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タイニーハウス、最前線

【海外事例】木の上ではなく、木と木のあいだに。急斜面の木立に置かれたリゾートの小屋「Jugnoo Cabin」

2026.10.04

Jugnoo Cabinは、建築事務所PMA madhushalaが既存リゾートの拡張として手がけた小屋だ。勾配が約30度に達する急斜面、これまで誰も手をつけてこなかった土地に、そっと置かれている。

はじめに描かれていたのは、特定の木の上に載るツリーハウスだった。けれど木々と向き合ううちに、つくり手は別の答えにたどり着く。木を使うのではなく、木を残す。その選択が、この建築のいちばん大切な芯になっている。

手つかずだった30度の急斜面へ

このリゾートは、もともと敷地のなかでも平らで建てやすい部分を中心に開発されてきた。

そのぶん、傾斜のきつい一角は長いあいだ残されたままだった。勾配はおよそ30度。歩くだけでも足もとを確かめたくなる角度だろう。

拡張の舞台に選ばれたのは、その斜面だった。建てやすさから外れた場所だからこそ、木々が育ち、手つかずの風景が保たれてきたとも言える。

木の上ではなく、木々のあいだに置いた小屋

施主が最初に思い描いていたのは、いくつかの特定の木の上にツリーハウスを架ける計画だった。木の上で眠る、というのは多くの人が一度は憧れる夢だ。

しかし、敷地と樹木を丁寧に調べるうちに、それが構造的に難しいことがはっきりしてくる。木々には、建物を安全に支えるだけの余力がなかった。

そこでPMA madhushalaは、ユニットを木々のあいだに配置することにした。木の上に載せるのではなく、木と木のあいだに身を置く。その判断によって、斜面の風景はほとんど損なわれずに残された。

夢を手放したというより、木の都合に耳を澄ませた結果なのだと思う。建てることより、壊さないことを優先した小屋だ。

ホタルの名を持つ、木立の中の小さな宿

Jugnooは「ホタル」を意味する言葉だという。

暗がりのなかに、小さな光がぽつりぽつりと灯る。木々のすき間に点在するユニットの姿は、その名前とどこか重なって見える。

大きな建物で斜面を覆うのではなく、小さな単位を散らすように置く。ひとつひとつは控えめでも、集まることで場所の気配をつくる。ホタルという名は、そんな在り方をやさしく言い当てているのかもしれない。

土地を平らにならし、木を切れば、もっと簡単に建てられたはずだ。それでもJugnoo Cabinは、斜面の角度も木々の配置も、そのまま受け入れる道を選んだ。

日本の山あいにも、傾斜地に寄り添うように家や小屋を建ててきた知恵がある。自然に合わせて身の置きどころを探すこと。小さく住むことの豊かさは、案外そんなところから始まるのだろう。

Jugnoo Cabinのデータ

  • 物件名:Jugnoo Cabin
  • 設計:PMA madhushala
  • 写真:Onil Shah

Jugnoo Cabinのよくある質問

Q. Jugnoo Cabinを設計したのは誰?
A. 設計は建築事務所のPMA madhushalaだ。写真はOnil Shahが撮影している。

Q. Jugnooという名前の意味は?
A. Jugnooは「ホタル」を意味する言葉だ。

Q. なぜツリーハウスにしなかったのか?
A. 敷地と樹木を詳しく調べた結果、木々が構造を安全に支えられないとわかったためだ。そこでユニットを木々のあいだに配置する計画に変わった。

via: https://www.archdaily.com/1042340/jugnoo-pma-madhushala

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