モノに取り憑かれる、その前に。 「ミニマリズム:本当に大切なもの」

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この映画はマンハッタンの中心、タイムズスクエアの混沌とした人混みの中から始まる。消費主義に取り憑かれた人々が、ブラックフライデーのセール商品めがけて突進している。

他人の子供の手からおもちゃを奪い取る大人。警備員の注意は無数の足音でかき消される。

この光景に対し、10% Happier の著者、ダン・ハリスがナレーションで訴えかける。
“So much of our life is lived in a fog of automatic habitual behaviors. We spend so much time on the hunt but nothing ever quite does it for us. And we get so wrapped up in the hunt that it kind of makes us miserable.”

「我々は生活のほとんどを不明確な機械的行動習慣に従って生きています。何かを捜し求めることに大量の時間を費やしている。だが満足できない。捜すことに必死になって惨めな気持ちになるのです。 」

この映画「ミニマリズム:本当に大切なもの」は、物質的な豊かさが幸せをもたらすと考えるアメリカ的物質主義に対し、ミニマリズムという概念で真っ向から勝負を挑んだドキュメンタリー映画だ。

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あらすじ 

この映画はミニマリストであるジョシュア・フィールズ・ミルバーンとライアン・ニコデマスが、ミニマリズムという概念の普及のため2014年の10ヶ月に渡り行なったプロモーションツアーの様子が記録されている。

彼ら自身、消費主義に浸かっていた現代人の1人であった。貧しい家庭環境で育った2人は勉学に励み、一流ビジネスパーソンとして世間的には成功をしていた。

好きなものを買い、食べたいものを食べれる生活。
その彼らはなぜ、ミニマリストとして生きていくことにしたのか?

なぜ人はスペースに余裕があり、優雅な生活を送ることができる家から、タイニーハウスへ移住をするのか?
彼らの旅に同行する中で、ミニマリズムの真髄が見えてくる。

こんな人におすすめ

・「ミニマリズム」を聞いたことがあるけど、よくわからない人
・タイニーハウスに興味がある人
・キャリアを考え直したい人
・キャリアをこれから考える学生

映画情報

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タイトル:「ミニマリズム:本当に大切なもの」
公開:2016年3月16日(アメリカ合衆国)
監督:Matt D’Avella
出演:ジョシュア・フィールズ・ミルバーン、ライアン・ニコデマス
上映時間:76分
視聴方法:Netflixで視聴可能

ライター:Yusuke Nagano