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タイニーハウス、最前線

「小さく住む」を、ここまで心地よく。オーストラリア発のトレーラーハウス「Harper」

2026.02.24

オーストラリアのビルダー、Black Clayが手がけたタイニーハウス「Harper」は、いま世界で注目される“タイニーハウスの質的進化”をやさしく体現する一棟だ。

彼らが掲げるのは、「美しい環境の中で、人々が心から楽しめる、思慮深くデザインされたタイニーハウス」という理念。限られた面積の中に機能を詰め込むのではなく、風景や光、そこで過ごす時間そのものまでを含めて住まいを考える姿勢が、この家には息づいている。

小さな家に込められた、大きな評価と誠実さ

Black Clayは、オーストラリアのタイニーハウス業界ではまだ新しい存在だが、その丁寧なものづくりは早くも評価を集めている。

2025年の「Tiny House Industry Australia」によるRising Star Awardの最終候補に選ばれたことも、その証のひとつ。

Harperは、全長8メートル、幅2.5メートル、居住面積約20㎡というコンパクトなサイズ感。それでも窮屈さを感じさせないのは、寸法以上に「どう暮らむか」が考え抜かれているからだろう。小ささは制限ではなく、選び抜かれた豊かさとして立ち上がっている。

風景にひらく、軽やかな外観

Harperの外観は、ColorbondスチールとDecobattenアルミニウムを組み合わせた仕様。

木のような温もりを感じさせながらも、重量やメンテナンスの負担を抑えている。やわらかな曲線を描くフォルムと、大きく取られたガラス面が、家全体に軽やかさとモダンな表情を与えているのも印象的。

日光がガラス越しに差し込めば、室内の壁や床に、ライトや小物のやわらかな影が。

丸みを帯びた壁のそばにあたたかなランプを灯せば、夕暮れにはほっと息が抜けるような静けさに包まれる。

都市の片隅でも、自然の奥深くでも、そこに流れる時間までもやわらかく包み込み、住む人の呼吸にそっと寄り添っていく。

内と外が溶け合う、静かな居場所

室内に足を踏み入れると、まず感じるのは、空間に満ちるやわらかな包容感。

緩やかにカーブした壁が視線と身体をやさしく受け止め、床から天井まで広がる大きな窓が、外の景色をそのまま暮らしの中へと引き込む。内と外を隔てる境界は、ここではほとんど意味を持たない。

自然のそばで暮らすというより、自然の一部として過ごす感覚に近いだろう。Harperは、タイニーハウスが「小さいから我慢する家」ではなく、「少ないからこそ、深く味わえる暮らし」であることを、そっと教えてくれる。

それは、四季の移ろいを愉しみながら、限られた空間を丁寧に使いこなしてきた日本人の営みとも、どこか重なる感覚だ。

via;
https://www.blackclay.com.au/harper
https://www.autoevolution.com/news/this-stunning-single-story-tiny-home-is-the-definition-of-simple-sophistication-258252.html#agal_0

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