ヴィーガンとインスタ時代のレストラン。ロサンゼルスの温室食堂「コミッサリー」

via: eatatpot.com

ベジタリアン、ヴィーガン、グルテンフリー。ヘルシー指向とサステナビリティへの関心の高まりと相まって、食材に制限を設ける人たちが欧米で増加しています。幅広いメニューから、様々な食のスタイルに適応した料理を選べるレストランも登場しています。ロサンゼルスのレストラン、コミッサリー(Commissary)では、グリーンハウスのような店内で、野菜とフルーツを使った豊富なメニューからジューシーな肉料理まで、目と舌で楽しむことができます。

via: eatatpot.com

「食堂」という意味のコミッサリーは、ロサンゼルスの流行発信地コリアタウンの中心にある、2014年にオープンしたラインホテル(The LINE Hotel)の2階屋上デッキに位置しています。オーナーのロイ・チョイ(Roy Choi)は、Kogi バーベキュー・タコ・トラックという韓国流タコスのフードトラックで大成功を収めた有名シェフ。ジョン・ファヴローの映画『シェフ』にもカメオ出演している人物です。

内装を手がけたのは、カリフォルニア州ヴェニスに本拠を置くニブ・デザインのショーン・ニブ(Sean Knibb)。造園とランドスケープデザインを学び、家具・インテリアデザインまで多方面に活躍する、ジャマイカ出身のデザイナーです。ロイ・チョイからの推薦を受け、ラインホテルのすべてのインテリアデザインを担当しています。

via: eatatpot.com

オープンスペースのプールサイドに設置された、全面ガラス張りの158平方メートルのグリーンハウスは、明るい光と緑に満ちあふれています。高い天井からは、ツタ、シダ、シクラメンが吊るされて飾られています。植物の組み合わせは、ホテルのアウトドアのグリーンと月ごとにローテーションさせて、リピーターを飽きさせません。共同テーブルは、装飾的に刈り込まれたツタやヤシの緑に囲まれています。

via: eatatpot.com
via: we-heart.com

「実際の作業温室のフィーリングを感じられるように、過度の演出やテーマは排除しました」とデザイナーのニブ。ヴィンテージ調のポッティングテーブル、流木のシャンデリアのオーガニックな雰囲気に、工業用スツールや天井のむき出しのダクトとファン、クロム色のエスプレッソマシンといったインダストリアルなインテリアがアクセントを加えています。

via: gardenista.com

ダイニングチェアには、南アフリカのハンドメイド木工家具ブランド、VOGEL DESIGNのネット・チェアを採用。アフリカンテイストの造形が、とても素晴らしく魅力的。

via: vogeldesign.co.za

フリーマーケットで購入したハーブ栽培のための木箱、さりげなく掛けられた麦わら帽子や、バーの端に置かれたホースといった田舎風の演出センスも見事です。

via: gardenista.com
via: gardenista.com

バーカウンターでは、オーガニックな農作物や天然素材を使うカクテル・シェフのマシュー・ビアンカニエロ(Matthew Biancaniello)のレシピによるカクテルを提供。温室内で収穫された新鮮な素材によるカクテルが、その場で味わえるという贅沢です。

ベジタリアンやヴィーガン向けのメニューにも、温室内やホテルのガーデンで採れたハーブやトマトが使われています。肉料理のソースやディップにも、植物性の素材がたっぷりと入っていて、栄養面でも優れた料理が提供されています。野菜料理のビジュアルは、見るからに美味しそうな美しさ。

via: eatatpot.com
via: eatatpot.com

ベジタリアン・ヴィーガン料理と聞くと味気ないものという印象でしたが、コミッサリーの一皿はずいぶん様子が違います。温室食堂でいただくヘルシーなメニューは、インテリアともども、インスタに写真をアップしないわけにはいかない感じ。コミッサリーの、トレンドとストーリーをうまく取り入れたビジネスセンスには舌を巻いてしまいます。

Via:
eatatpot.com
we-heart.com
vogeldesign.co.za
gardenista.com