒッチハイクを繰り返し、文化、言語、料理、宗教、政治などを直に学ぶ。訪れた国は75カ国を超える。

南アフリカで現在の主人ラスタと出会い、結婚。二児の母。トランスカイのウムタタという小さな町と、村の生活を行き来している。
人間とは本来他の生き物と同様、自然と循環して生きていくものなのだと実感。

地球と循環して生きたいというコンセプトで天然素材で雑貨を作っている。
これまでブログやライブトークなどで、旅の経験やアフリカの生活を生かしシンプルに生きることを発信している。

FB:地球アート雑貨sisodwa
TW:@sisodwastaff
HP:地球アート雑貨sisodwa

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