
町田山崎団地を舞台にした、学びと余暇をテーマにした実証実験イベント「まちやま まるごと スコーレ」。その第5回目が、11/15(土)・11/16(日)の2日間にわたって開催されました。
音楽ライブ、ヨガ、トークセッション、ワークショップなどさまざまなコンテンツが集結し、団地暮らしの魅力を再発見できる機会となった2日間。後編では、センター広場とぽんぽこ広場を会場にした11/16(日)の様子をレポートします。
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会場を盛り上げるライブパフォーマンス

16日の目玉はセンター広場のステージで行われた音楽ライブ&パフォーマンス!町田エリアにゆかりのある5組が、個性豊かなパフォーマンスで会場を盛り上げました。

ライブのトップバッターは、スイートハンドさん。「その子の個性を引き出すかぞくおんがく夫婦ユニット」として、全国各地でパフォーマンスを行っています。まちやま団地には昨年の夏以来の登場です!

山崎団地にあるパン屋さんにちなんで「サンドウィッチ」という手遊び歌を披露したり、顔はめパネルを使った参加型の曲を演奏したり。リトミックを得意とするお二人が、大人も子どもも巻き込んで、イベントのスタートを盛り上げてくれました。

スイートハンドのおふたりは、ライブ後にセンター広場のブースにて楽器づくりのワークショップも開催。子どもたちが興味深そうにブースに引き付けられ、カスタネット、シェイカー、マラカスなどの楽器を楽しそうに作って鳴らしている姿が印象的でした!

お昼の時間にステージに立ったのは、町田市内の特別支援学校を卒業したなっちゃんとママ、そしてお話し大好きしょうたくんです。
お話が得意なしょうたくんは、自ら曲フリも担当。町田の観光地を絡めた前説から「あずさ2号」の曲フリがされると、客席からは拍手が。

歌うのが大好きだという2人は、なっちゃんママのウクレレの演奏に乗せて、秋の空に歌声を響かせました。
なっちゃんのママに感想を伺うと「私も2人も緊張していましたが、皆さんが温かく受け入れてくれて楽しい時間になりました」とお話ししてくれました。

お昼過ぎにパフォーマンスを披露したのは、山崎団地の近くにある桜美林大学ダンス部O.D.Cの皆さん。自分たちで振付・構成をした、LOCK、GIRLS、HIPHOP、R&Bのジャンルの異なる4曲を披露しました。

フレッシュで勢いのあるパフォーマンスに、観客の方は手拍子をしたり、自然と身体を揺らしてステージを楽しんでいました。
O.D.C前野さん「地域イベントで外のステージで踊る機会がなかなかないので、すごく新鮮でしたし、お客さんもたくさん観てくださったので、踊っていてすごく楽しかったです」

続いて演奏したのは、シンガーソングライターのnozomiさん。町田のお隣・相模原市出身で、親子ライブやリトミック、絵本の読みうたいなど、音あそびライブを開催しています。
この日も、ステージ前に設けられた芝生シートに子どもたちがたくさん。美しいピアノの音と共に繰り広げられる楽しい曲の数々に、子どもたちは釘付けになっていました。

なかでも盛り上がっていたのは、ヨドバシカメラのCMでおなじみのアメリカ民謡・リパブリック讃歌です。nozomiさんの呼びかけによって、子どもたちはステージ前におかれた輪っかの前へ。

子どもたちは生の音を感じながら、曲に合わせてケンケンパ!全身で音遊びを楽しんでいました。
お腹と心を満たすキッチンカー

センター広場のステージすぐそばには、シフォンケーキのキッチンカー「ぽちのひとくちしふぉん」と、ギリシャ風のピタサンドが味わえる「ヒーロスヒーロー」が登場!訪れた人のお腹と心を満たしていました。
心と体まるごとヨガ

センター広場の芝生ゾーンでは、理学療法士・ヨガ講師の大越瑞生さんによるヨガを開催。体の硬い方や、ヨガ未経験者にも優しいヨガクラスで、秋の風を感じながら、心と体の繋がりを感じる時間となりました。
裸足でヨガマットに立ち、地面との繋がりを感じる。30分のヨガを終えた後、参加者の方はすっきりとした表情で芝生広場を後にしていました。
火を囲んで会話が生まれる焚き火コーナー

16日は、この日限定の企画もたくさん!イベントの憩いの場となっていたのが、ぽんぽこ広場の焚き火コーナーです。
スタッフが常駐し、自由に使える焚き火台を設置。焚き火で温まりながら、お菓子など持参したものをあぶってOKという企画です。

アンケートに回答したら、マシュマロをプレゼント!はじめましての人とマシュマロをあぶりながら会話したりと、心も身体も温まる優しい時間が流れていました。
ホッとひといき、団地de足湯

焚き火のすぐお隣では、1日限定の足湯が出現!UR都市機構の「ABC-Project」による企画です。ABC-Projectは、UR都市機構の若手職員を中心とした有志のメンバーが団地の盛り上げに貢献するプロジェクト。
今回は「団地でやってみたいことを形にしよう」、「自然豊かな山崎団地で、リラックスできることがしたいね」という話し合いを経て、足湯企画が実現したのだとか。

裸足になって同じお湯に漬かっていると、自然と会話が生まれます。団地の色付く木々を眺めながら、お菓子を食べながら、ほっと一息つける素敵な空間でした。
動くベビールーム!?

ぽんぽこ広場でひときわ存在感を放っていたのが、車輪の付いた小さな家・タイニーハウス。保育士免許を持つスタッフが在住し、小さなお子さんが過ごせるベビールームとして活用されました。

可動式のため、イベント会場に1日限定で設置が可能。特に寒い時期や暑い時期の屋外イベントで、休憩スペースとして活躍する可能性を感じました。
「やりたい」が集まる体験マルシェ

同じくぽんぽこ広場では、さまざまなジャンルの体験ができる「体験マルシェ」を開催。2日間連続の出店となったまるはち一箱古本店、桜美林大学ぼくらのサークル、aroma&craft greeenに加えて、16日は新たに2店舗が出展しました。

天然石・シェルを使った目印チャーム、キーホルダー作りを行う「IZUMO.natural stone」のブースには、大人からご年配の方まで幅広い世代が参加。
お子さんが「キラキラあった!」とラメのパーツを使ったり、大人の方がイニシャルのビーズを探してお名前のキーホルダーを作ったり。皆さん思い思いに、世界に一つだけのキーホルダーを作っていました。

月に1度山崎団地で開催している手芸カフェは、ヤーンボミングに挑戦。ヤーンボミングとは、カラフルな編み物やかぎ針編みを使ったストリートアートです。

参加者の方が持参した編み物を、手芸カフェのメンバーが、ぽんぽこ広場にある木を覆うように編みこんでいきます。
たくさんの編み物が集まり、いつもの風景によりいっそう彩りが加わります。こちらのヤーンボミングは2026年1月まで設置されているので、お近くの方はぜひ足を運んでみてくださいね!
団地をめぐる、2つの周遊企画!

この日は山崎団地の魅力を再発見できる2つの周遊企画も開催。「まちやまの名店街をめぐる!スタンプラリー」では、団地内にある名店街でスタンプを集めると、名店街で使える商品券をゲット!
イベント開始30分で、すべてのスタンプを押して帰ってくる子どもたちがいるなど、たくさんの方が積極的に参加してくれました!
もう一つの周遊企画が、「あつめよう、まちやまの植物 ~団地を探検して植物ビンゴ!」です。自然豊かでさまざまな植物が生きている山崎団地。4×4の植物ビンゴカードを持って、団地内の植物を探しながらビンゴを完成させる企画です。
「こんなにいろんな植物がいるんだ!」と参加者の方はワクワクしながら団地の冒険をしていました。
まちやまの火でまあるくなる。参加型トークセッション!〜学びと風土、遊びと暮らし、まちとスコーレ〜

「まちやまプロジェクト」がイベントテーマに掲げる「スコーレ」。 スコーレとはギリシャ語で「余暇」を意味し、「スクール(学校)」の語源にもなった言葉です。
この日行われたトークセッションでは、「スコーレ」をキーワードに、自分がいまここに在ること、そして町田という地域に関わっていることの意味や必然性をあらためて見つめ直しました。

ゲストは、去年「おとなのためのフォルケホイスコーレ」を開講した「YATOプロジェクト500年の学校」から江幡 紗恵さんと埜口さくらさん。
そして、山崎団地のプロジェクトに携わるYADOKARI株式会社の姜 美宇さん、まちやまプロジェクトコミュニティビルダーの首藤 羽南さん。
イベントのファシリテーターは、デンマークのフォルケホイスコーレに滞在経験のある株式会社アソブナラの山下里緒奈さんが務めました。

今回ゲストの皆さんは登壇者ではなく「一緒にしゃべる人」として一緒に輪になりました。
1日の終わりに設ける対話の時間を大切にするフォルケホイスコーレにならって、対話形式でイベントを開催。前半はプロジェクトの紹介、後半はゲストと参加者の境界線をほぐしながら対話を行いました。

「じぶんを覗いてみる問い」として用意された3つの質問について考えるワークショップを行いました。
・人生の余白が生まれたらどう過ごしてみたい?
・これまでじぶんを”ふくよか”にしてきた学びや体験
・まちや自然とつながっていると感じる瞬間は?
団地のなかを自由に歩きながら、じぶんの心のなかを覗くようにじっくりと答えを考えます。最後は再び輪になって考えたことをゆるやかにシェア。

人生の余白がうまれたら、どう過ごしてみたい?という問いには、こんな気持ちがシェアされました。
「何も考えずに暮らす場所を選びたい。団地やタイニーハウスもおもしろそう」
「山崎団地に暮らせたら、窓から自然が見えて良いなぁ」
「子どもと一緒に『作り出す』ことをしたい」
「地域のお子さんや先輩含めもっと交わったり、会話をして一緒に生み出したりしたい」
お互いの話を静かに受け止め、自分の心をそっとのぞく。忙しない日常のなかで自分、そして他社を見つめる温かい時間となりました。
2日間のフィナーレ!町田出港バンド

イベントのトリを飾ったのは、町田出港バンドによる音楽ライブ。町田にゆかりのあるメンバーが集い、日本各地の民謡、オリジナル獅子舞やひょっとこを拵えて、子どもも大人もみんなを踊らせるお祭り獅子舞バンドです。
センター広場のステージを飛び出して、ぽんぽこ広場まで回遊!「なになに!?」、「獅子舞いだー!」と皆さん興味津々。後を追うようにして、人々がステージに集まってきます。

ステージにのぼって演奏が始まると、2日間にわたって行われたまちやまスコーレのフィナーレとあって、会場のボルテージも上昇!
思わず身体が動き出す楽しい演奏に、1人、また1人と立ち上がり、子どもだけでなく大人もノリノリでダンス!

お客さんにその場で願いを聞いて即興で歌詞にする曲も披露。
「ボケないで良い音楽をずっと聞いていられますように」
「願いが見つかりますように」
1人の願いをみんなで合唱。秋の夕空に響き渡ります。
最後は小さな女の子が照れながら話してくれた「キラキラのブレスレッドがほしいです」という願いをみんなで口ずさみながら、リズムに合わせて踊ります。
音楽に吸い寄せられるように人が集まり、最後の一音が空に消えると、会場は大きな拍手に包まれます。大きな拍手と大きな笑顔で、2日間にわたって開催されたまちやまスコーレはフィナーレを迎えました。
まちやまスコーレらしく、余暇を楽しむ

イベントを振り返り、まちやまプロジェクトのコミュニティビルダーである首藤羽南さんに感想を聞きました。
首藤さん「まちやまスコーレは、『スコーレ』という名前なので、余暇や余白を大切に作っているイベントです。年齢も国籍も性別も関係なく、いろいろな人たちがここで生活して、ここで時間を過ごして、ここで余白を楽しむ。今回はそういう『まちやまスコーレらしさ』が今までで1番出ていたように感じました」
たくさんの人が共に日々を営む町田山崎団地。その場所で少しずつ積み重ねてきたまちやまらしさ、まちやまスコーレらしさが花開いた秋の1日となりました。
自然と人の温かさに囲まれたこの団地で、2026年はどんな日常が育まれていくのか。来年もぜひ一緒に「まちやまスコーレらしさ」を作っていただけたら嬉しいです。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!