ツリーハウスを裏庭につくった話。父から子どもへの最高のプレゼント

via: http://www.popularmechanics.com

ツリーハウスといえばみなさんは何を思い浮かべるだろうか。「トムソーヤの冒険」に出てくる木の上の家や「スターウォーズ」に出てくるイウォークの住まいを想像する人もいるだろう。

そもそもツリーハウスは、熱帯雨林地帯に住む民族が外敵から身を守るための住居や見張り台として建築したものがルーツ。現在では非日常を味わえるカフェやアトリエ、別荘として、秘密基地感覚で建築されることも多い。だが、その憧れのツリーハウスをセルフビルドしようと考えると二の足を踏んでしまう方も多いのではないだろうか。

今回は、自宅の裏庭にセルフビルドでツリーハウスを作った人を紹介したい。彼は子どもたちにツリーハウスの製作を通して、部屋でゲームをしているだけでは決して得られない体験を伝えることができたそうだ。

ニューヨークでジャーナリストをしていたLogan Wardは、自給自足の生活を目指し、ヴァージニア州のシェナンドー・バレーに家族で移住した。自宅の裏庭に大きな木があり、彼はそこにセルフビルドでツリーハウスを製作。その製作工程を見てみよう。

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Loganは幼い頃に友人と共にツリーハウスを建てた経験があった。子どもだったため、計画もなく、完成したのはぐらぐらして精巧さに欠けたものだった(写真左)。そんな子ども時代の経験から、彼はまず計画を立てることにした。紙にデザインを描き、それからドアや外壁、展望台にいたるまで、ボール紙でモデルを作ることにしたのだ(写真右)。完成したモデルを見た子どもたちは目を輝かせ、計画段階から非常にわくわくしていたそうだ。

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ツリーハウス建築は、他の建築と似たところも多いが、ひとつだけ大きな違いがある。それは基礎の部分の代わりに足場が土台になっていることだ。

Loganがツリーハウスを作るのに選んだ木は、高さ70フィートのケンタッキーコーヒーツリー。彼はツリーハウスの土台の高さを7フィート(約210cm)に設定した。一見すると高くないように思えるかもしれないが、子どもたちにとっては十分に高く感じる高さである。作業はほぼ一人で行っていたが、チェーンホイストがあれば非常に心強い。頭より高いところでの作業や重い梁を持ち上げたりするのに役に立つのだ。

ログハウスの建築経験がある友人にも助言をもらいながら、材木には腐りにくく経年変化が美しくなるオーク材を使用することにした。まず、 木への影響を最小限にするために、4本の大梁を太いボルトで固定。次にそこに梁や根太を取り付けていく。オーク材が固いため、下穴をあけて作業を行う必要があり、太い釘を使って材木を固定した。土台が完成してからは床と屋根、壁作りに取り掛かる。ちゃんと木が成長できるように木の周囲を2〜3インチ(約5~7cm)残すようにして取り付けていく。

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高台部分の床貼りは、パイン材の床材をゴム製のハンマーで叩きながら、固定し、安定させる。そこにナイロンロープと木材で縄梯子を取り付け、出入りができるようにした(写真右)。屋根には、木と屋根瓦の間にトラックタイヤのチューブを入れている(写真左)。

壁については、骨組みから窓ガラスに至るまで仕上げてから土台に上げるようにした。チェーンホイストを使って土台まで上げ、床に固定したが、その後が大変だった。広さ5×8フィートの家の内側から屋根に垂木を取り付けるのだが、段々作業スペースが減ってしまい、頭をぶつけたり、幹で背中を擦りむいたりして、苦労が絶えない中の作業となったそうだ。

骨組みが完成してからの外壁の下見張りと屋根材張りは順調だった。木の成長と強風を考え、屋根材もすき間を空けるように取り付けた。屋根材を幹の輪郭に合わせてカットするので、時間がかかってしまった。しかし、これがツリーハウスの特徴である、独特な外観となるので、作業は楽しく進んだ。

建物ができてからは柵の作成とドアの取り付けを行った。柵は友人のJohnと一緒に森の中から、腕の太さはあろうかと思えるカエデの木を伐採して設置。ドアは二段ドアを採用し、家とポーチの間に取り付けた。子どもが指を挟まないように、ドアには滑車とおもりをつけて静かに締まるように工夫もした。

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強風が吹き荒れた日に耐風テストを行ったが、土台も建物もびくともしなかった。ついにセルフビルドのツリーハウスが完成したのだ。

ツリーハウスの醍醐味は、生きている木を土台にして建てることで、自然との一体感を感じられることだ。建てた彼自身がその心地よさと自由さを感じていたが、それは子どもたちにも強く伝わっていた。彼の子どもたちは建築途中から登って探検してみたり、ナイロンロープとカゴでお菓子や本を運び上げてみたりと、ずっとツリーハウスに興味津々だった。彼らの友達も同様に、ツリーハウスを初めて見て大喜びし、大声をあげて走り回って遊んでいた。子どもたちの思い出に残る、大きなプレゼントだったに違いない。

ツリーハウスは木に合わせて建てられているので、ひとつとして同じ建物はない。どれもオリジナリティがあって見ているだけで想像力が掻き立てられる。もし、あなたの自宅の庭に木があるのなら、セルフビルドのツリーハウスに挑戦してみてはいかがだろうか。

 

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