タイニーハウスと日本の夏。小さな暮らしにぴったりの涼みアイテム

(c)Naoko Kurata

こんにちは!オランダ在住のライター、倉田です。私はオランダにあるタイニーハウスを見学する機会がありますが、その際にしばしば感じるのが「ああ、この仕様だと日本の夏は乗り切れないだろうな」ということ。

ヨーロッパ大陸の北西部に位置するオランダの夏は、からっとして比較的過ごしやすい季節。暗く寒い冬が長いこともあり、地元民は積極的に夏の暑さを楽しむ傾向にあります。

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例えば、以前見学した「Proeftuin Erasmusveld」というタイニーハウス村には、天井に半透明の素材を使ったタイニーハウスがありました。

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昼間は、電灯をつけなくても室内が十分に明るいので、エネルギー節約のエコ志向ですよね。でも、この屋根のタイニーハウスで日本の夏を乗り切れるかどうかは少し疑問です。室内にいても、ほぼ直射日光のような日差しを浴びることになり、日射病の危険すらあるかもしれません。

日本の暑い夏をタイニーハウスで乗り切るには、いったいどんな工夫をすればいいのでしょう。既に小さな暮らしを実践している方たちの知恵を借りるべく、リサーチをしてみました。

米カリフォルニアの先駆者の工夫

Via: loganblairsmith.com

アメリカ人の「小さな暮らし」実践者であるローガン・スミス氏は、かつてタイニーハウス・ムーブメントの中心地でもあるアメリカ北西部のポートランドで生活していました。その時は、特に空調の必要性などは感じずに過ごしていたのだそう。けれどご自身のモバイルハウスを南部のカリフォルニア州に移したとき、30度を超す気温に参ってしまいます。ペットに猫を飼っていたこともあり、暑さ対策に取り組んだのだとか。

彼がご自身のブログで語ったところによると、以下のようなことを実行されたそうです。

・モバイルハウスの駐車スペースは、なるべく木陰にする。
・黒いアスファルトからの熱を避けるため、可能であれば、芝生の上に駐車する。
・屋根に直射日光が当たらないよう、日除けの布をかける。
・小型エアコンの購入。

ローガン氏が購入したのは、Frigidaireというメーカーの窓付けエアコンだそう。検索してみると、同じものが日本の通販サイトでも購入できるようです。
便利そうですね!

私は俄然このエアコンのことが気になり、動画サイトで同じ商品の使用レポートをされている方の動画も発見しました。

この方によると、「1時間の使用で、室温が約27度(華氏84度)から21.5度(華氏73度)に下がった」のだそう。この方の部屋の広さは分かりませんでしたが、なかなかの威力ですね。

日本製のコンパクトな涼みアイテムたち

そしてつい最近、日本でも画期的な小型エアコンの新作が発表されました。それは何と、バケツ型のコードレス式エアコン。大阪市のベンチャー企業「クールスマイル」が開発した商品で、その名もずばり「バケツエアコンCS703」。7月18日から東京ビッグサイト(東京国際展示場)で3日間開催される「猛暑対策展」(日本能率協会主催)に出展され、話題を呼びました。

このバケツエアコンは直径約30センチ、高さ約39センチで、重さ約4.5kg。タイニーハウスにぴったりのサイズですね。
どうやって涼しくするのかというと、氷や冷凍ボトル、水の冷気を利用します。バケツ内部にロックアイスや冷凍ボトルを入れ、そこに電動ファンを当てて冷気を生み出し、バケツの周囲を涼しくするのです。メーカーによると、室温30度の環境下で約15度の冷気を噴き出すことができるのだとか。ちなみに、バッテリーは約2~3時間稼働するそう。

Via: siroca.co.jp

その他にも、「siroca」から発売されている「加湿つき温冷風扇 なごみ」という商品も。夏は保冷剤を利用した打ち水のような冷風を楽しめ、かつ冬は温風ピーターとしても使える一石二鳥家電です。収納や物の置き場が限られるタイニーハウス生活に、うってつけですね。

「小さな暮らしにぴったりの涼みアイテム」のご紹介、いかがでしたでしょうか。体調を崩してしまっては意味がないので、上手に文明の利器も活用しながら、暑い夏を乗り切っていきたいですね。

ライター:倉田直子

Via:
loganblairsmith.com
coolsmile.biz
siroca.co.jp