開拓期の幌馬車でグランピング。「コネストーガ・ワゴン」の秘める可能性

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ここは、アメリカ西部、ユタ州北部とアイダホ州東南部をまたぐベアー湖畔にあるグランピング・リゾート「コネストーガ・ランチ」だ。

なかでも注目したいのは、西部開拓時代に数えきれない家族と夢を積んだコネストーガ幌馬車を現代に蘇らせた「コネストーガ・ワゴン」。夜空を仰げば満天の星、眼前には“ロッキー山脈のカリブ海”と名高いターコイズブルーのベアー湖が一望できる雄大な風景に包まれて、宿泊者はワゴンの中に整えられた快適なベッドで眠り、キャンプファイヤーの火を囲みながら食事をする。

この地はもともと、特にユタ州の人びとにとって、家族や親戚が集う場として人気を集めていた。彼らはもちろんのこと、“グランピング”を愛する世界中の人びとにもこのリゾートを体験して欲しいと、設立者のトム・ヘッジは語っている。

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当時の幌馬車を再現しようと独自に作られた外装は、北米原産のベイマツと鉄、幌は白いキャンバス地を採用。壁から天井にかけてはアーチ状になっている。

ワゴンにはカップルタイプとファミリータイプの2種類があり、室内にはそれぞれにきれいなリネンのキングベッドと、後者には2段ベッドが2つまで整えられている。

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大陸横断鉄道に取って代わられるまでの西部開拓時代に、馬6~8頭で6トンもの荷を積み、山々を越えたかつての幌馬車は、21世紀の現在、こうして宿泊客最大8名までを載せることができる立派な“グランピング・リゾート”に生まれ変わった。子どもも大人もその魅力をゆったりと堪能し、快適に過ごすことができるこのワゴンに身を預ける宿泊客たちは、単なる余暇の消費者ではないはずだ。

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ベアー湖畔に並べられた「コネストーガ・ワゴン」たちは実は可動式。複数の家族グループが乗るワゴンをそれぞれ円形に動かしたら、ワゴンを出てすぐの場所で火を囲み食事をし、語らうことができる。

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古くはオスマン帝国の時代、皇帝のために作られたという可動式の宮廷には、豪奢なベッド、絨毯や家具が並んだという。歴史の古いこの“グランピング”という思想は、我が家のような快適な生活と野営のスリルとを調和させようとする。

この地をユタ州ガーデンシティの家族にもっと知ってほしい、そして増えつつある世界中のグランピングファンにも来て欲しいという、コネストーガ・ワゴンに込められた願いを支えるものは、19世紀的なデザインの幌馬車に人びとが体感せざるを得ない開拓時代の歴史とあまりにもスケールの大きいベアー湖畔の自然環境かもしれない。

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アメリカを訪れる際はぜひ一度、ワゴン・マスターになりきってみてはいかがだろうか。

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mountainliving.com
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