できる限り自然に近い生活を。アシンメトリーな幾何学図形のトレイラー「Liberte Tiny Houses」
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複雑な幾何学模様を組み合わせて作られているタイニーハウス、名前は「Liberte Tiny Houses (リベレート・タイニー・ハウシーズ) 」。建築者はオランダ在住の Willeke Makatita (ウィレッケ・マカティータ)、実際に葉っぱを折りたたんだときに出来る形からインスパイアを受けてこのようなデザインにしたそうだ。
「できる限り生活をシンプルに、そしてできる限り自然に近い生活を」という、オーナーカップルの要望にできるだけ応えるようにして、このタイニーハウスが完成。
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大きさは約16.9平方メートル。これなら確かに自然にできる限り近く、シンプルな生活が可能だ。
建物の外側の素材としてThermoWood radiata pineという強化マツ材を使っている。
出入り口には大きなガラス窓を採用しており、室内から周りの景色が存分に楽しめる。さらに、自然光も十分に室内に取り入れることができるので、木々の生い茂る森の中でも室内は明るい。
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内側からみてもこの通り、大きな窓ガラスがはめ込まれているうえに、建物自体の横幅が狭いので、窓ガラス越しに自然をすぐ近くに感じることができる。建物の中と外の境界線が曖昧となり、まさにオーナーのリクエストどおり「できる限り自然に近い生活を」ということが可能となった。
外に繋がるデッキも、中の狭さを感じさせない役割をしている。
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この窓のフレームから望む景色はアート作品のように美しい。
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このタイニーハウスにはタイヤがあるのがみえると思うが、トレイラーとして、車で牽引も出来るため、モバイルハウスの一面もある。好みの自然の景色の場所に移動できるというわけだ。
この家では光の入り方を非常に重要視している。例えば、タイニーハウスの裏側の窓は所々細長いスリットが入っており、ここから日光が差し込むことで、中では木漏れ日のような効果を出すことに成功している。
太陽を室内に取り入れる際に、室内に出来るキアロスクーロを意識してこのタイニーハウスを設計した。キアロスクーロとはイタリア語で「明-暗」という意味で、コントラストを重要視する方法でもある。
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スモールハウスのロフト部分が、寝室になっている。梯子を利用することで階段スペースを省くことができる。
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コンパクトなキッチンも内装と同じ木材を使用している。シンクやヒーターも装備され、簡単な料理も可能。食事用や作業用として活躍しそうな、壁に取り付けた折りたたみテーブルは、タイニーハウスならではの工夫だ。
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構造上のちょっとしたスペースを本棚や収納スペースに利用するところにも、タイニーハウスならではの工夫が感じられる。
外装の形を活かしたイレギュラーな形の本棚がお洒落にみえる。
このような、自然に囲まれた暮らしでは、暖房器具として薪ストーブを採用することが多い。しかし、タイニーハウスでは家庭用のサイズは大きいので適さない。
そこでこのLiberte Tiny Housesのリビングでは、小さくて可愛らしい暖炉を設置した。本体の割に煙突ダクト部分がアンバランスに大きいが、このタイニーハウスを温めるのには十分。コンパクトな薪ストーブなので、薪の使用量も少なくて済み、自作の補充用薪の収納スペースの節約にもなった。
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このように大草原にポツンと建っているすがたは、建築家がインスパイアを受けたという木の葉にも見えてくる。このアシンメトリーな形の家がトレイラーに引っ張られている姿を見かけた人は、おそらく二度見してしまうだろう。
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