フィヨルドに浮く、フィンランドサウナ「Floating Sauna」

雪国ノルウェーの、静寂した湖面に浮かぶ、キューブアイスのような小屋。日が暮れると、その存在は、ランタンのように輝きだす。月光のもとで、溶け出す幻想。

Bergen Art Academyの学生がフィンランドの建築会社とコラボし、短期間のワークショップで完成させた、浮くサウナ。それがこのキューブの正体だ。

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ミニマルでSFチックな印象のキューブに入るには、泳ぐか、船を漕いでいく必要がある。内部は9㎡。建材にはパインウッドを使用した。

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プラスチック板の壁は半透明で、日光の通りもよいので、近づけば、中で人が使用中かどうか、だいたい確認できるかもしれない。といっても、場所的にはフィヨルドの真ん中にあるので、ある程度のプライバシーは保たれている。

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木のベンチに腰かけ、熱く焼けた石に水をかけて蒸気を発生させる。そうすることで、外が氷点下20℃の時でも、90℃近くのサウナに入れるというわけだ。これがフィンランドサウナのスタイルである。

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途中でひと泳ぎするには、サウナの床に空いた穴から出入り可能。当然ながら、環境保護のため、石鹸の使用は禁止されている。

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汗と静寂の時間は、人々の疲れを癒してくれること間違いなし。「Floating Sauna」は、World Architecture Community Award 2010を受賞している。

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Via:
http://www.clab.fi/projects/