食べて寝て本を読むための二人だけの週末キャビン「Charred Cabin」

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緑の絨毯とサボテンに囲まれた山の斜面にある小さな小さなキャビン。今回紹介するのは、南米チリの湾岸地域にある山の上に建てられた、たった15平米の週末キャビンだ。

家を建てる際、建て主たちのほとんどは、建築家に対して数々の要望を並べる。ところが、今回の家の建て主が建築家に出した条件は「食べて、眠れて、本が読める」たったそれだけだった。建て主は普段サンティアゴで暮らすアカデミックなカップルだ。忙しい日々から離れて気分転換するための隠れ家としてこの地を選んだ。

今回このキャビンを建築したのは、チリのサンティアゴを拠点に活躍するDRAAという建築事務所。この事務所は急こう配の三角屋根のスキーヤーのための別荘なども手掛けている。
さて、今回の建築テーマは「ミニマル」。彼らはどんな空間を作り上げたのだろうか。

半分はリビング、あとは本当に必要なものだけ

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部屋の半分はリビング、それ以外はキッチンやバス・トイレの水回り、そしてロフトに寝室があるという非常にシンプルなデザインだ。
入り口の扉を開けると、右手にキッチンが。キッチンやバストイレの水回りは入り口付近の部屋の片側に配置され、その真上にロフトがある。寝室であるロフトへは部屋の中央にある黒いハシゴで登る。通常ロフトにマットレスを敷く場合、床にそのままマットレスを置くだけのことがほとんどだ。だが、このロフトには空気を循環させるために切込みが入っており、マットレスを置いても湿気がたまりにくいよう工夫されているのだそう。

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パイプやケーブル類は合板の裏に隠れているためすっきりとしている。インテリアのアクセントはナチュラルな木目の壁面に映える黒いハシゴと天窓の黒い枠だ。

そして部屋の残りの半分はリビングスペース。高い天井と天窓が、解放感を生み出している。ソファーと二人用のダイニングテーブルがあり、ソファーの横の窓からは遠くの山の美しい風景が見える。忙しい日々に追われる都会に住む二人が逃げ込むのにちょうどいいサイズの隠れ家だ。

もちろん環境への配慮も

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このキャビンでの暮らし、そしてこのキャビンを建てる際にも大きな環境負荷がかからないよう工夫されている。
まず選択したのは、杭打ちタイプの高床式にすること。たった10本の杭がしっかりと土台を支えており、高床式のため風通しも良い。構造には超エネルギー効率の高い断熱パネル(SIPS)を使用。また、炭化加工されたパイン材の外壁は化学物質を使用せずに害虫、湿度などから木材を保護しているのだそう。

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休みの日にはゆっくり朝食をとり、思い思いの場所で読書にふける。外には鳥のさえずりや風の音、天窓から流れ込む心地よい風がほおをなでる。読書に飽きたら、きれいな空気を吸いながら、自然の中を散策に出かけるのもいいし、美しい山並みを眺めながらベッドで昼寝も良いかもしれない。このキャビンならば、誰の目を気にすることなく、二人っきりの週末を堪能できること間違いなしだろう。

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