書を携えよ、町へ出よう!読書家のシェルター「READER」

束ねて綴じられたページに入口が開いた。このモニュメントは、現実世界に疲れたアナタを「本の世界」へと誘う。

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フィンランドやロシア近くの国、エストニアの首都タリンに展示された読書家のためのシェルター「READER」は、エストニア芸術アカデミーに通う建築学生1年生の作品だ。

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くりぬかれたパネルを重ねて作られる内部空間は本の世界を表した休憩スペースとなっている。スプルース材と松合板から構成される立方体が表すのは「本」。

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「READER」の施工期間は、おおよそ5日間。3本の床梁を9本のアジャスタブルな基礎柱で支えているため、設置箇所の傾斜等に対応することができる。

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入口から床の傾斜を登るにつれて、ドラえもんのガリバートンネルさながら、体が小さくなったような錯覚に陥りそうだ。

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かつて、「書を捨てよ、町へ出よう」と、書の外にリアルな知識を求めるかのような示唆溢れる言葉を遺した寺山修司は、かなりの読書家だったそうだ。この「READER」には、現実社会の摩擦で疲れた人々が、時折、本の世界に逃げ込めるように町中に設けられた「シェルター=避難所」としてのコンセプトが与えられている。寺山の言葉をもじり、このモニュメントを見てみると「書を携えよ、町へ出よう」とするのが、しっくり来る。

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