世界の小さな住まい方

アルプスの山間に佇む、岩のような山小屋「Antoine」

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スイスのアルプス山脈近くに、「Antoine(アントワーヌ)」と名付けられた大きな岩が現れた。山の斜面にぽつんと置かれたAntoineは、見事なまでに自然に溶け込んでいる。実はこれ、ただの岩のオブジェと思いきや、岩の形をした山小屋なのだ。

Antoineは、スイスの作家Charles-Ferdinand Ramuz の小説「Derborence」の主人公の名前から来ている。物語は、1714年にアルプスの山間で起きた崖崩れが元になっており、主人公のAntoineは無数の大岩の下で7週間生き延びた後、脱出して助かったという。2014年にスイスのスタジオBureau Aが、この小説を記念して、この岩の形の山小屋Antoineを制作したのだ。

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山小屋Antoineは、厳しい自然の中にある救世主のようだ。内部は小さいながらも、 折りたたみのできる簡易ベッドやイス、そしてテーブルが備えてあり、山の避難所として立派に役に立つ。更に、小さな窓から覗くアルプスの山々を眺めながら、薪ストーブで暖をとることもできるのだ。

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内部が全て木製であるのに対し、外観は吹き付けコンクリート(ホースでコンクリートを吹き付ける方法)で固めたもので、ゴツゴツした質感は岩そのものだ。その外観のお陰で、周囲の自然に無理なく溶け込んでいる。
山小屋Antoineは、2014年7月から2016年7月まで、スイスのThe Sculpture Park and Residencyで、展示品の一つとして展示されている(一般入場可)。

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人間である私達は、大自然に太刀打ちできないし、コントロールもできない。そんな、大自然に囲まれたアルプスの山間に佇むAntoineは、人間にしばしの休息を与える場所となり得るだろう。

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Via:
a-bureau.com
designboom.com
lescoteauxdusoleil.ch

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Writer アプティグラフト佳菜

アメリカ在住。現在、アメリカの大学にてジャーナリズムを専攻し、学位取得を目指す。普段大学では、社会問題や法律に関係した記事を中心に執筆。

アメリカに移住してからというもの、アンティーク&ヴィンテージのグラスウェアや小物の収集に明け暮れ、他にも、時間が出来ると布小物を製作したり、写真撮影をしたりと、あちこちに手を広げては時間が足りないのが悩み。

将来は、とにかく日本語と英語でどんな記事でも書けるマルチなジャーナリストになれるよう、日々修行中。

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