家電をiPhoneで管理する時代、Appleが発表した「HomeKit」|IoTがつくる未来の家

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2014年、AppleからIoTの技術を家や暮らしに利用する「HomeKit」という規格が発表されました。この規格によって、暮らしは一体どのように変わっていくのでしょうか。

HomeKitとは、洗濯機や冷蔵庫、電灯などのあらゆる家の中の電化製品をiOSに接続し、iPhoneやiPadでコントロールすることができるようになる規格です。先日、対応機器の一部発売が発表されました。電気がつけっぱなしになっている場所をiPhoneで確認して消したり、いくつもの部屋に取り付けたサーモスタットの情報を確認したりすることができる機器の発売が決まっているようです。

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Elgato社の「Eve」は温度・湿度などのセンサーを備えるほか、ドアの開閉状態が確認できる Via:techcrunch.com

このAppleのHomeKitの特徴は、あくまでもAppleから提供されているのは、プラットフォームであるということ。Appleが製品を発売したのではなく、iOSと接続するための規格を開発者に提供しているというところです。つまり、これから様々な製品に、このHomeKitを利用した技術が搭載される可能性があります。

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「ecobee3」は複数の部屋の温度を監視し、リモートセンサーで部屋環境を管理できる Via:techcrunch.com

例えば、外出先からビデオの録画予約をしたり、エアコンの操作をしたり。ペットを飼っている家庭では、ペットの様子を見ながら室温を快適に保てるように操作もできるようになるかもしれません。また、防犯面でも一役買いそうなこの規格。窓の鍵が壊されるとiPhoneに通知が入り防犯カメラで撮影が可能になる、自動的にシャッターが下りて空巣を家の中に閉じ込めるなど、様々なことが想像できます。

また、機能的なことだけではなく、住環境に幅をもらせて、生活を豊かにする可能性も考えられます。例えば、電気の明るさやBGM、テレビのON ・OFFなどを、シーン毎にiPhoneに登録してあるとします。Siriにむかって、「ゆったりすごしたい」「テレビを見たい」「眠りたい」とリクエストをすると、部屋の照明や音量などを自動的に快適な状態にセットしてもらうこともできるわけです。こういう機能があれば、1つの部屋でも環境を変えることができるので、ミニマルハウスやスモールハウスでも、まるで違う部屋にいるように、その時々で快適な過ごし方ができるようになるかもしれません。

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PHILIPS社の「hue」はiPhoneと連動して調光ができる照明デバイスだ Via:dev.classmethod.jp

家中の環境を管理できるようになるかもしれないAppleのHomeKit。まだまだ開発が始まったばかりなので、これからどんな機器が開発されるのか、楽しみです。

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