中国の首都であり、政治の中心の北京。ここは2018万人がひしめき、広州、上海に次ぐ中国第三の人口を抱える大都市だ。今ではすっかり近代的になってしまったこの街にも昔からの街並みが偲ばれる胡同(路地)がまだ残っている。

胡同には伝統的家屋建築である四合院が建てられている。四合院とは中央の庭を囲むように四方向に家屋を建てた造りの建築物を指す。入り口は一か所だけ門扉となっており、そこから中庭に入る。一家族だけでこの四合院に住むのはごく限られた人だけで、多くの場合、この四合院には複数の家族が住み共存している。

03_lizglynn_III_Front-633x422Via:redlingfineart.com

マルセル・プルーストのように時空を自由に旅し、私達の過去を思い返すことができれば、人類の歩みはより豊かになるのでは、と思う時がある。彼は日常生活における些細な知覚体験から、何がしかの記憶を蘇らせ、それを真に生きるプロであった。しかし一般には、時空という概念は大いに示唆的であり、SF的だと捉えられる場合が多い。過去とはタイムマシンに乗って見に行くものであり、しかも実際にそこに行ったら、決してその後の時間軸を変えるようなマネをしてはならない、というのがお決まりである。過去は過去、現在は現在。歴史には介入するなという掟だ。

Gasometers01

18世紀以降のヨーロッパは、古い時代から新しい時代への変革の時期であった。その変動はめまぐるしく、オーストリアのウィーンも例外ではなかった。そのような変革の時代、1896年に建てられたのが「Gasometers」だ。 Gasometersは、4つのレンガ作りの円筒型ガス貯蔵庫で、市民のライフラインとして長年利用され続けてきたが、都市ガスから天然ガスに取って代わったのを契機に閉鎖。そんなガス貯蔵庫として役目を終えたGasometersは、その後、まったく違った巨大施設として蘇ることになる。これがGasometersの第2の幕開けだったのだ。