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【タイニーハウスに行ってみた】先駆者たちのタイニーハウス村(前編)

(c)Naoko Kurata

タイニーハウス・ムーブメントは、アメリカから発生しました。けれど、今やその種火は世界中に伝播し、あらゆる場所で「小さな暮らし」にチャレンジする人々が続出しているのです。ヨーロッパ大陸の北西部に位置するオランダでもそれは例外ではありません。「小さな暮らし」のパイオニアたちが起こしたムーブメントに乗り、今では多くの人がタイニーハウス生活を始めたり、その準備を進めています。そんなオランダにおけるタイニーハウス・ムーブメントの中心地ともいえる場所を見学してきました。

住宅共同組合「Tiny House Alkmaar」

(c)Naoko Kurata

オランダにおけるタイニーハウス・ムーブメントを語るとき、外せないのがこの女性。アルクマールという街で2016年からタイニーハウス暮らしをしているマリョレインさん(Marjolein Jonker)です。以前、「未来住まい方会議」で彼女の素敵な家をご紹介していました。
その後も彼女の快進撃は止まらず、タイニーハウス生活に関する様々な講演を行ったり、タイニーハウス生活のはじめ方に関するオンラインコースを主催しているのです。オンラインコースは、実際の受講者から「よくわからなかった法律面のことがしっかり理解できた」と非常に高いフィードバックを得ているのだとか。

(c)Naoko Kurata

そんな彼女のタイニーハウス生活ですが、3年目を迎える今年、「非常に大きな変化」が起こったのです。その変化を目にするために、1年半ぶりにマリョレインさんのタイニーハウスを訪れました。

(c)Naoko Kurata
(c)Naoko Kurata

相変わらず可愛らしいマリョレインさんのタイニーハウス。一見すると、外装も内装も大きな変化は見られません。では、いったい何が「大きな変化」なのでしょうか。それを見るために、少し離れてみましょう。

(c)Naoko Kurata

そう、実は彼女の住む敷地内に、タイニーハウスが増えたのです!
彼女のタイニーハウスがあるアルクマールという自治体に「自分もマリョレインのようにタイニーハウスに住みたい」「どのようにすればいいのか」という問い合わせが400件も寄せられたため、自治体はマリョレインさんにタイニーハウスに関する組織のオーガナイズを依頼。そこから彼女は数名の熱烈な希望者と協力し、「Tiny House Alkmaar」という住宅共同組合を設立しました。自治体は、この「Tiny House Alkmaar」に「この敷地内に5名が最大5年、(オフグリッド)タイニーハウスに住むことを許可する」と決定したのです。一般人の問い合わせが自治体を動かしたのですね。希望を感じさせます。

太陽光パネルが地面にあるタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

2018年3月の組合成立から数か月、既に2名の女性がマリョレインさんのタイニーハウス横に引っ越してきました。ニューフェイス2名の新しいタイニーハウスをご紹介します。

(c)Naoko Kurata

まず、マリョレインさんの家のすぐ横にやってきたのは、マリヤさん(Marja Zwuup)という女性のタイニーハウス。

(c)Naoko Kurata

左奥の、赤い服の女性がマリヤさんです。

(c)Naoko Kurata

2018年4月下旬に引っ越してきましたが、内装の壁の塗装など、まだ手を入れなくてはいけない部分があると語ってくれました。「でも、暮らし心地は最高!」なのだとか。

(c)Naoko Kurata

そしてマリヤさんのタイニーハウスの特徴は、太陽光発電のためのパネルが家の横に設置してあること。何故そのようにしたのか不思議に思って訊いてみると、マリヤさんはいたずらっぽく「予算の都合」と答えてくれました。
なんでも、この家を敷地に設置した時点でもまだ屋根に若干の手入れが必要だったそうで、職人が「とりあえず」と横に置いてくれたのだとか。その段階で予算の限度が見えてきてしまい、屋根に設置するための追加出費に二の足を踏んでいるのだそう。
「でも、パネルがすぐ手の届くところにあると、汚れてもすぐ掃除できるし便利よ」と話してくれました。確かに、何か不調があっても屋根には簡単に登れませんし、地上にあれば転落の心配もありません。敷地に余裕があるからこそできるフォーメーションですが、これはこれで都合が良さそうです。

デッドスペースなし!収納力抜群のタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

そして更にその奥にある3軒目の家主は、マールースさん(Marloes van der Gulik)という女性。窓とドアを兼用するタイニーハウスが多い中、彼女の家はしっかりと右側に玄関が設けられています。

(c)Naoko Kurata

ちなみにこの家の右側には、外側からアクセスできる雨水浄化装置と物置兼用のスペースがついています。こういう収納が意外と役に立つんですよね!

(c)Naoko Kurata

室内は、LDKとベッドスペースがすべてすっきりと収まっています。クローゼットがベッドと一体化しているので、収納力も抜群です。

(c)Naoko Kurata

そして角度を変えると、テレビを発見。天井部分にも小引き出しがあり、デッドスペースは皆無です。

(c)Naoko Kurata

マールースさんの家の横には、あと2軒の家を迎え入れるためのスペースが空いています。マリヤさん、マールースさんに続く4人目と5人目の住人も、現在タイニーハウスの準備を進めているそう。早く5軒並んだ光景が見たいですね!

一見すると、順風満帆に感じられる彼女たちのタイニーハウス生活ですが、実は様々な困難を乗り越えたうえで成立しているのです。後編では、そんな彼女たちの知られざる苦労もご紹介したいと思います。

ライター:倉田直子

Via:
marjoleininhetklein.com
tinyhousealkmaar.nl

(c)Naoko Kurata

タイニーハウス・ムーブメントは、アメリカから発生しました。けれど、今やその種火は世界中に伝播し、あらゆる場所で「小さな暮らし」にチャレンジする人々が続出しているのです。ヨーロッパ大陸の北西部に位置するオランダでもそれは例外ではありません。「小さな暮らし」のパイオニアたちが起こしたムーブメントに乗り、今では多くの人がタイニーハウス生活を始めたり、その準備を進めています。そんなオランダにおけるタイニーハウス・ムーブメントの中心地ともいえる場所を見学してきました。

住宅共同組合「Tiny House Alkmaar」

(c)Naoko Kurata

オランダにおけるタイニーハウス・ムーブメントを語るとき、外せないのがこの女性。アルクマールという街で2016年からタイニーハウス暮らしをしているマリョレインさん(Marjolein Jonker)です。以前、「未来住まい方会議」で彼女の素敵な家をご紹介していました。
その後も彼女の快進撃は止まらず、タイニーハウス生活に関する様々な講演を行ったり、タイニーハウス生活のはじめ方に関するオンラインコースを主催しているのです。オンラインコースは、実際の受講者から「よくわからなかった法律面のことがしっかり理解できた」と非常に高いフィードバックを得ているのだとか。

(c)Naoko Kurata

そんな彼女のタイニーハウス生活ですが、3年目を迎える今年、「非常に大きな変化」が起こったのです。その変化を目にするために、1年半ぶりにマリョレインさんのタイニーハウスを訪れました。

(c)Naoko Kurata
(c)Naoko Kurata

相変わらず可愛らしいマリョレインさんのタイニーハウス。一見すると、外装も内装も大きな変化は見られません。では、いったい何が「大きな変化」なのでしょうか。それを見るために、少し離れてみましょう。

(c)Naoko Kurata

そう、実は彼女の住む敷地内に、タイニーハウスが増えたのです!
彼女のタイニーハウスがあるアルクマールという自治体に「自分もマリョレインのようにタイニーハウスに住みたい」「どのようにすればいいのか」という問い合わせが400件も寄せられたため、自治体はマリョレインさんにタイニーハウスに関する組織のオーガナイズを依頼。そこから彼女は数名の熱烈な希望者と協力し、「Tiny House Alkmaar」という住宅共同組合を設立しました。自治体は、この「Tiny House Alkmaar」に「この敷地内に5名が最大5年、(オフグリッド)タイニーハウスに住むことを許可する」と決定したのです。一般人の問い合わせが自治体を動かしたのですね。希望を感じさせます。

太陽光パネルが地面にあるタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

2018年3月の組合成立から数か月、既に2名の女性がマリョレインさんのタイニーハウス横に引っ越してきました。ニューフェイス2名の新しいタイニーハウスをご紹介します。

(c)Naoko Kurata

まず、マリョレインさんの家のすぐ横にやってきたのは、マリヤさん(Marja Zwuup)という女性のタイニーハウス。

(c)Naoko Kurata

左奥の、赤い服の女性がマリヤさんです。

(c)Naoko Kurata

2018年4月下旬に引っ越してきましたが、内装の壁の塗装など、まだ手を入れなくてはいけない部分があると語ってくれました。「でも、暮らし心地は最高!」なのだとか。

(c)Naoko Kurata

そしてマリヤさんのタイニーハウスの特徴は、太陽光発電のためのパネルが家の横に設置してあること。何故そのようにしたのか不思議に思って訊いてみると、マリヤさんはいたずらっぽく「予算の都合」と答えてくれました。
なんでも、この家を敷地に設置した時点でもまだ屋根に若干の手入れが必要だったそうで、職人が「とりあえず」と横に置いてくれたのだとか。その段階で予算の限度が見えてきてしまい、屋根に設置するための追加出費に二の足を踏んでいるのだそう。
「でも、パネルがすぐ手の届くところにあると、汚れてもすぐ掃除できるし便利よ」と話してくれました。確かに、何か不調があっても屋根には簡単に登れませんし、地上にあれば転落の心配もありません。敷地に余裕があるからこそできるフォーメーションですが、これはこれで都合が良さそうです。

デッドスペースなし!収納力抜群のタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

そして更にその奥にある3軒目の家主は、マールースさん(Marloes van der Gulik)という女性。窓とドアを兼用するタイニーハウスが多い中、彼女の家はしっかりと右側に玄関が設けられています。

(c)Naoko Kurata

ちなみにこの家の右側には、外側からアクセスできる雨水浄化装置と物置兼用のスペースがついています。こういう収納が意外と役に立つんですよね!

(c)Naoko Kurata

室内は、LDKとベッドスペースがすべてすっきりと収まっています。クローゼットがベッドと一体化しているので、収納力も抜群です。

(c)Naoko Kurata

そして角度を変えると、テレビを発見。天井部分にも小引き出しがあり、デッドスペースは皆無です。

(c)Naoko Kurata

マールースさんの家の横には、あと2軒の家を迎え入れるためのスペースが空いています。マリヤさん、マールースさんに続く4人目と5人目の住人も、現在タイニーハウスの準備を進めているそう。早く5軒並んだ光景が見たいですね!

一見すると、順風満帆に感じられる彼女たちのタイニーハウス生活ですが、実は様々な困難を乗り越えたうえで成立しているのです。後編では、そんな彼女たちの知られざる苦労もご紹介したいと思います。

ライター:倉田直子

Via:
marjoleininhetklein.com
tinyhousealkmaar.nl

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