船の暮らしを快適に、そしてエコに「Punta de Mar Marina Lodge」

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船と家が一体化して、のんびりと海上に浮かんでいるようにみえるのは、「Punta de Mar Marina Lodge (プンタ・デ・マー・マリーナロッジ)」という名のスモールハウス。造ったのは、スペイン語で「聖なる手」を意味する「Mano de Santo (マノ・デ・サント)」という名前のスタートアップの建築会社。場所は、情熱の国といわれるスペイン南部のバレンシアから、車で2時間ほど南下した海沿いのアリカンテという町。

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もちろん、今までのクルーザーのような船舶でも滞在は可能だったが、今回のこのPunta de Mar Marina Lodgeは、より快適な生活に焦点を当てて造られている。総床面積は70.0平方メートル、2人で暮らすのにちょうどいい大きさといえる。

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このスモールハウスは2階建で、40平方メートルほどの1階部分は、寝室や洗面所などの居住スペースとなっている。2階は34平方メートルほどの屋根のないデッキで、ソファーなどを配置して景色を眺めるのに最高のスペース。

外側は壁というより、細い棒を縦に並べた白いフレームで、ほぼ四方がガラスでできた家の本体を囲っている。狭いスペースでも圧迫感を感じさせず、どこからでも海の景色を眺めることができる構造だ。

外見はシンプルだが、ラグジュアリーな生活が想像できる室内を覗いてみよう。

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細い棒のフレームや、ガラスを壁に使うことで、周りの海の色を取り込み、反射しながら透き通った青い模様がガラスの壁に映る。この模様は、その日の天候や時間によって刻一刻と移り変わり、唯一無二の景色といえる。ガラス一枚一枚がまるで液晶パネルのようで、大自然を間近に感じながらも、室内にはモダンな空間をプラスすることに成功している。

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寝室のベッドで寝転びながら、正面のガラス越しの大海原を眺め、静寂の中で、バイオリズムのゆりかごに揺られて眠りにつくことができるとは、なんと贅沢なことか。

1階寝室の大開放のガラス窓を開けると、小さなテラスへと続く。そこでゆっくりと椅子に腰掛け、潮風にあたりながら、海を間近に眺めることができる。

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2階のデッキにはソファーやテーブルなどを置いて、360度水平線の景色を楽しみながら、ゆっくりとした時を過ごせる空間となっている。
晴れた日にはここで食事をとったり、読書をしながら日光浴をしたりと、誰にも邪魔されず、リラックスできる雰囲気に溢れている。

この水上スモールハウスは、かなりハイテクなのも特徴のひとつと言える。
スマートフォンにダウンロードしたアプリから、光、音楽、空調、アロマの香りなど、部屋のいろいろなものを操作可能なのだ。このエリアでも、スマホなどから音楽をアンビエント的に流すことができるのも嬉しい。
このハイテク装備により、いちいち立ち上がらなくていいのも地味に嬉しい異能だ。大自然の海の上で、このようなハイテクな生活をすると、ちょっとリッチな気分になるものだ。

さらに、このスモールハウスはエコにも配慮して、環境にできるだけ影響の少ないものを使い、排出もできる限り減らすような努力をしている。

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この水上スモールハウスは工場で作られており、形状がコンテナ型なので、トラックですぐに近くの港まで輸送できる。
設置にかかるのは、約1日あまり。設置が完了したら、あとは普通の船舶同様、世界のどこでも好きな海へと出航できる。

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このスモールハウスの名前にもなっている「Punta de Mar」は、日本語に訳すと「海のポイント」となる。
その名前の通り、地球の約7割を占める広い海で「自分だけのベストな場所、ポイント」を見つけて、開放的でリラックスした、非日常の生活を手に入れることができそうなスモールハウスだ。

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