現代社会の生産システムは、何ごとにおいてもハイスピードかつハイセンス。たとえ会社で手におえないことがあっても、他の会社に下請けさせれば済む。どこかの専門家が駆使した技術、どこかの発展途上国に生きる人々の労働力。それらが次々と性能の良い安価な商品を生み出していく。享受する側は、この商品がどんな流れでつくられ、どんな仕組みで動いているかなんて、分からなくても生きていけるのだ。それは確かに便利ではある。しかしそうした他人任せの構造がループして、人間の脳は結局、何かを「ゼロ」から自分の力で創造することに不慣れになってはいないだろうか。