湾曲した窓が美しい、フランスのスモールハウス「LUMIPOD」
あなたはこれまで、何を重視してご自身の住まいを選んできただろうか。
駅への近さ、水回りの広さ、セキュリティなど、大切にしたいポイントは人それぞれ。しかし、多くの人がお部屋との運命の出会いを感じるポイントの1つに、日当たりの良さや、外との繋がりを感じられる開放感があげられるのではないだろうか?
窓から差し込む光の具合や、そこから見られる景色はいつだって、私たちの暮らしを彩るもの。
今回は、そんな「窓」にこだわりを持つフランスのスモールハウス「LUMIPOD(ルミポッド)」をご紹介しよう。窓メーカーによって展開されたというこの空間には、どんなこだわりが詰まっているのだろうか。
窓メーカーが作る唯一無二の住まい
ルミポッドは、フランス・リヨンを拠点とする窓メーカー、ルミセーヌとフランスのオート・ルノミー・ギャラリーが共同で作り上げた円形の形が特徴的なミニマルで新しい住宅ラインだ。
部屋の中央にベッドが設置されているが、ワードローブや浴室も完備され、直径5.5mという小さな空間でありながら、十分に充実した暮らしを実現出来る。
ルミポッドの最大の魅力は、言うまでもなく、湾曲した大きなガラス窓。これによって室内と野外の境界が曖昧になり、心地よい開放感を提供している。
窓を開けているときは、まるで屋外にいるかのような開放感を、そして閉めているときには、自然の中にある小さな繭の中にこもっているかのような特別な体験を味わえるだろう。
湾曲したガラスを使用し、180度動かせるこの意匠性のあるデザインは、何と特許を取得したルミセーヌにしか生み出すことが出来ないものなのだという。
目指したのは、高級ホテルのような内装デザイン
ルミポッドは窓だけでなく内装空間の細部にまでこだわり抜かれている。
例えば、特注で制作されたオーク材突き板のキャビネット、「すべての材料が資源に戻り、循環しつづける製品、仕組みづくり」を重視して、近年世界的に用いられる「Cradle to Cradle」の認証を得たセラミックタイル、吊り下げ式のキングサイズベッドの設置などがその例だ。
その広さから快適に眠ることができ、就寝時以外は壁に収納し空間を生み出すことの出来る仕組みは、ミニマルな空間の中での滞在をより快適なものにしてくれているだろう。
そして、ドイツの水栓金具老舗メーカーAXOR、北欧を代表する照明ブランドLouis Poulsenといった世界的にも名高いブランドと提携することで、屋内の快適さと屋外の静けさがシームレスに融合した贅沢な体験を提供している。
住まいだけに限定しない、多様なサイズ展開
現在展開されているルミポッドには、直径5.5メートルから8メートルまでの様々なサイズが展開されており、宿泊だけではなく、オフィス空間やサロンとしてなど多様な用途で使用することが出来るように考えられている。
たとえば、18㎡のルミポッド5は、ミニマルなホテルルーム、オフィスやマッサージルームになどとして、26㎡の広々としたお部屋を持つルミポッド6は、会議室やウェルネスルームに。ルミポッド8は、広さ42㎡の広い空間を持つことから、ファミリールームまたはラグジュアリースイートとしても利用できる。
そして、もっともミニマルなラインは、直径2.5メートル。サウナ用につくられたかわいらしいフォルムを持つルミポッドだ。モダンでどこか秘密基地のような雰囲気を持つこの建築は、小さいながら、どんな場所に設置をしたとしても存在感を放ちそうだ。
あなたがルミポッドを設置するとしたら・・・
この「ルミポッド」は、大きな船や陸路での移動と、2.3日での設置が可能。このラグジュアリーな外観からは想像出来ない設置の容易さを強みとするルミポッドであるが、現在は100%オフグリッドな住まいを作るべく、開発が進められているという。
あなたがこのルミポッドを手にしたとしたら、この大きな窓をどこに設置したいだろか。ぱっと思いついた光景の中に、あなたにとっての「豊かさ」や理想の住まいが隠れているかもしれません。
via:
LUMIPOD
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