ヒュッゲなタイニーハウス。ニューヨークのとんがりキャビンに注目
日本でも最近、ライフスタイル系のメディアで取り上げられている「ヒュッゲ」。
デンマーク語で「居心地のよい時間や空間」という意味だ。ヒュッゲをテーマに有名建築家が、北欧スタイルでタイニーハウスをデザインする。そんなワクワクするプロジェクトが、アップステート・ニューヨークで行われた。
ニューヨーク州ハドソンバレーの森に設置された、鋭角的なルーフラインを持つ小さな黒いキャビン。デンマーク気鋭の建築家、ビャルケ・インゲルス (Bjarke Ingels) が、同じデンマークの友人のインテリアデザイナー、ソレン・ローズ(Søren Rose)が主宰するプレファブ・タイニーハウスのスタートアップ Kleinのために建築したもの。
都会からカントリーサイドへ逃れたいという願いを共有する20年来の友人である2人が、アップステート・ニューヨークのキャッツキル山地に一緒にロードトリップした時に、このタイニーハウスのアイデアが浮かんだのだという。デンマーク人ならではのテーマは、ヒュッゲなハイデザインのタイニーハウス。
「A45」と名付けられた小さなキャビンのプロトタイプは、コペンハーゲンに本社を持ち、ニューヨーク、中国にオフィスを展開する国際的な建築事務所 BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)にとって最小の建築物であり、Kleinが展開予定の著名な建築家によるタイニーハウス・シリーズの最初のモデルだ。
A45の特徴的な形は、クラシックなAフレームの家を45度回転させることで、傾斜した屋根と斜めの壁が雨のスムーズな流出とシンプルな建設を可能にする。そして四角形のベースとツイストしたルーフラインを採用し、タイニーハウスに4メートルの高さを持たせて、17平方メートルの床面積に驚きの余裕をつくり出しているという。
タイニーハウスの内部は、薄い色のベイマツでフローリングされ、パイン材のエクステリアはそのままインテリアに露出して、防音効果の高い天然の断熱材であるコルクで裏打ちされている。どこでもコルクボードに自由に釘やピン留めできるのが良い。
部屋の中には小さなキッチン、薪ストーブ、リビング・ダイニングエリア、バスルーム、ロフトスペースがあり、ハンドクラフト北欧家具などが含まれている。
インテリアには、ハイセンスなデンマークブランドのプロダクトを贅沢に導入。コーナーにはモルソー (Morsøe) の薪ストーブ、クベンハウン・ムーブルスニケリ (Københavns Møbelsnedkeri) の明るい木製キャビネットを備えた簡易キッチン、カール・ハンセン&サン (Carl Hansen & Son) のカスタム家具、クヴァドラ (Kvadrat) のファブリックを使用したソレン・ローズ・スタジオ (Søren Rose Studio) 設計によるベッドなどが装備されているという。
「ヒュッゲ」の快適性とデザインを最優先とした北欧スタイルのタイニーハウスに、日本でも出会えることを願いたい。
Via:
big.dk
baunetz.de
liveklein.com
architecturaldigest.com
dezeen.com
(提供:#casa)