【海外事例】小さな貨物が、風景と暮らせる家に——ポルトガル南部に佇む「Cargo House」

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ポルトガル南部、アルガルヴェ地方。日差しに恵まれ、地中海の風が吹き抜けるこの土地に、ひときわ目を引く家がある。かつて貨物を運んでいた、6メートル×2.5メートルのカーゴコンテナをリノベーションした「Cargo House」だ。

コンテナに、暮らしの輪郭を描く

このプロジェクトは、建築ユニットMadeiguinchoによる挑戦だった。無骨な鉄の箱に手を加え、小さなポーチ、アーチ状のドア、丸窓をつけることで、まるで童話に出てくる小屋のような佇まいが生まれた。
屋根の上にはテラスがあり、金属製のはしごを登ると、遠くの地平線までを見渡すことができる。とくに夕暮れ時、この家の丸窓から見える風景は格別だ。

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風景と調和するための素材選び

周囲の自然と溶け込むよう、外壁には断熱性に優れたコルクパネルを採用。コルク特有の温かみのある質感が、風景にやさしく馴染む。

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内部にはポプラ材のパネルが貼られ、床には打ちっぱなしのコンクリート。木と石の質感が静かに共鳴し、素朴だが洗練された空気をつくり出している。

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小さな空間に、しっかりと息づく機能美

間取りは非常にシンプルだが、暮らしに必要な要素はきちんとそろっている。ベッドは床から一段高い位置に配置され、その下は収納スペースとして活用。
L字型のキッチンにはシンク、冷蔵庫、IHコンロが備えられ、ちょっとした食事の準備には十分だ。対面にはコンパクトなソファスペースもあり、読書や来客時のくつろぎの場にもなる。
浴室はトイレとシャワーを備え、半透明の壁で仕切られている。この壁は視線を遮りながらも光を通すため、狭い空間でも圧迫感を感じさせない工夫がなされている。

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移動体が、暮らしの器になるとき

「Cargo House」は、ただのタイニーハウスではない。かつてモノを運ぶために作られたコンテナが、今は人の暮らしを包み、風景とともに呼吸している。
決して大きくはないが、その中には自然との共存、機能美、そして「小さな空間にこそ宿る豊かさ」が詰まっている。
この小さな家は、移動の道具が“定住の器”へと変わる瞬間を見せてくれる。暮らしの形は、もっと自由で、もっと柔らかくていい。そう思わせてくれる一棟だ。

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