合成写真じゃなかった。シュールなトレーラーハウス・マンション
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レッドネック・マンション(Redneck Mansion)のタイトルで、インターネットを駆け巡った話題の写真がある。「レッドネック」とは、「日焼けした首」を意味するアメリカ南部の肉体労働者の蔑称。そういった労働者の中には、トレーラーハウスを住居とする人が少なくないので、このタイトルを付けたのだろう。
建築系やDIY、キャンピングカーのWebサイトで、画期的な住居の新しいアイデアとして採り上げられたり、TwitterやPinterestなどのSNSでは、Photoshopによる合成画像だと疑うものが現れて、実際の設置場所の追跡がネットを通して広くおこなわれた。
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そして、レッドネック・マンションはフェイク画像ではなく、現実の存在だったことがついに明らかになる。
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![](https://catharinascholten.files.wordpress.com/2016/04/catharinascholten_stapelcaravan-k.jpg?resize=1140%2C416)
ところが、実際はトレーラーハウス・マンションという住居施設ではなく、屋外シアターの舞台美術だったのです。
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2005年に、オランダの舞台美術家 Catherina Scholtenが、チェーホフの戯曲『イワーノフ』用にアムステルダムに設置した舞台美術が写真の正体。
カテリーナ女史は、セノグラフィーという空間芸術を追求している先進的なアーチストで、頻繁に家を美術のモチーフに取り入れている。それにしても、トレーラーハウスを積み上げるというアイデアを実現させるには、かなりの予算と工程が必要とされたものと想像できる。
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![](https://catharinascholten.files.wordpress.com/2016/04/catharinascholten_makingofivanov-k.jpg?resize=1140%2C402)
![](https://catharinascholten.files.wordpress.com/2016/04/catharinascholten_parool-fotoivanov_ka.jpg?resize=1140%2C835)
いったいどういう演出で、ロシア文学の戯曲にトレーラーハウスが採用されたのかわからないが、ネットでこれだけ拡散したのには、このマンションに人を惹きつける魅力があったということだろう。
場所を変えて、レッドネック・マンションを恒久的なホテルとしてオープンさせれば、ヒットするんじゃないだろうか。地震の来ない所にね。
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