
南米チリ、アンデス山脈に囲まれたエルキ渓谷。この地は、澄んだ空気と美しい夜空で知られ、ワインの生産地や天文学の研究拠点としても有名だ。そんな大自然の中に佇む「Elqui Domos」は、まるで宇宙とつながるかのような体験を提供する天文ホテルである。
これまでドーム型キャビンで知られていたこのホテルが、リノベーションにより新たにユニークな形状のタイニーハウスを加え、より快適で特別な宿泊体験を提供する場所へと進化した。

自然との一体感を楽しむ新たなタイニーハウス
元々、築10年の小規模ホテルだった「Elqui Domos」。リノベーションを行う目的は、既存のドーム型キャビンの改修だけでなく、タイニーハウスを新たに加えることで、この土地の特徴を活かした、より快適で特別な宿泊体験を提供することだった。この新しいタイニーハウスは、エルキ渓谷の雄大な自然と調和しつつ、宿泊者が星空を最大限に楽しめるよう設計されているという。


二つの景色をつなぐデザイン
新しいタイニーハウスは、緑豊かな渓谷と乾燥した山岳地帯の境界に配置され、この地形の特性を活かしたデザインが採用された。建物は地面から浮かせる構造とし、内部空間には段差を設けることで、渓谷と山岳地帯という二つの異なる景色をつなぐ役割を持たせている。
特に特徴的なのは、タイニーハウスの正面に設置された全面ガラスの壁だ。どの位置からでも山の頂を眺められるように設計されており、まるで大地と星空がシームレスにつながるような感覚を味わうことができる。

大地と空を結ぶ。星空を最大限に楽しむ屋上デッキ
さらにこのタイニーハウスには、屋上デッキが追加された。これにより、宿泊者は周囲の地形を一望しながら、天体観測を楽しむことができる。夜空の美しさをより近くに感じられるこのスペースは、まさに「大地と空を結ぶ」場所としての役割を果たしている。

地形と建築が共鳴するデザイン
アンデス山脈の麓に位置する「Elqui Domos」のタイニーハウスは、周囲の地形と調和するデザインを追求した。建物は地面から少し浮かせることで、土地の自然な起伏を活かしつつ最小限の干渉にとどめている。さらに、ガラス張りの壁や木材を取り入れることで、風景の一部として溶け込むような佇まいを実現した。

星空と自然に包まれる究極の滞在体験
「Elqui Domos」は、ただの宿泊施設ではなく、地球と宇宙をつなぐ体験を提供する特別な場所だ。ファブリックドームの開放感、新たに設計されたタイニーハウスの眺望、そして屋上デッキでの天体観測。これらの要素が融合することで、訪れる人々はこの地の壮大な自然と一体化し、忘れられない時間を過ごすことができる。
エルキ渓谷の雄大な景色と、果てしなく広がる星空を存分に楽しめる「Elqui Domos」。天文学やアウトドアが好きな人はもちろん、非日常の空間でリラックスしたい人にもおすすめしたい、唯一無二のタイニーハウスホテルだ。

via: archdaily.com
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