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【アフターレポート】YADOKARI VILLAGE SOLO PASS vol.1 「musubu TOUR」- 北軽井沢の土地と出会い、集い、むすばれる-

2026.07.07

2026年6月13日〜6月14日、VILLAGE SOLO PASS vol.1 「musubu TOUR」が開催されました。このツアーは、おひとりでの滞在と、大切な方との滞在の2つの体験をもって行われるVILLAGE SOLO PASS vol.1のうちの、第1弾。おひとりで参加する体験付きの滞在ツアーです。

土地・人・自分にふれながら、これからの暮らしを考えるきっかけを持ち帰る宿泊体験ツアーを開催しているYADOKARI VILLAGE。

今回は、北軽井沢の人、土地、参加者同士のゆるやかな交流を楽しみながら、ご自身の暮らしや心と向き合う時間をもてるよう、初めて、おひとり参加のツアーを開催する運びとなりました。

執筆をさせていただくのは、YADOKARI編集部ライターの鈴木です。YADOKARI VILLAGEに宿泊をしたことはありましたが、ツアー参加、そしてひとりでの滞在は今回がはじめて。ツアーの開催を聞いたときから楽しみにしていました。

それでは、ツアーの様子をお伝えしていきます。

1日目:おこもり滞在、偶発的な出会いや気づきも

1日目は、13時からチェックイン。普段は15時からですが、ツアー参加者は、普段の滞在よりもさらにゆっくり過ごすことができるようにと、アーリーチェックインができました。お昼ごろ、軽井沢駅からレンタカーを走らせ、施設に向かいます。

移動のクルマでは、窓をあけると浅間山から吹きおろしたひんやりとした風がここちよく、ハルゼミの鳴き声や、背の低いシダ科の高原植物などの様子も。施設に向かう道すがら、 日常とは少し違う景色を、五感いっぱいに味わいました。

施設に近づくにつれ、段々と静かな森の中へ。背の高い木々に囲まれた道を走るのは、まるでトンネルの中を走っているよう。雨上がりには、得に、緑が青々としていてきれいなんだそうです。

いつもとは違う場所にいることの実感が少しずつ湧いてくる、特別なドライブでした。

13:00~|チェックイン 参加者同士のゆるやかな交流が生まれる時間に

YADOKARI VILLAGEに到着し、部屋でのんびりと過ごしました。私はMIGRA棟に宿泊。ふかふかの大きなベッドに寝転がって、ただ自然を眺めながら過ごす時間は、とっても贅沢です。

頭の中が、段々と空っぽになり、川のせせらぎや鳥や虫の声、太陽のひかりの温度などに意識が向くように。自分が自然の中に溶け込んでいくような感覚は、ひとりでの滞在だからこそ、より深く味わえているようにも思いました。

その後は、YADOKARI VILLAGEのスタッフと一緒に、備え付けのバーベキューセットで少し早めの夕食を楽しみました。

途中、ツアー参加者の方も合流。小田原から下道を使って施設までいらしたというその方は、道中の直売所で買ったという新鮮なお野菜を持ち寄ってくださり、それぞれが施設までの道中で出会ったお店や景色についてもシェアしながら、3人でバーベキューを楽しみました。

夕方ごろ、到着された別の参加者の方からは、施設近くのピザ屋さん「72season’s」さんのピザのおすそわけも。

参加者の皆さんが、ご自身のタイミングで外へ出て、交流し、自分の部屋へと戻っていく。

そんなゆるやかなつながりや、そこで生まれる小さなコミュニケーションが生まれるのも、おひとり参加のツアーだからこそなのかもしれません。

20:00~|ツアー企画の焚火で、心も身体もじんわりあたたまる夜

それぞれが部屋に戻ったあと、VILLAGE GARDENでは、この日限りのバースタンドが準備され、あたたかい光が灯ります。

そして、夜20時から、今回のツアーコンテンツである焚火がスタート。参加者のみなさんが集まり、一緒に薪を割り、火をつけて、焚火を囲みます。

雨が降った後で寒さもありましたが、だんだんと身体がじんわりあたたまっていき、会話もはずんでいきます。

「夜は少し冷えますね。」
「そうですね、やっぱり焚火はすごくあたたまりますね」

「焚火で、PCばかり見て疲れていた目が、ほぐれていく感じがする」
「それ、すごくわかります…!」

自分の思うままに過ごせる、軽やかさが嬉しいひとり旅でも、その土地での小さな気づきを誰かと共有できるのはうれしいもの。こういった些細な対話と共感を重ねながら、私たちの時間もすこしずつ温まっていくようでした。

移住、旅する暮らし、パーマカルチャーなど共通の趣味が多くあった私たちは、日本各地の離島でのワーケーションのお話、北欧のフォルケホイスコーレの体験、これまで住んできた場所の話など、参加者それぞれの心が動いた体験について共有しながら、会話は自然と今の暮らしの話へ。

お仕事のこと、ご家族とのこと、今の住まいについて感じていること、ひとりひとりがそれぞれの心にあることをゆっくりと共有し、対話を重ねました。時間はあっという間に過ぎ、21時には解散の時間に。

最後には、YADOKARI VILLAGEのスタッフから朝のフルーツと、次の日のツアーにむけた『問いカード』が入ったギフトボックスが手渡され、1日目のツアーを終えました。

焚火の途中には、今回のツアーの主催者であり、ツアーガイドを務めるYADOKARI VILLAGEのスタッフが、参加者おひとりおひとりに合うものをと選んだ、ノンアルコールカクテルの提供も。どれも自然の恵みをふんだんに使い、生産者の方がこだわりを持ってつくられた、特別な1杯です。

バースペースには、YADOKARI VILLAGEのスタッフが作成した、風景や言葉がプリントされたカードも。たくさんのカードの中から5枚のカードを選ぶのが難しく、みなさん真剣な面持ちに。私は選びきれず、6枚のカードを選び、今の自分の心を映す鏡として、楽しませていただきました。

ギフトボックスは、次の日の朝まであけてはいけないとのこと。玉手箱のようで、何が入っているのかワクワクする気持ちを持ちながら、それぞれのお部屋でゆっくり夜を過ごしました。

2日目:地域ガイドの松本さんと、嬬恋の暮らしに触れる時間

静かな森の中でのいつも以上に深く眠り、すっと目が覚めたYADOKARI VILLAGEでの朝は、やっぱり特別。

朝には、ギフトボックスをオープン。私のボックスには、大粒のブルーベリーのパックと、けんたろうさんからのお手紙が。心温まるメッセージとともに、これからのツアーのテーマとなるような問いが添えられていました。

今日のツアーコンテンツは、地域ガイド・松本もとみさんと一緒に行う山歩きです。集合場所は、山歩きを行う湯の丸高原の予定でしたが、もとみさんのご提案により、急遽、嬬恋村の雄大な景色が一望できる、愛妻の丘へと変更となりました。

標高の高い嬬恋村は、まだ少し肌寒く、ツアーが開催された6月は、ちょうどキャベツの植え時。畑には、植えたばかりの小さなキャベツや、トラクターが走る姿もありました。このまちでは、キャベツの収穫の季節になると夜中の2時に起き、準備をして畑に向かう日々が始まるのだとかーー。自分の住むまちとは異なる、嬬恋村の日常の風景に圧倒されました。

その後は、私たちが山歩きを行う湯の丸高原へと向かいます。途中、レンゲツツジがとっても美しく咲くエリアと出会い、車を降りてみんなで鑑賞しました。こんなにもたくさん咲くのは、1年のうち1週間ほどなのだそう。思いがけない寄り道に、特別な体験をさせていただいた気持ちになりました。

その後は、改めて湯の丸高原へと車を走らせます。地域の方からガイドブックをいただき、山歩きがスタートしました。

ここは、標高が高いので、新緑のシーズン。さきほど満開だったレンゲツツジも、ここではまだつぼみのまま。同じエリアでも標高が違うだけで、自然の表情がこんなにも違うから驚きです。

「私、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』という言葉が大好きなんです」と、もとみさん。

倒れてもなおニョキニョキと生え続ける木や、1,400m以上の厳しい環境に生息するダケカンバ、高原植物の女王とも呼ばれ、可憐なピンクの花を咲かせるコマクサなど、もとみさんによるレクチャーのもと、周囲の生き物に目をやりながら、みんなで歩いた1時間からは、山歩きの楽しみかたを教えていただいたように思います。

※センス・オブ・ワンダー(Sense of Wonder)とは、アメリカの海洋生物学者・作家である Rachel Carson が提唱した言葉。自然に触れたときに抱く驚きや感動、不思議さに心を開き続ける感性のこと。 

燃えやすい性質を持つダケカンバ。嬬恋村では、お盆の迎え火に使われる木として、夏になるとスーパーに並ぶのだそう。古くから受け継がれてきた日本の風習が、この土地ならではの植生と結びつきながら、今も暮らしのなかに息づいていることを感じました。

「ちょっと紹介したい場所があって……」と、もとみさんが案内してくださったのは、青々としたコケが一面に広がるエリアでした。

「実は私、コケが好きなんです」
「私もです!」

そんな思いがけない共通点も見つかり、自然と会話が弾みます。

同じ景色を見ていても、心に留まるものは人それぞれ。だからこそ、お互いのまなざしを分かち合う時間が、この時間をより豊かなものにしてくれているように感じました。

コースからは、上田市、佐久市、小諸市のまち並みと、その間を流れる千曲川を一望できました。

山歩きの締めくくりに訪れたのは、池之原湿原。かつて火口だった場所に、長い年月をかけてこのような自然が育まれてきたといいます。 

その雄大な景色を目の前に、みなさんでお昼休憩。もとみさんが用意してくださった、嬬恋村のキャベツなどのお野菜をつかったサンドイッチやフルーツなどを、いただきました。

少しゆっくりした後は、みんなで地面に寝転がって森林浴。

森林セラピストの資格をもっていらっしゃるというもとみさん。

「私たちが受け取っている情報のうち、約90%を視覚から受け取っているんです。今日は目を閉じて、視覚以外の感覚から、自然を感じてみましょう」

そんなガイドのもと、身体をほぐして目を閉じ、音や、匂い、触覚など、視覚以外の感覚に意識をむけて5分間を過ごしてみました。

「ブーン」という虫の羽音のその先には、たくさんの鳥の鳴き声。さらにその先には、木々が風に揺れる葉擦れの音が聴こえてきます。

山を歩いていたときには感じていなかった、自然の音や匂いが段々と立ち上がってくるよう。目を閉じることで、さらに自然の広さを感じることができるというのは驚きです。

これからの日常生活でも、時々目を閉じて、そこにあるものを感じてみたくなりそうです。

ツアーの最後に感想をシェア

最後には、参加者の皆さんがそれぞれ、今思っていることや、ツアーへの感想を伝え合い、今回のツアーは終了。感想を話しながらも、ガイドのもとみさんや参加者の方々が、それぞれの暮らしを共有しながら、背中を押し合うような、あたたかい対話がありました。

参加者の方からは、

「今回、VILLAGE TOURの告知文を見たときに、なんか自分が参加して好きだったフォルケホイスコーレでの体験と似ているなと思って、参加を決めました。どんな人が来るのかな?と思っていましたが、参加してみて、やっぱり自分が好きな時間を過ごせました。自分が好きな場所を見つけちゃった、そんな気持ちです」

「普段1人で、ワーケーションに行くことが多いのですが、今回は、『次は何をしよう?』と先のことを考えることなく楽しむことができて、すごく良い時間を過ごせました。普段は、仕事柄、寝ている間も連絡を気にしていなければならないような生活をしていますが、今日は久しぶりにリラックスできました」

というお言葉がありました。

このツアーの第2弾、大切な方を連れて行う「watasu STAY」はこれから。今回の体験を経て、皆さんの2回目の滞在がどのような時間になるのかもとっても楽しみです。

おわりに

焚き火の前に座って、山を歩いて、この旅をともにする誰かと言葉を交わす。そのうちに、何かが静かに動き出すような感覚がある。

まさに、ツアーの紹介文の中にあったこの言葉のように、

ご自身の暮らしから少し離れ、北軽井沢の自然の中で、人との出会い、その人の暮らしに触れてみる。そうして、自分の心の中にある大切なものに、そっと触れ、求めていた時間に、それぞれが出会い直す。

そんな時間を、私だけではなく、参加者の皆さんそれぞれが体感できたツアーだったように思います。

そして8月には、新たにキャベツ畑での収穫体験を盛り込んだ2泊3日のツアー企画「VILLAGE TOUR Vol.3」を開催、お申し込み受付は、7月15日(水)より開始予定だそうです。

夏の青々とした空の下、嬬恋にみずみずしいキャベツが実る頃。次のツアーでは、北軽井沢エリアで、どんなもの・こと・人と出会えるのか、そこで見たものは、参加者の皆さまの暮らしにどんな気づきをあたえてくれるのか。今から楽しみでなりません。

今回のツアーをご一緒してくださった皆さま、ありがとうございました。

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