青空に飛びだすコンテナ展望台「Oceanscope」

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「コンテナの再利用」と聞くと、多くの人がいわゆる「コンテナハウス」をイメージするのではないだろうか?世界の小さな住まい方でも、輸送用コンテナを再利用したさまざまな住宅を紹介してきた。四角いコンテナを四角い住居へと変えることはイメージしやすい。しかし、今回紹介するのはそんなコンテナの利用方法とは異なる、スタイリッシュな展望台だ。

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海に突き出るようにデザインされたフォルムが特徴的なこの展望台、古い輸送コンテナをはじめとする、リサイクルされた材料でできている。

なぜ、コンテナを展望台に利用したのか。そして、なぜこのようなデザインが生まれたのだろうか。

韓国最大の港を持つ都市、仙川(インチョン)。経済成長の中にも美しい農村風景が残る、韓国第三の都市だ。仙川の港に建つ展望台「Oceanscope」は、韓国の建設事務所AnLstudioによって設計された。プロジェクトを担当したのはAnLstudioに所属する2人の建築家、Keehyun Ahn と Minsoo Lee。2人はこれまでにない新しいコンテナの利用方法を模索していた。無機質なコンテナを自然と調和させ、実用的な公共の建物に変えること、それが彼らの目指す形だった。

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内部を見て見てみよう。Oceanscopeは全部で5つのコンテナから成る。天文台のデッキ部分に3つ、さらに展示用スペースとして2つのコンテナを利用。展望台部分の3つのコンテナの利用方法はユニークで、それぞれのコンテナの傾斜が異なるように設計されている。こうすることで、展望台の利用者たちがさまざまな景観を楽しむことができるのだ。

最も角度が急なコンテナは50度。展望台へと続く階段を上っていくと、まるで空に飛び出していくような感覚を味わうことができそうだ。

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設計者のKeehyun Ahn と Minsoo Leeの2人が重視したのは、四角いコンテナをどのように組み合わせるか、という発想ではなく、どのようなフォルムが景観の中に調和するか、ということだった。その結果、3つの異なる角度を持った展望台が生まれた。「コンテナ=四角い家」ではない自由な発想から、デザイン性が高く斬新な発想のコンテナ展望台ができあがったのだろう。

展望台からは、仙川の美しい夕焼けを望むことができる。展望台の先端から続く夕焼け空には、違った趣がありそうだ。

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