愛車と一緒に暮らしたい!古い駐車場をガレージハウスにリノベしてみた

(C) http://www.falaatelier.com/garage-house

「どんな家に住みたい?」といった話をするとき、あなたは何を思い浮かべますか?

「家」には、「建物」という意味だけでなく、「住まい」、つまり人が生活し、暮らす場という意味もあります。どんな「住まい方」「暮らし方」をするかによって、その器としての家の「形」は変わるものです。例えば車好きの方なら、愛車とどう暮らしたいかを考えるはず。今回ご紹介するガレージハウスのような暮らし方に憧れる人も多いのではないでしょうか。

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ポルトガルの首都リスボンで暮らすある若いカップルは、きっと何かご縁があったのでしょう、あの「ルパン三世」の愛車によく似たかわいらしい車と暮らすことになりました。貴重な愛車ですから、雨ざらしなどもってのほか。できればいつも一緒にいて眺めたり、友人たちに見せたりしたい。とはいえ、広い一軒家を買ったり、大きなガレージ付きの家を建てるような資金はありません。そこで2人は、家にガレージをつくるのではなく、なんと古いガレージをリノベーションして、自分たちがそこに住むことを思いつきました。

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カップルから依頼を受けた建築事務所「fala atelier」は、工夫をこらして、非常に限られた予算でありながら、このガレージをモダンな「住まい」に変身させました。素晴らしいデザインによって、見事「ガレージ」から「ガレージハウス」に昇格(?)したお家を、とくとご覧ください。

リノベーション前

古いアパートの一階にあった、リノベーション前のガレージは、以下のような状態でした。

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エントランス部分の床はタイル張りのようですが、かなり傷んでいます。壁は灰色にくすんでいます。

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奥へ進むと……駐車場ですね。ちょっとした物置も兼ねています。

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なぜかカーペットが敷いている空間も。これはこれで使えるガレージかもしれませんが、「ここに住めるんじゃない?」「住んでみようよ!」と思いたったカップルの感性と想像力に、あらためて驚かずにはいられません。

リノベーションの方針

fala atelierは、限られた予算内で最大限の効果を得るため、次の点に的を絞って改修を行いました。

  • 壁と天井を塗り直す
  • 床をコンクリート研磨で仕上げ直す
  • 大きな天窓を設置する
  • バスルームを改修する

部屋の間仕切り壁は作らず厚地のカーテンを利用するといった思い切りのよさで、低予算を実現しました。間取り図で、リノベーションした場所を確認してみましょう。

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リノベーション前は、上記のような状態です。

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リノベーション後、家具を入れる前はこんな感じでした。

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家具を配置した状態は上記の通りです。建物の構造はほとんど変わっていないことがわかりますね。

リノベーションの効果

さて、この200㎡(約60坪)のガレージは、どんな「住まい」になったでしょうか?

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入口の扉は、元のものを使っていますが、細かい格子が入ったガラスの扉からも、明るい日差しが差し込むのがわかります。

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白い壁で統一された広いオープンスペースは、ガランとしてちょっと寒々しい印象になる可能性もありましたが、シンプルながらカラフルな家具やカーテン、感じ良く配置された鉢植えのグリーンのおかげで、あたたかみがあり活き活きとした空間になりました。

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大きく開けた天窓からは、日差しがたっぷり差し込み、薄暗い物置のようだった空間が明るく清潔な生活の場となっています。

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間仕切り代わりのカーテンの開閉によって、部屋の印象も変わります。カーテンを閉めると、意外と落ち着いた印象になりますね。

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奥の一角には、こぢんまりとしたキッチンセットを設置。キッチン前には数人が座れるテーブルセットを配置しました。キッチンのダクトが色鮮やかでおしゃれですね。

今回のリノベーションで最も大きく変わったのが、水回りです。入口通路と奥の広いスペースの間、元は小さなトイレがあった一角に、大きなカーブを描く壁を新しく作り、その内側に2つのバスルームを設置しました。ブルーのタイルが白い天井や壁に映えて、素敵ですね。

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愛車と「同居」する暮らし

こうして、あの薄暗い物置のようだった駐車場が、まさかの大変身!見事に「住まい」となりました。この広々としたスペースで何をしていても、まるで忠義な犬のように鎮座している愛車が目に入ります。

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ご飯を食べたり本を読んだり身づくろいしたりという何気ない暮らしの中で、お気に入りの車がいつでも視界の中に入ってくるというのは、車好きの方には最高に楽しい暮らし方かもしれませんね。

Via:
www.falaatelier.com
www.dezeen.com

(提供:ハロー! RENOVATION