世界の小さな住まい方

田園風景にたたずむオフグリッドハウス、360°の開けた風景を独り占め「tintaldra cabin」

那須崇利プロフィールアイコン | 2014.11.21
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ダイニングで食事を済ませ、そのままリビングのソファーに腰を掛けると、田園のなだらかな斜面が目の前に広がっている。両開きのガラス戸をスライドさせ、スリッパのままウッドデッキに出てみれば、今日の気温がすぐにわかるだろう。1日の終わりは、玄関とバスルームで隔てられた快適な寝室に潜り込むだけ。
オーストラリア南東のヴィクトリア州ティントルドラ(Tintaldra)の広い田園の真ん中に置かれた「tintaldra cabin」。360度見渡す景色を遮るものは何もない。

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人里離れた隠居生活を快適に過ごしたいというのがクライアントの希望。人里離れて暮らすというのは、簡単そうで難しい。たしかに、広い田園の真ん中に小屋を置けば、人を寄せ付けることなく静かに暮らすことができそうだ。

しかし、電気やガス、上下水道などを遠くの施設から引っ張って来なければならない。この「tintaldra cabin」では、屋根に設置されたソーラーパネルによって電力を供給し、汚水浄化水槽と雨水タンクにより上下水道を担うことにより、完全なオフグリッドを実現している。
(オフグリッド=公共インフラから独立していること。公共送電網が「グリッド」と呼ばれていることから転じている)

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外壁は、ジンカリウム鋼板の新材をベースに、リサイクル材を表面に使用。
内装は、爽やかな白で、スッキリしたラインのインテリア。最新の設備器具を完備するが、薪ストーブと木造床、ウッドデッキがアウトドアへと誘う。(ジンカリウム鋼板=日本の戸建て住宅の外壁によく使われるガルバリウム鋼板とほぼ同じもの)

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適度なオープンプラン、ソーラーパネル、汚水浄化水槽、雨水タンクを使用し、環境に対する影響を最小限に抑えている「tintaldra cabin」を提供するModscapeは、デザイン、イノベーション、サステナビリティに価値を見出すプレハブメーカーだ。

スチールフレームと断熱パネルのモジュールユニットによる住居と商業施設を得意とする。(モジュールユニット=単位ごとにプランを増減できる)
都会の喧噪を離れ、このテラスで過ごす時間はとても贅沢なものになるだろう。

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via: designboom.com
modscape.com

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那須崇利プロフィールアイコン

Writer 那須崇利

世界の小さな住まい方ライター担当。

身長150㎝の頃から、180㎝になる頃まで、チェコ共和国プラハで育つ。
現在は東京都世田谷区在住。
自転車便メッセンジャーをやっていたが、タクシーに轢かれる。その後、構造設計事務所で建材開発に携わるが、リーマンショックで失業する。派遣社員として、住宅メーカーのBIM開発部門に入る。 現在、総合建設会社にてBIM職人および模型職人として、建築を楽しんでいる。将来は、SIなどの建築生産システムに関するイノベーターでありたいと考えている。
躯体や設備など「スケルトン・サポート(S)」を建設会社が、内部空間など「インフィル(I)」を自動車メーカーやハウスメーカーが、提供するようなイメージなど如何でしょうか。

FB:那須 崇利
HP:poetic systems

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