【海外事例】残された要塞が地域の新たな魅力に -国境に佇むタイニーハウス「The Cabin」

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第二次世界大戦前、チェコ共和国とオーストリアの国境地帯に建てられたコンクリートバンカー。国防のために作られたこの要塞群は一度も使われることなく、今も数千棟がチェコとスロバキアの景観に残っている。このバンカーに新しい命を吹き込むプロジェクトが「シェルター」だ。歴史的な建築物に新しい価値を付加し、未来へ繋げる試みになっている。

垂直的なデザインがもたらす、他にない存在感

このタイニーハウスの一番の特徴は、縦に伸びた垂直的なデザイン。この独特な形状は周囲の自然と調和しながらも視覚的な存在感を放っている。また、東側にはオーストリア国境を望む大きな窓があり、もう一方には近隣の村の教会を見渡せる窓が。この配置が、訪れる人にこの地の歴史や文化を強く感じさせてくれる。

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軽量で柔軟な構造

建物は軽量で取り外しが可能な設計になっていて、バンカーそのものへの影響を最小限に抑えている。この柔軟な構造のおかげで、必要に応じて簡単に撤去や再利用ができる。一度建設されたシェルターを200km離れた現地に移設し、再度組み立てたというエピソードは、この設計の利便性をよく示している。

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コミュニティが支えた建設プロセス

このプロジェクトは、家族や友人、建築を学ぶ学生たちの協力で完成した。寄付や助成金に頼らず、簡単な道具を使った手作業で進められた建設プロセスが、誰でもタイニーハウスを作ることができるという新たな可能性を示している。このプロジェクトに参加した人たちと楽しみながら小さな憩いの場をつくるというこの共同作業が、この建物の価値をさらに高めているとも考えられるだろう。

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小さな空間で広がる可能性

12平方メートルという限られた面積の中で、内部空間には多くの工夫がされている。天窓を追加することで自然光を多く取り込み、開放感を生み出している。このシンプルな空間は、訪れた人にリラックスする時間と新しい視点を提供してくれる。

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歴史と未来、そして人をも繋ぐ象徴に

このタイニーハウスは、歴史的な遺産であるバンカーに新しい価値を与え、地域の文化や自然環境とも調和している。その象徴的なデザインと持続可能な建築の理念は、過去を尊重しながら未来への希望を示している。この小さな空間は、タイニーハウスの可能性を広げるだけでなく、地域に新しい魅力をもたらす存在だ。

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