ポテトのようなスモールハウス!?「Big Idaho Potato Hotel」

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今回のスモールハウスは写真の通り、「じゃがいも」だ。

よく意味がわからないかもしれないが、本当に文字どうり「じゃがいも」のような住まいなのだ。

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写真を見れば、巨大な「じゃがいも」らしきものに確かにドアが付いているのが確認できる。

子供の頃に、よく「小人になって何かの内側で暮らしたい」などと、思いを巡らせた方もいるかもしれない。
そんな、まるでおとぎ話のような話は決して夢ではなくなった。なぜなら、この巨大なポテトの中で生活することが可能だから。

「Big Idaho Potato Hotel」と名付けられたこのタイニーホテルの製作者は、Kristie Wolfe (クリストファー・ウォルフ) 氏。
長さ約853cm、幅約365cm、高さ約350cm、スモールハウスと呼ぶに十分なサイズ感。
このアメリカンジョークのよく効いたこのポテト型ホテルの重量はなんと6トン。素材はコンクリート、漆喰、鉄なので、この重さも当然といえば当然だ。
日本だと「イモくさい、イモっぽい」など、イモ全般に対してあまりクールなイメージを持たれないが、ポテトは、米、パンと並んでいわゆる三大主食のうちにも数えられるほど重要な食べ物。

今回の舞台であるアメリカも、実際じゃがいもが主食と言ってもいいほどじゃがいもの生産量が多い。

特に、今回の舞台であるアメリカの「アイダホ」というワードを聞くと、最初に思い浮かぶのは確かに「アイダホポテト」、じゃがいもだ。
つまり、このスモールハウスはアイダホのプロモーション用として製作されたのがきっかけだった。

プロモーションとして実行されたのは、このポテトハウス自体をトラックに積んでアメリカ各地を回るというもの。当初は1年の予定だったプロモーションの旅は、結果的に7年にも及んだ。この巨大ポテトハウスは、トラックに積まれながらのアメリカ横断の旅を経て、ようやく産地のアイダホ ・サウス・ボワーズに帰ってきた。

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ところで、「じゃがいもの中身は何色?」と質問すると「黄色!」と答える人も多い。
確かにほっこりと茹で上がったジャガバタなどは、そのような色で間違い無いのだが、採れたての生のポテトの中身は結構白っぽい。

そこで、このポテトハウス、そのようなリアリティを追求してか、室内の壁の色は白で統一されている。
壁の表面も心なしか凸凹しており、訪問者が「自分はじゃがいもの中にいる」ということを忘れさせない工夫が見て取れる(必要性は別として)。

ただ単に「じゃがいも感」だけを追求した訳ではなく、実際のホテルとしても快適に過ごせる室内になっている。家具などインテリアは、サーモンピンクの椅子2つにオットマン(トルコの座布団)。最小限だが、どれもセンスが良く、狭い空間ながら、どこか落ち着く心地よさを醸し出している。レコードも置いてあり、アンティークな感じを楽しむには最適だ。

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奥にあるのは、2人で寝るのにちょうどいいクイーンサイズのベッド。
天井には、ヘラジカのツノでつくられたカスタムシャンデリアもあり、ここにも独創性が見られる。

もちろんエアコンや電化製品、小さなシンクと冷蔵庫など泊まるための設備は完備されている。

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残念ながら、洗面所はポテトの中にはなく、すぐそばにある専用シャワー室まで行かなければならない。

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しかし、洗面所のスペースは広々としてバスタブまであるので、お風呂好きの日本人としては嬉しい限り。日本旅館でも貸し切り露天風呂は部屋の外にあることが多いので、何の不便でもない。

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天井を見上げれば天窓があり、日中は自然光で室内は明るく、暖かだ。夜には、満天の星空を眺めながら湯船に浸かることができる。

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現在、このホテルは一泊17,000円ほど宿泊することが可能、Airbnbを通して予約が出来るそうだ。
「ポテトの中で泊まる」という前代未聞の経験ができるのはここだけ。
「カップルでアイダホのじゃがいもだなんてイモっぽーい!」とはいよいよ言えなくなってきた。
興味のある方はさっそく予約してみてはいかがだろうか。インスタ映え間違いなしかも。

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https://www.airbnb.jp/



QUOTE

ただ単に「じゃがいも感」だけを追求した訳ではなく、ホテルとしても快適。最小限だが、どれもセンスが良く、狭い空間ながら、どこか落ち着く心地よさを醸し出している。