世界の小さな住まい方

シアトルの高校生が建てる、ホームレスキャンプのスモールハウス「Impossible City」

YADOKARIプロフィールアイコン | 2015.5.10
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アメリカ、シアトルには市長エド·マレーが発表した3つの大きな公認ホームレスキャンプがある。キャンプは非営利団体によって運営され、それぞれ40人から100人のホームレスの人々が生活している。そのうちのひとつNickelsville Homeless Communityには高校生が建てたスモールハウスが建っている。


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これは高校生のためのエデュケーション・プログラムSawhouse Revolutionの一環で、プロフェッショナルの指導の下におこなわれた”Impossible City”というプロジェクトである。Sawhouse Revolutionはタイニーハウスムーブメントに影響を受けていて、単なる技術提供ではなく、小さい家、サステイナブルな施設を作る、などの活動を続けている。

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Impossible Cityで高校生たちはファンドレイジングキャンペーン・Indiego go Canpaignを行なった。寄付金を募り、デザインしたポストカードやTシャツ、家具などを販売して資金を調達した。この資金から建築材料を購入し、パーソナルシェルターとソーラーパネルコミュニティキッチン、コンポストトイレを設置したのである。

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シェルターNestの屋根はアルミニウム、壁はストリートサインを利用している。これらはリサイクルセンターや廃棄所から集められ、再利用されたものであるが、とてもポップな印象でデザインの完成度が高いことがうかがえる。
内部はコンパクトながらも、備え付けの棚やロフトベッドの下部にボックスがあり、収納スペースも確保されている。
窓は高い位置に設置され、プライバシーが保たれている。ロフトベッドにはヘッドボードがつけられていて外から見えないように工夫されている。

ホームレスキャンプでは周囲が騒がしかったり、落ち着かない環境でストレスを抱える人が多く、社会復帰が難しいという問題点があった。仕事をしたくても履歴書に書く住所が無い、ということによってあきらめてしまう人も少なくなかったそうだ。このように小さくても自分自身のプライバシーが保たれる場所に住まうことによってモチベーションが芽生え、仕事探しをする意欲や面接に行こうとする気持ちが生まれる。一時的な援助ではなく、先を見通した自立支援である。

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高校生たちにとっても自分たちの工夫で資金を調達し、プロに教わりながら家を建てるという経験は貴重だろう。そしてそれが地域への貢献にもなっている。一石二鳥も三鳥にもなるポジティブな活動である。小さな家を中心にいろいろな人々が繋がって、助け合い、支えあうコミュニティの生活は、今後の私たちの生活を豊かにしてくれるのではないだろうか?

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(文=加藤聖子)

Via:
indiegogo.com
huffingtonpost.com
gizmag.com
fastcoexist.com

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Writer YADOKARI

ミニマルライフ/多拠点居住/スモールハウス/モバイルハウスを通じ暮らし方の選択肢を増やし、「住」の視点から新たな豊かさを定義し発信します。暮らし方の選択肢を増やすことで、場所・時間・お金に縛られないライフスタイルを実現し、人生の満足度/幸福度を向上させます。

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