思考ツールとしてのライティング-あなたの「やりたいこと」は日記で見つかる

あなたは自分自身について考えたことはあるだろうか。
あなたはどんなときに怒る?何を食べればハッピーな気持ちになる?好きな色は?

これらの質問に、悩まずに答えられる人はそう多くはないはずだ。

スマホを見れば大抵の情報は分かる現代、どこにも描いていないのが自分自身についてのこと。
恋人と別れたり、仕事で大失敗したり。人生において大きな出来事が起きると、わたしたちはパニックに陥ることがある。

そんなときに、あなたの心の支えになれるのはあなただけ。
そして、自分らしい人生を歩む他の決断をする、これもあなただけにできること。

死ぬまでずっと付き合う自分だからこそ、扱い方を深く知っておきたい。そこでおすすめしたいのが、思考ツールとしてのライティングだ。

ぐちゃぐちゃの感情の記録がやりたいことを浮き彫りにする

なぜかわからないけど、そう感じる。そう思う。そんな曖昧な感情は、書きなぐってしまおう。

書いていくうちに、あなたのやりたいことが浮き彫りになってくるはずだ。

例えば、会社に行くのが「なんとなく」つらいと思ったとしよう。書き溜めておいた日記を見返すと、こんな文言があった。

・イラストの練習をしたいが帰宅後そんな元気はない
・休み時間に絵の練習をしたいけどランチの輪から離れるのが怖い
・満員電車を避けるために早起きするようにしている

まとめると、「自分のやりたいことができない今の状況に満足できない自分」が見えてくる。

つまり、会社に行くのが「なんとなく」つらいの正体は、自分らしい生活ができない元凶である会社に対する嫌悪感にあったとわかる。

原因がわかれば、対策が打てる。同僚との昼食後にサラッと席を立つのもよし、フルリモートの会社に転職して時間を確保するのもよし。

あなたが残す言葉の数々をつなぎ合わせると、日々の不満の正体や、自分のやりたいことがだんだん見えてくるようになるのだ。

自分と向き合うために!書くときのコツ3つ

書くことの重要性がわかっても、どう書けばいいのかわからない。これはもっともな疑問だ。

書くときにおすすめしたいのが、以下3つのポイント。学校で習う作文のように形式ばる必要はないし、決まった文字数に収める必要もない。

1.自分のために書く

全ての文章は自分のために書くことを忘れないようにしよう。

人は見栄っ張りなもので、どうせ書くのなら評価されそうなものをつくろうと考えがちだ。しかし、自分と向き合うために他人からの評価は必要ない。

まずは自分の思ったことを素直に文字にしたためるようにしよう。

2.100点満点を目指さない

日記というからには、一日の出来事を細かく記録しなければいけないと思ってない?

大切なのは、思ったことを素直に表すことであって、全てを正しく記録することではない。例えば、以下のような文だって立派な日記だ。

・バナナジュースは意外と美味しいと分かった。
・家を出たら隣人とばったり会ってしまい、あいさつした。恥ずかしかった。
・最近肩が凝ってしんどい。

あなたがその日に思った感情を、後で読めるように残しておく。それだけにフォーカスして、100点満点を目指すのはやめよう。

3.読み返して自分を知る

日記がある程度溜まってきたら、ザッと読み返してみよう。

あれがおいしい、あんな思いをした…どうでもいいことのようにも思えるが、それは確かにあなたが感じた思いだ。

「そういえば、たまにこの味が恋しくなる」「職場のあの人、いつもフォローしてくれて助かるな」

日々感じたことを残しておくことで、自分が身の回りのモノやコトをどう感じているかが分かるようになり、それが「やりたいこと」を見つけるのにもつながってくる。

まずはペンをもって書くことから。何ならオンライン日記ツールでササッと書き込むのもいいだろう。とにかくやってみることが大事だ。

手軽な日記からあなたの不安の種を突き止め、やりたいことに向かって突き進もう。

 

参考元:

METROPOLITAN STATE UNIVERCITY OF DENVER,”Writing as a Thinking Tool”,https://www.msudenver.edu/writing-center/faculty-resources/writing-as-a-thinking-tool/

東洋経済,”イライラ・怒りが減る「1日3行日記」のすごい効果”,https://toyokeizai.net/articles/-/478749?page=3