森林浴を堪能しながら働けるオフィス「Office in the Woods」

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あなたが勤めているオフィスの机からは、どんな景色が見えるだろうか?ビル群、道路、港、あるいは外が見えるわけではなく、壁だったり、同僚の後ろ姿かもしれない。
今回ご紹介するオフィスで働く人々の視線の先に見えるのは木々が落とした赤や黄色など色とりどりの木の葉が敷きつめられた森の絨毯だ。そこでは森にすむ小動物や爬虫類や昆虫が横切ることも日常茶飯事だ。そんなオフィスが建てられたのはスペインのマドリッドのとある森の中だった。

こちらのオフィスを手掛けたのが、建築事務所オフィスのオーナーでもあるスペイン人の建築家、ホセ・セルガスとルシア・カノのふたりだ。「木々のもとで働きたい。そんな単純な欲求から生まれたのが、このオフィスでした。そのためには我々はなるべく外部とのつながりを感じるためにも透明な外観が欲しいと思いました。それと同時に、日差しの強いマドリッドでも快適に過ごせるように、透明な窓の部分は直射日光が差し込まないよう北側に向くように設計したのです。」

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建物の半分が地中に埋まったこちらのオフィス。外からは石の階段は下の煉瓦部分につながってそこから入れるようになっている。その特殊な立地条件のおかげで、夏の厳しいマドリッドでもほんの少しの空調でも、ひんやりと涼しく快適だ。

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建物の端にある蝶番で止められた窓は換気のために大きく開くこともできる。建屋は曲線が美しい長立方体。建物の上半分の内、北側は20㎜の厚の曲線のついたプレキシガラスに覆われている。この窓からは北側と上空に広がる森の景色が良く見渡せる。まさに木の下で働けるオフィスだ。

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南側は二重のファイバーガラスとポリエステルに覆われ、中には半透明の断熱材が入っている。こちらの厚みは110㎜になり、強い外光がしっかりと遮断されている。ここからは木々に揺れる葉っぱの動きがかろうじて分かる程度だ。

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大きな窓のおかげで日中は天然の明かりのみで、照明器具を必要とすることはほとんどない。室内は白と鮮やかな黄色と緑に塗られており、とても明るく広がりが感じられる。目線にある森の美しい絨毯や空を見上げると天井ではなく、大きな木々や青空が目に飛び込んでくるオフィスとは思えない爽快な空間だ。また夜はテーブルライトと天井から下がった丸いシーリングライトで森に大きなランタンが置かれているような雰囲気になる。

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こんな環境で設計される建物は、さぞかし独創的で自然と繋がったものになるのだろうか。彼らの作品にご興味がある方は、こちらのサイトをクリック ⇒ selgascano.net

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