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9棟のタイニーハウスから読み解く、住む人の思い|「タイニーハウスカンファレンス2017」レポートVol.2


この記事は「TINYHOUSE ORCHESTRA」のプロデューサー・相馬由季が参加した「タイニーハウスカンファレンス」レポートの後編です。

2017年4月8〜9日、アメリカのオレゴン州ポートランドで第4回「タイニーハウスカンファレンス2017」が開催されました。
前編ではタイニーハウスに住む人々のプレゼンテーションの様子をご紹介しましたが、後編ではタイニーハウスを見学できる「タイニーハウスツアー」の様子をお伝えします。

前編の様子はこちら ⇒ 本場アメリカのタイニーハウス会議で聞く、小さな暮らしのリアルな声|「タイニーハウスカンファレンス2017」レポートVol.1

■カンファレンスに展示された9棟の「小さな家」

タイニーハウスツアーに展示されていたのは全9棟の小さな家。それぞれのタイニーハウスにはオーナーが待機しているので、 コンセプトやデザイン、設備など、興味があることを質問することができます。


展示されているタイニーハウスは、一番小さいもので12ft(約3.5m)、大きなものではなんと、40ft(約12m)の大きなものまで!設備もソーラーパネルやコンポストトイレが付いているオフグリッド仕様のものから、薪ストーブが付いているものまで様々です。

来場者の中にはこれからタイニーハウスをセルフビルドしたり、将来住む予定の人も多く、興味津々な様子。ここで、いくつかのタイニーハウスを覗いてみましょう。

■市販のタイニーハウスもカスタマイズで「自分らしい家」になる

こちらのタイニーハウスは、Tumbleweed社から発売されているキットをカスタマイズした12ft(約3.5m)サイズの小さなもの。
シャワー・トイレ・キッチンに、ロフトが2カ所設置されていて、コンパクトながらも設備は充実。窓が大きく開放感も抜群です。
木と白壁の温かみがある室内に、折りたたみ式のテーブルも設置するなど使いやすく工夫してあります。

このタイニーハウスは自分で建てる「セルフビルド」という方法で建てられました。

セルフビルドは
・設計から全て一人で行う
・設計図を購入して材料のカットし、組み立てる
・材がカットされた状態で届いたもの(キット)を組み立てる
など様々な建て方が選べます。

このタイニーハウスは、材がカットされた状態で届く、「タイニーハウスキット」を組み立てて建てられたもの。カスタマイズを行うだけで、オリジナリティのある家に仕上げることが可能です。

■移動する家で旅する暮らし、オーナーカップルの思い出は写真とともに増えていく

こちらのタイニーハウスはバン(車)を改造したもの。
バンを改造したタイニーハウスで暮らし、旅をすることは「Vanlife」と呼ばれます。

このタイプのタイニーハウスは居住スペースは限られますが、トレーラーハウスのように牽引の必要がなく、移動しやすいことがメリットです。
この家にはキッチンや冷蔵庫が備え付けられ、ベッドスペースの下に大容量の収納があります。

この家のオーナーであるカップルは、「このバンに乗って、二人でアメリカ各地を旅するんだ。最高だよ。」と言います。

バンの内壁には、これからもっと増えていくであろう旅先で撮った写真がたくさん飾られていました。

■妻はジプシー、その文化をリスペクトしたタイニーハウス

こちらのタイニーハウスのオーナーは、たっぷりと蓄えた白いヒゲがチャームポイントのスタン。
このタイニーハウスのデザインは少々奇抜で、外観は派手な色使いで、インテリアはオリエンタルな家具や布で統一されていました。

オーナーのスタンに、どこから着想を得たのか聞いてみると、「理由は僕の妻にあるんだよ」とのこと。
「ぼくの妻はジプシーの血を引いていてね。これはジプシーの伝統的なデザインなんだ。」
そう言って、彼は誇らしげに微笑みます。

「おいで、おいで!」と気さくな彼に招き入れられた人々は、薪ストーブの香りにつつまれながら、しばしジプシーの物語に耳を傾けました。

■タイニーハウスに込められていたのは、オーナーの思いだった

今回のツアーで見学したタイニーハウスの大きさやデザインは様々でしたが、共通していたのは、そこに「持ち主の思い」があったことです。
タイニーハウスは小さくても立派な「家」。それはオーナーにとって、最愛の人と過ごしたり、落ち着いて過ごしたりできる大切な場所なのです。

近年アメリカではタイニーハウスの流行をビジネスチャンスと捉え、多くの設計事務所やハウスメーカーがタイニーハウスキットの販売に参入しています。
この参入によって、価格やデザインなど、ハードとしてのタイニーハウスの選択肢は広がりました。

ハード面でさまざまなタイニーハウスを選べるようになれば、多くの人が自分の収入や仕事に合った最適な暮らしを選べるようになります。
それはとても素晴らしいことですが、一方で私は、タイニーハウスに込められたストーリーや思いなどの「ソフト面」も変わらず残り続けて欲しいと考えています。

今回は2回に分けて、タイニーハウスカンファレンスの様子をお届けしました。
タイニーハウスに暮らしている人々の話は実践的で、タイニーハウスに付ける設備や実際に住む場所、タイニーハウスに住む面白さや課題も聞くことができ、とても参考になりました。

ちいさな暮らしを実現するためには、様々な課題やハードルがあります。そのハードルを超えるためには、タイニーハウスにかかる費用、土地、インフラなど「ハード面」の解決のみでなく、「どのような暮らしを実現したいか」を共に考えることができる「ソフト面」の仲間が必要です。

「TINYHOUSE ORCHESTRA」では今後、より実践的な情報発信に加え、実際にタイニーハウスを見学したり、暮らしている人の話を聞く機会など、体験型のコンテンツも提供していきたいと思います。


この記事は「TINYHOUSE ORCHESTRA」のプロデューサー・相馬由季が参加した「タイニーハウスカンファレンス」レポートの後編です。

2017年4月8〜9日、アメリカのオレゴン州ポートランドで第4回「タイニーハウスカンファレンス2017」が開催されました。
前編ではタイニーハウスに住む人々のプレゼンテーションの様子をご紹介しましたが、後編ではタイニーハウスを見学できる「タイニーハウスツアー」の様子をお伝えします。

前編の様子はこちら ⇒ 本場アメリカのタイニーハウス会議で聞く、小さな暮らしのリアルな声|「タイニーハウスカンファレンス2017」レポートVol.1

■カンファレンスに展示された9棟の「小さな家」

タイニーハウスツアーに展示されていたのは全9棟の小さな家。それぞれのタイニーハウスにはオーナーが待機しているので、 コンセプトやデザイン、設備など、興味があることを質問することができます。


展示されているタイニーハウスは、一番小さいもので12ft(約3.5m)、大きなものではなんと、40ft(約12m)の大きなものまで!設備もソーラーパネルやコンポストトイレが付いているオフグリッド仕様のものから、薪ストーブが付いているものまで様々です。

来場者の中にはこれからタイニーハウスをセルフビルドしたり、将来住む予定の人も多く、興味津々な様子。ここで、いくつかのタイニーハウスを覗いてみましょう。

■市販のタイニーハウスもカスタマイズで「自分らしい家」になる

こちらのタイニーハウスは、Tumbleweed社から発売されているキットをカスタマイズした12ft(約3.5m)サイズの小さなもの。
シャワー・トイレ・キッチンに、ロフトが2カ所設置されていて、コンパクトながらも設備は充実。窓が大きく開放感も抜群です。
木と白壁の温かみがある室内に、折りたたみ式のテーブルも設置するなど使いやすく工夫してあります。

このタイニーハウスは自分で建てる「セルフビルド」という方法で建てられました。

セルフビルドは
・設計から全て一人で行う
・設計図を購入して材料のカットし、組み立てる
・材がカットされた状態で届いたもの(キット)を組み立てる
など様々な建て方が選べます。

このタイニーハウスは、材がカットされた状態で届く、「タイニーハウスキット」を組み立てて建てられたもの。カスタマイズを行うだけで、オリジナリティのある家に仕上げることが可能です。

■移動する家で旅する暮らし、オーナーカップルの思い出は写真とともに増えていく

こちらのタイニーハウスはバン(車)を改造したもの。
バンを改造したタイニーハウスで暮らし、旅をすることは「Vanlife」と呼ばれます。

このタイプのタイニーハウスは居住スペースは限られますが、トレーラーハウスのように牽引の必要がなく、移動しやすいことがメリットです。
この家にはキッチンや冷蔵庫が備え付けられ、ベッドスペースの下に大容量の収納があります。

この家のオーナーであるカップルは、「このバンに乗って、二人でアメリカ各地を旅するんだ。最高だよ。」と言います。

バンの内壁には、これからもっと増えていくであろう旅先で撮った写真がたくさん飾られていました。

■妻はジプシー、その文化をリスペクトしたタイニーハウス

こちらのタイニーハウスのオーナーは、たっぷりと蓄えた白いヒゲがチャームポイントのスタン。
このタイニーハウスのデザインは少々奇抜で、外観は派手な色使いで、インテリアはオリエンタルな家具や布で統一されていました。

オーナーのスタンに、どこから着想を得たのか聞いてみると、「理由は僕の妻にあるんだよ」とのこと。
「ぼくの妻はジプシーの血を引いていてね。これはジプシーの伝統的なデザインなんだ。」
そう言って、彼は誇らしげに微笑みます。

「おいで、おいで!」と気さくな彼に招き入れられた人々は、薪ストーブの香りにつつまれながら、しばしジプシーの物語に耳を傾けました。

■タイニーハウスに込められていたのは、オーナーの思いだった

今回のツアーで見学したタイニーハウスの大きさやデザインは様々でしたが、共通していたのは、そこに「持ち主の思い」があったことです。
タイニーハウスは小さくても立派な「家」。それはオーナーにとって、最愛の人と過ごしたり、落ち着いて過ごしたりできる大切な場所なのです。

近年アメリカではタイニーハウスの流行をビジネスチャンスと捉え、多くの設計事務所やハウスメーカーがタイニーハウスキットの販売に参入しています。
この参入によって、価格やデザインなど、ハードとしてのタイニーハウスの選択肢は広がりました。

ハード面でさまざまなタイニーハウスを選べるようになれば、多くの人が自分の収入や仕事に合った最適な暮らしを選べるようになります。
それはとても素晴らしいことですが、一方で私は、タイニーハウスに込められたストーリーや思いなどの「ソフト面」も変わらず残り続けて欲しいと考えています。

今回は2回に分けて、タイニーハウスカンファレンスの様子をお届けしました。
タイニーハウスに暮らしている人々の話は実践的で、タイニーハウスに付ける設備や実際に住む場所、タイニーハウスに住む面白さや課題も聞くことができ、とても参考になりました。

ちいさな暮らしを実現するためには、様々な課題やハードルがあります。そのハードルを超えるためには、タイニーハウスにかかる費用、土地、インフラなど「ハード面」の解決のみでなく、「どのような暮らしを実現したいか」を共に考えることができる「ソフト面」の仲間が必要です。

「TINYHOUSE ORCHESTRA」では今後、より実践的な情報発信に加え、実際にタイニーハウスを見学したり、暮らしている人の話を聞く機会など、体験型のコンテンツも提供していきたいと思います。

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