ひし形だけで構成されたエストニアのサマーハウス「Noa」

実にユニークなジグザグの壁に二つの魚眼レンズのような丸窓のついた6面体のこのキャビンはエストニアのデザイナーJaanus Orgusaarの作品だ。

発明家でもある彼がこだわるのが幾何学模様だ。彼の作品は靴やファッション、プロダクトデザインと多岐にわたる。その幾何学模様から触発されて生み出された建築物が、このサマーハウス”Noa”だ。

“Noa”は、均一の12面からなるひし形から構成された凸多面体である「ひし形12面体」の形状をもとに考えられた。「ひし形12面体」は3次元空間をモザイク式に埋める際に使用されることが多い。たとえば自然を見渡してみると、ガーネットやダイヤモンドのミネラルがひし形12面体だったり、ハチの巣も同様の形状をしている。

約25㎡の広さがあるNoaの木材の外壁には、酸化鉄仕上げにしてグレイっぽく古びた雰囲気を持たせた。すべての外壁は寸分たがわぬサイズのひし形のため、必要に応じて簡単にキャビンを増設することができるようになっている。デザインの特性により、床が地面より約90㎝の高さになっているため、通常必要な基礎工事の必要もなく、地面と密接していないため通常の住まいと比較しても耐寒性にも優れ、湿気からも家を守っている。

室内は明るく温もりのある黄色にペイントされている。魚眼レンズのような丸窓からはエストニアの田舎の風景と森を見渡すことができる。6面体という形状のせいか、室内は丸いスペースのような印象を受ける。

デザイナーのOrgussarは家族とここで夏を過ごすために新たに二つの部屋を追加するそうだ。温もりのある部屋での寛いだ一家団欒の姿が目に浮かぶようだ。

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via: dornob.com, inhabitat.com, dezeen.com, altervista.org