フランスの家庭料理は親しみやすい。ガレットの楽しみ方 | 世界中で広がる‘市民料理’を通じた出会い by KitchHike

フランス人の祖先は大食漢だった!

世界の家庭料理を旅しよう!世界中の食卓で料理をつくる人(COOK)と食べる人(HIKER)をマッチングするWebサービス、KitchHikeです! 旅先で現地の人を訪ねて、世界中の食卓を実際に取材してきた模様を臨場感たっぷりにお届けいたします。

第9回目は、「美食の国」フランスの食卓から!
「フランス料理」や「フレンチ」と聞くと、つい高級レストランをイメージしてしまいますね。正装でマナーよく紳士的に振る舞いながら、時間をかけて食事を楽しむ。時折り赤ワインを傾けながら、インテリな会話を繰り広げ、談笑を交えつつ、見た目にも美しい料理をゆっくりと味わう。そんな美食の国を彷彿とさせるイメージがあります。



なぜフランスの食文化は洗練されたものになったのか?フランス人は食を重んじるのか?そこには歴史的な背景がありました。

多くのフランス人の祖先であるガリア・ゲルマン・ケルト民族は、社交的で快楽主義者だったと言われています。中でも特徴的なのは、彼らがとても大食漢だったということ。つまり大食い!とにかく仲間と一緒に食事を楽しむことが大好きだったみたいです。

中世時代までは、食材を焼いて、大皿に乗せて、手づかみで食べるという、とてもシンプルなものだったそう。その後、ルネサンス期の宮廷専属料理人によって、今のフランス料理の原型が形作られたと言われています。

フランス革命以後、宮廷での職を失った料理人たちが街角でレストランを開き始めたことにより、洗練された料理と食文化が市民にも広く知られていったようです。

「ガレット」はブルターニュ地方の郷土料理

今回、取材に訪れたのは、フランスの西側の街レンヌ。モン・サン・ミッシェルへの玄関口としても有名ですね。タトゥーアーティストである素敵なカップルに、レンヌを中心とするブルターニュ地方の郷土料理「ガレット」を作ってもらいました。



家でガレットを食べるとはなんて贅沢な!と思いきや、実は庶民の家庭料理として親しまれているそう。サーモンやホタテなどの魚介類、生ハムや鶏肉など、好きな具材を包んで、赤ワインと一緒に味わいます。そば粉・水・卵・塩などを混ぜた生地は、時間があるなら数時間寝かせておくとより良いとのことです。さらに、甘いリキュールやフルーツと一緒にデザートとしても楽しむこともできるそうです。





イメージ先行で勝手に距離を感じていたフランス料理。でも、フランスの家庭料理は、まったくそんなことなく、親しみやすい家族の味でした!

肩肘張ってレストランで堅苦しく味わうよりも、家で仲間と一緒にワイワイ食事を楽しむ方を、先祖の大食い民族たちはきっと喜んでくれることでしょう!


食べてみた感想

とろけるホワイトソースとクレープとシーフード!世界各国の家庭料理を食べていますが、これはもしかしたら一番美味しかったかもしれません。ちょっとだけザラつくけど蕎麦粉入りのフカフカとした柔らかい生地に、思いの外くどくない具材が絶妙にマッチング。フランス料理は確かにおいしいけれど若干くどいイメージがありますが、これら絶品。具材をひと工夫して毎日でも食べられる一品です。食後には、二人と一緒にアブサンという伝統的な蒸留酒も楽しんでしまいました!

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