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あなたは「365日のシンプルライフ」という映画を観たことががあるだろうか。
フィンランド式のシンプルライフを究極ともとれる条件で行った内容を、その本人が映画化している作品である。
この映画を観ると「何が本当に大切なのか」を考えさせられる。
物も情報も人間関係もありふれたこの現代社会では、何が大切かを見失ってしまいがちなものだ。
あなたは
「何が本当に大切な物か」
「本当に必要なものは何か」
聞かれてすぐに答えられるだろうか。

今回は、幸福度の高い国フィンランドの「シンプリスト」な考え方を参考にして、自分にとって本当に大切な物や事柄を見つけていく。
そして豊かで余裕のある暮らしへのヒントを探っていこう。

シンプリストとは?ミニマリストとの違い


そもそも「シンプリスト」とはなにか。
似た考え方で「ミニマリスト」が挙げられるが、ミニマリストは基本的に物質的に必要ないものを減らす考え方。
そうすることで、自分が使うものだけになるのでそこに時間を注げるようになる。

一方で「シンプリスト」は物質的より、精神的な面でのメリットを優先した考え方だ。
時間、考え方、人間関係などにおいて、長期的にみたときに自分に有益かどうかを判断して選択する。
減らすというより、増やさない。
今あるものをできるだけ活用し、ストレスを増やさないようにするのがシンプリストなのである。

情報量が増加し複雑化し、なんでも便利になっている現代の中では判断力・選択力が必要となっている。
そのためにこのシンプリストの考え方は注目されているのであろう。

シンプリスト生活をフィンランドから学ぶ

シンプリスト生活の上でよく模範となるのは、言わずと知れた幸福度ランキング上位の国「フィンランド」。
このフィンランドの取り組みやライフスタイルからシンプリスト生活を学んでいこう。

https://note.caboneu.jp/


具体的な取り組みでは、「クリーニングデイ」。
日本にもフリーマーケットはあるが、フィンランドではもっとカジュアルに、誰でもどこでも出品できる。
シンプリスト生活が基盤であるが故、リサイクルや出店のハードルが低くなっている。
地域交流も目的であり、誰でも出店できる分、あらゆる世代が集う場にもなっているのだ。

https://i1.wp.com/blog.sopiva-hokuou.com/


そして「サマーハウス」をもつライフスタイル。
サマーハウスとは、夏の期間にほとんどのモノを置かず設備も最低限にして暮らすためのセカンドハウスである。
このサマーハウスを、自主施工で建てる人も多い。
そこで過ごす時間を自分で作ることで、自分自身の心をリセットするライフスタイルを大切にしているのだ。
これらはシンプリスト生活が流行っているから、というわけではない。
フィンランド人の価値観、概念が根底にある。
・自分が大切にしたいものや気持ち、考えが明確である
・年齢に囚われない
・買わない、捨てない、育てる、作る
こういった国民性がシンプリストな生活を作り出しているのだ。

シンプリスト生活をパレートの法則で深める

https://cdnwp.tonyrobbins.com/


シンプリスト生活をもう少し深掘るために、「パレートの法則(80対20ルール)」の要素を加えてみたい。

パレートの法則(80対20ルール)をご存じだろうか。
簡単に説明すると、「自分の行動の20%が結果の80%をもたらす」というもの。
よく経済学で使われる考え方なのだが、これがシンプリスト生活にも使えて非常に面白い。
要は、使っている時間、持っている物、知り合いの人数などのうち20%が、自分にとって有益なこと・結局必要なことの80%を生み出しているということになる。
このルールは、目的を決め、優先順位を決め、そのために使ってもいい時間やお金などを割り当ててみると実行しやすい。
数打てば当たると考える人もいるかもしれないが、結局はそこに何らかのコストがかかる。
そこへの労力をかける前に、自分にとって結局大切になる20%にフォーカスする暮らしにすることで、シンプリスト生活をもっと深めることができるだろう。

「シンプル」があなたのライフスタイルを豊かにする?

https://365simple.net/


最後に冒頭でも紹介したフィンランド映画「365日のシンプルライフ」を少し紐解く。
映画の中で主人公が行っている主なシンプルライフルールは、
・部屋のものすべてを倉庫に預け、365日中は1日1個しかモノを取り出せない
・1年間モノを買わない
というもの。
「捨てない」ことで「過去の自分も否定しない」ところも、とても魅力的な内容になっている。
中でも印象的な言葉、
「人生はモノでできていない」
「モノの多さ=豊かさではない」
「本当に必要なモノは自分で決める」
これは今回紹介したシンプリスト生活にとても重要な考え方価値観を与えてくれる。

最初から「本当に大切なモノ」「本当に必要なモノ」を決めることは難しいかもしれない。
しかしこのシンプリスト生活を少しずつでも実践することで、その重要かつ有益になる事柄に集中できる。
またその時間や心でさえも暮らしへの余裕や豊かさを与えてくれるのではないだろうか。

【参照】
365日のシンプルライフ
ミニマリズムとシンプルさの違い
フィンランド発、クリーニングデイとは?
水洗トイレもない、シャワーもないサマーハウスで暮らす楽しさってなに?
北欧フィンランドから学ぶシンプルライフの考え方
80対20ルールで人生を変える

私は、テイクアウトが好きだ。世界の中心でテイクアウトを叫ぶ。
いつもは見向きもしないポストに投函されるチラシの数々。だが、寿司や釜めしのテイクアウトのチラシは悔しいが部屋までの数十秒間食い入るように眺めてしまう。好きの尺度を示すのは難しいが、それくらいの「好き」だ。ちょっと豪華な料理を自宅で気軽に食べられることに高揚感を抱くのかもしれない。兎にも角にも、幼い頃からテイクアウトの晩飯には心が踊った。心だけでなく実際に舞っていた。

そう、今回のテーマは「テイクアウト」である。なかでもテイクアウトの際の「容器」に着目したい。多くの場合には自宅に到着後までの数分の為に使用され廃棄される「いのち短し」容器。そんな容器をリユース(再利用)するサービスを今回は紹介する。

この記事の主旨は新たな切り口からテイクアウトを楽しんでもらうこと

テイクアウト。それすなわち言わずもがな帰宅後に容器のゴミが生じることと同義である。事実、家庭ごみを丁寧に分解し内訳を分析するとなんとテイクアウト容器を含む「容器包装廃棄物」の割合は62%にのぼる。

参考:環境省「容器包装廃棄物の使用・輩出実態調査の概要(令和岩年度)」を基に作成

そして、資材別に見てもプラスチックの容器包装廃棄物が占める割合は全体の約半数の48%。とすると、容器包装廃棄物内におけるプラスチック素材の割合は77%にのぼる。

そう、つまりテイクアウト容器をリユースすることで、プラスチック容器包装のゴミを減らす。それは地球環境に優しい行動であり….更に近年よく耳にするSDGに貢献している…という趣旨の話題では今回はない。先にお断りしておくが、今回の話題ではなにも地球環境に優しく!と選択を無理強いするものでも、押し付けるものでは一切ない。とはいえ、テイクアウト容器を捨てる際にゴミが出ることに罪悪感を抱くか、という質問に対し約8割の人が抱くと回答しているのも事実。

参考:株式会社カマンによる独自調査を基に作成

環境へのメリットも最低限取り扱うが、主旨としては扱わない。
実際にそうしたサービスを体験を通じて感じた、心ときめく気持ち。新たなテイクアウトの体験をもたらす、リユース容器の利用。使命感や強制での利用ではなく、純粋に新たな切り口からテイクアウトを楽しむきっかけになればと考えて提案していく。

リユース容器先進国ドイツの事例

ビールにソーセージ。なんだか美食で溢れていそうなこの国では、テイクアウト容器を捨てずに再利用する「リユース」の文化がかなり根付いている。

その度合いで言えば、国家レベルである。今年の1月より一定規模以上の飲食店においてテイクアウトの際に容器の「リユース・使い捨て」の選択肢を設ける事が法律で義務付けられたそう。その際、リユース容器の使用時は使い捨ての場合よりも低価格となることが条件の中に含まれている。私達がエコバッグを使用した際にレジ袋代がかからない感覚と似ているだろうか。

そんなドイツのリユース容器のシステムでは主に
①デポジット式
②QRコード式
の2つの形式が存在する。

①デポジット式
このデポジット式の一例が「RECUP」と呼ばれるサービス。RECUPは飲料用のテイクアウトカップである。

https://recup.de/wp-content/uploads/2021/12/RECUPxREBOWL_regula%CC%88r_POS_Infopaket_Tresen7-12.20.19.jpg

購入の際にコーヒーの代金に加えて専用カップのデポジット(保証金)として1ユーロ支払ってテイクアウトする。日本での事例に置き換えると、ホテルのルームキー等を受け取る際に紛失防止用に支払う一時金と似ている。このデポジット金は、飲用後に提携店舗に返却すると返金される仕組みになっている。

ライター作成

しかし、デポジットを返却する際に飲食店側には手間がかかる。その手間を解消すべく新たに生まれたのがQR式のテイクアウト容器リユースサービスである。

②QRコード式

Revolveと呼ばれるサービスでは、専用のアプリが用いられる。デポジット金ではなく、リユース容器と提携店舗に添付されたQRコードを介した返却システムが確立している。

https://relevo.app/wp-content/uploads/2022/11/SAN_Schale_Becher_freigestellt-1024×638.png

商品購入後に、容器に添付されているQRコードをスキャンする。その後、14日以内に提携店舗にて容器を返却する。その際に店舗にあるQRコードを読み込む。すると専用アプリにて返却までにかかった日数に応じてポイントが加算される仕組みだ。

ライター作成

紹介した2つの事例以外にも複数のリユースサービスが展開されているドイツ。日常の中にテイクアウト容器をリユースする意識が根付いていると言えそうだ。

リユース容器を使用することでの環境へのメリット

こうしたテイクアウト容器のリユースが環境に与えるメリットは大きく3つ。中でもRECUPの事例をお約束通り軽く紹介する。

ライター作成

製造〜使用時、使用後、廃棄時の3段階に分けて考えた。
まず製造〜使用時では、資源消費量が少ない。製造時、洗浄時にかなりの資源を消費するリユース容器だが、17回以上の使用で使い捨て容器製造時を下回ると言われている。また、使用可能回数の目安はおよそ1000回。自分が900人目か、はたまた6人目か。考えてしまいそうな数字だ。そして、最終的に廃棄する際もポリプロピレンと呼ばれる100%リサイクルできる素材を使用しているそうだ。使い捨て容器は紙コップであっても、カップ内側にプラスチックが使用されている事が多くリサイクルが難しいのだそう。

こうしてドイツでは浸透率の高いテイクアウト容器のリユース文化。返却の手間はあれど、サービス利用の結果美味しいものを少しお安く頂けてしまう。ついドイツ移住を考えてしまいそうになる。だがしかし、ドイツのような国家レベルではないものの、日本でも同様の仕組みは存在する。

日本にあるサービス「Megloo」って?

今回紹介する「Megloo」というサービス。現在は鎌倉周辺の利用がメインと限定的だが、複数の店舗で導入されている。仕組みは以下の図の通りだ。

ライター作成

Meglooではデポジット式ではない。上記のように、LINEの公式アカウントからサービスを開き、選択した店舗のメニューから注文を行う。その後、店舗にて保温性や密閉性の高い容器に注文の品を入れてもらう。店舗によっては、マイボトル割のようにMegloo割が実施されている店もある。

エコバッグやマイボトルのように、自分で容器を用意する手間はない。テイクアウトをしたいと思ったタイミングで手軽に始められるなんとも気軽に始められそうな仕組みだ。
その上、たかだか数分の為に使用されて捨てられていた容器を捨てずに済むというわけである。テイクアウトしたものをお皿に移し替え、ゴミ箱に入れてしまう時に感じるちょっとした罪悪感。あの感情に永遠の別れを告げられる、そう考えるとなんだか実践してみたくなる。

そんなわけで私も実際にMeglooユーザーとして体験してみた。

実際にMeglooを利用してみた

photo by writer

今回利用したのは鎌倉にある「ハッピーデリ」と呼ばれる惣菜店。手作りのデリやスイーツが並ぶ落ち着いたお店だ。

photo by writer

店内のショーケースには10種類近くの惣菜が並ぶ。店の方にMegloo使用について尋ねたところ、Mサイズ(2deli+ライス)もしくはBig サイズ(3deli+ライス)から選べるという事であった。

photo by writer

早速Mサイズを注文し、デリを選ぶ。選ぶときのワクワク感と、店主の方のおすすめをお聞きする時に生まれるちょっとした会話が嬉しかった。

photo by writer

こうして無事に詰められた私のMegloo弁当。レジ部分にある、LINEのQRコードを読み取り、テイクアウト店舗名を選択し、Meglooの使用個数を送信したら終了である。

photo by writer

にやけの止まらぬ帰り道。電車での帰宅であったが、自宅に着いて蓋を開けた時の密閉性には驚いた。

photo by writer

液漏れはおろか、総菜が容器内で飛び散っている事も無かった。自分の持ち帰り技術だと自負したい気もするが恐らくそうではない。

photo by writer

今回選んだ野菜グリルとスパイシーチキンの組み合わせ。美味しそうな香りに早く食べたいと心が叫ぶ。使い捨て容器の場合、ズボラな性分が発動しない限り皿を移し替える手間が生じる。だが、Meglooではその必要はない。すぐに美味しいご飯を頂くことが出来たのであった。
(ちなみに特にグリル野菜は野菜の大きさも種類の多さも味付けも申し分なく美味しかった)

Meglooを利用して感じたメリット

こうして利用した結果、ユーザーとして感じた利用するメリットは大きく4つあった。

ライター作成

①注文時の「選ぶ」ワクワク感があること
②食事時に容器としての利用が可能であること
③容器を捨てる罪悪感とは無縁なこと
④返却時に店の方と会話が生まれること

まず、①の選ぶワクワク感。公式のLINEアカウント内で店舗を選ぶ。その後、メニューを選択するのだが複数ある店舗と美味しそうな写真付きのメニューにワクワク感が止まらなかった。まさに、テイクアウトのチラシを見てしまう感覚と同じだ。

②は帰宅後に皿を取り換える手間が省けることが有難かった。たかが数分だが、空腹時にはその時間すら惜しい。

③は今まで少なからず感じていたあの罪悪感。ものの数分の寿命しかなかった容器を捨てることはない。心置きなく食事を楽しめるというわけだ。

④の返却時の会話は思いがけなかった。食べた後に「ご馳走様」と直接伝える。店舗で飲食をする際も手渡しでお皿を下げることは少ない。だが、この仕組み下では可能だ。提携店舗であればどこでも返却可能だが、何となく店の方に直接美味しかった旨を伝えたくなって利用店舗に返却したくなる。店の方とのコミュニケーションもリユース容器のシステムならではだろう。

本来であれば長くともおよそ数十分で捨ててしまうテイクアウトの容器。リユースの仕組みを使えば、事前の準備も不要で美味しいグルメを自宅で味わえるという従来のテイクアウトに加えて、容器を捨てる罪悪感を抱かない。自ずと環境にも良い取り組みに参加して得した気分になり心置きなく食事を楽しむことが出来る。そして面倒とも思われがちな返却も、お店の方とちょっとしたコミュニケーションが生まれるメリットが生まれて良い時間となった。

新たなテイクアウト文化に底知れぬ可能性を感じた。今後、生活の中で新たな食の選択肢を増やすきっかけをもたらしてくれる仕組みになりそうだ。

(参考文献)
コロナ渦で増えたテイクアウト容器をシェアしてゴミを減らす仕組み、MEGLOO(メグルー)
テイクアウト容器ゴミを削減するリユース容器シェアリングサービス「Megloo(メグルー)」鎌倉で10月20日〜β版開始
急増するプラごみ 外出自粛が影響? 自治体に危機感
プラスチック容器からバガス容器に変更して、プラごみを削減。 | ジチタイワークス
【リユース容器が街を巡る!】ゴミが出ない気持ち良いテイクアウト文化を広めたい! – CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
Recup
reCIRCLE
リターナブルカップや容器が生活に入り込む ドイツの「ネオ・エコロジー」の取り組み | 未来コトハジメ
Relevo
「ゴミが出ない文化を」テイクアウト容器を飲食店間で共有 登録はLINEで | 国内 | ABEMA TIMES
「デリバリーにリユース容器の選択肢を」渋谷区でリユース容器シェアリングサービスMeglooの実証実験を10月20日から開始
Megloo東京都実証実験@渋谷 with Wolt – Megloo(メグルー) | 使い捨て容器ゴミを削減するリユース容器シェアリングサービス
マイボトルも不要 ドイツの1万店舗以上で導入「デポジット制コーヒーカップ・RECUP」 | ELEMINIST(エレミニスト)
街中でリユース容器をシェアするサービスを始めました|Shingo Yoshizumi
ドイツのレストランなど 「リユース容器」の選択肢提示が義務に | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
全国20歳~69歳の男女1000人に聞いた「SDGs個人での取り組みに関する調査」
【返金方法】デポジット制度|ドイツでペットボトルや缶・瓶は捨てずにリサイクル | タビシタ

孤独といえば、なんだか悲しいイメージがつきもの。誰もいない部屋で、一人でぽつんと座っている…こんな図が浮かぶ人も多いかもしれない。

via:https://www.goodhousekeeping.com/health/wellness/a28915137/what-to-do-when-lonely/

孤独にならないように、誰かと付き合ったり、友達を増やしたり、コミュニティに参加しようとしている人も多いだろう。

しかし、実を言うと、孤独は生きていくうえで必要な要素でもある。なぜなら、孤独とは「全てを自分で決められる自由な状態」であるからだ。

自分のしたいようにできるのは、孤独だから

友だち、カップル、家族…どれだけ親密な関係の2人だったとしても、それぞれが自分のしたいようにできるわけではない。

via:https://www.rootsofloneliness.com/lonely-in-a-relationship

10年来の親友でも、愛し合って結婚した2人でも、意見が異なるのは当然だ。

わたしはスパゲッティを毎日食べられるほど好きだが、友だちは毎日スパゲッティなんてありえないという。わたしは中学受験は必要ないと思うが、パートナーはある程度学歴を重視したほうが良いという。

誰かと一緒にいることは、楽しさや充実感といったメリットはもちろん、好きなようにできないというデメリットも存在することを覚えておきたい。

対して、孤独でいる場合。あなたは毎日スパゲッティを食べていいし、子どもには好きな学校に行けばいいと伝えることができる。誰にも相談できないというデメリットは、誰にも相談せずに決めていいというメリットにもなるのだ。

via:https://www.kikkoman.no/oppskrifter/recipe-detail/r/spagetti-med-kjoettsaus/

誰かといても、孤独を感じることはある

2人でいれば孤独を感じないか?そうとは限らない。なぜなら、孤独とは個人の想いが作り出すものだからだ。

例えば、カップルの一方がずっとゲームをしていて、もう一方がつまらなさそうにしているとき。2人は一緒にいるが、つまらなさそうにしている方は孤独を感じているかもしれない。カフェで一言も話さずお互い別々の本を読んでいる2人は、それぞれ孤独を感じているかもしれない。

via:https://www.thefearlessman.com/why-do-women-get-bored-with-me-on-dates/

大事なのは、誰かと一緒にいることが、孤独を癒す方法だと思わないこと。そして、孤独はデメリットだけではないことを知ることだ。

つまらなさそうにしている方は、案外、ぼーっとする孤独な時間を楽しんでいるかもしれない。カフェで一言も話さない2人は、それぞれの本の世界に没頭する孤独を同じ空間で楽しんでいるのかもしれない。

自分が感じる孤独を否定する必要はないし、誰かが感じているであろう孤独をとがめる必要もない。孤独でいることを避ける必要はなく、孤独を楽しめるようになることが大事なのだ。

「贅沢な孤独」で心身ともに回復しよう

毎日を機嫌よく過ごすには、1日の大半の時間を占める孤独な時間を克服する必要がある。(※常に誰かと一緒にいるような人でも、心が孤独であればそれは孤独だ。)

1人でいるときも、2人でいるときも、大勢でいるときも、わたしたちは常に孤独になる可能性がある。だからこそ、いつどの瞬間に訪れる孤独でも、「わたしだけの贅沢な孤独」だと捉える。孤独はご褒美。そうすれば、孤独を恐れるどころか、歓迎できるようになる。

ぼーっと景色を眺める。木々のざわめきや、人の話し声、足音に耳を澄ませる。夕食のメニューを考える。

お金を払っても手に入れられない「贅沢な孤独」は、誰にも邪魔されない、あなただけの時間だ。

なぜあのとき怒ってしまったのだろう。朝起きて何となくけだるいのは何のせいかな。しばらく会っていないあの人、元気かな。

スマートフォンを使えば一瞬で全世界とつながれる現代において、何者からも遮断された孤独と言う空間にいられることは、文字通り贅沢だ。

via:https://www.forgettingfairytales.com/how-to-enjoy-alone-time/

誰にも邪魔されず、好きなことをしよう。学生の頃にハマッた漫画絵を再開してもいいし、アニメを見まくったっていい。スポーツが苦手でもランニングしていいし、好きなものだけで夕食のメニューを埋めてもいい。

孤独を「贅沢な孤独」と捉えなおすことで、あなたの人生はさらに豊かになるはずだ。

 

参照元:

DIAMOND online”「ひとり」でいるほうが良い3つのメリット”

https://diamond.jp/articles/-/134969

リチャード・テンプラー.”The Rules of Love 上手な愛し方”.2011-2-15.Discover文庫

ここ2、3年いろいろな出来事があり、私たちはお互いに物理的な距離をとらなければならなかった。人とのつながりを憚れ、孤独を感じることも多かった。

会いたい人に会いにいくのも、新しい出会いを求め気ままに出かけるのも、長い間お預けを食らっていた。

同時に、多くの人がその存続に懸念を示したのが、まさに共同生活だった。文字通り、他人と生活を共にするということが、あの頃の「ルール」と社会風潮のなかで存在するには、あまりにもコントラストが強すぎるように思えた。

時が経ち、働き方、暮らし方が一変した今。多くの人がこれからの生き方を再定義するなかで、豊かな生き方を実現し、未来の社会のニーズに答え得る「共同生活」が人気を集めている。

社会問題を解決する一つの策として、一人ひとりが豊かな人生を手に入れる手段として、進化した「共同住宅での生活」の魅力について見ていこう。

さまざま形に進化した「共同生活」

コ・リビングスペース

via:https://saltosystems.com/en/blog/future-coliving-trends-2023/

共同生活と聞くと、学生寮や若者が集まる質素な宿をイメージする人が多いかもしれない。

しかし、昨今は、充実した家具、アメニティにジム、屋上テラス、カフェなどの設備が整った、リッチな共同住宅が増えてきている。

via: https://www.treehouse.community/photos

たとえば、ロサンゼルスの「TreeHouse Coliving」は、ミュージシャンを目指す人々のために制作スタジオを併設。アートスタジオも備わっている。

確かに、「共同住宅」は家賃の折半ができ、コストカットには最適な選択肢ではある。しかし、共同住宅を選ぶニーズはそこだけじゃないような気がする。「モノ」ではなくコト、体験や経験にお金をかけると今もこれからも充実する。

自分のやりたいことが叶う設備やアメニティ豊かな共同住宅での生活は、コミュニティ構築と経験そのもの。少しお金がかかっても、そこで得られるものは非常に大きいだろう。

多世代共同生活で得られるもの

多世代共同生活

via:https://www.theguardian.com/cities/2019/sep/03/co-living-the-end-of-urban-loneliness-or-cynical-corporate-dormitories

シニア世代が豊かに生きるためのコンセプトを持った共同住宅がある。たとえば、アメリカのシニア世代向けシェアビルディング「Priya Living」。キャリアコーチングで得た学びや知見、ヨガクラスや趣味構築などのプログラム・イベントを通して、刺激的な人生を送れるような仕組みを提供している。

Priya Living

via:https://www.priyaliving.com/blog

さらに、こういった共同住宅は、シニア世代の健康上のリスクも解決し得る。CDC(Centers for Disease Control and Prevention)によると、「孤立」は認知症のリスクを50%増加させるとのこと。共同生活は、こうした問題への有効な解決策にもなり、高齢者が長く自立して生活していける方法にもなるのだ。

またシニア世代向けだけでなく、多世代での共同生活にも注目したい。たとえば、子育てをするお母さん、お父さん、学生、高齢者、ビジネスパーソンが一つの場所で、互いに手を取り合って暮らすーー。温かい暮らしの風景が想像できる。

多世代共同生活なら、それぞれが抱える生きづらさや生活の悩みを互いに解決、サポートしあいながら暮らしていけるだろう。

参照元:SALTO, The Guardian, CDC, PRIYA LIVING

会食恐怖症って?

今夜の夕食は手巻き寿司にしようと思う。旬の鰹のたたきに、トロたくなんかも最高だ。1人暮らしにおける手巻き寿司の極意。それは、
其の一:具材で誰とも喧嘩しないということ
其の二:具材がカツオとねぎとろだけでも許されるということ
其の三:海苔の枚数を数えなくていいということ
其の四:別に手巻きしなくてもバレないということ
等々。
挙げればキリがない。しめしめ、今宵も御一人様を満喫できる…。そう考えてから、ふと思う。「もし誰かと食べたい具材でじゃんけんが出来たら」とか「海苔の枚数を半分こ出来たら」と。私は誰かと一緒に食事をすることが難しい。心を許した相手とであれば多少は出来るが、それでも連続して共に食事をすることは出来ない。そう、私は今回のテーマである「会食恐怖症」の当事者である。

会食恐怖とは、人前での食事に対し不安や恐怖などの強い抵抗感を抱くことを指す。嫌悪感の程度は人によって様々で、私のように心を許した相手とであれば可能な場合もあれば、相手が誰であろうと一切食事が喉を通らないという場合もある。また、人数や場所などの環境が理由で食べられない状況になる他、特定の食品を前にすると食事を受け付けなくなるという場合もある。このように、食事内容への抵抗感の他、食事を行う環境に対して抵抗感を抱く点が会食恐怖症の最大の特徴である。

会食恐怖症の原因

会食恐怖症は、不安や恐怖などの感情に影響を与える“偏桃体”と呼ばれる部分が過剰に活動することで引き起こされる。また、そうした“恐怖”や”不安”といった感情は多くの場合、過去に食事の際に受けた完食指導が原因であるという調査結果が出ている。
そして、一般社団法人会食恐怖症支援協会の調査によると、過去に受けた完食指導の経験の中でも特に、給食の際の完食指導が原因だと考える人の割合は全体の半数近く50.3%に上る。

参考:ABEMA NEWS 「給食なぜ完食強要?トラウマを抱えた当事者」を基に作成

また、会食恐怖症当事者に対して行われた別の調査の内、完食指導が発症の原因と答えた7割が完食指導を受けた相手に関して”学校教師”と回答した。

参考:https://www.japantimes.co.jp/news/2022/03/21/national/fear-of-dining-with-others/を基に作成

つまり、多くの場合、過去に給食の時間に学校教師から完食指導を受けた経験が引き金となり、食事そのものや食事環境に対して強い不安や恐怖感を抱くようになる。結果、会食恐怖症になり得るという。

完食指導が行われる背景

では、なぜ会食恐怖症の原因ともなる給食での完食指導は行われるのであろうか。背景の1つに給食の「残量調査」があると思われる。平成25年度の調査によると、児童1人当たりの学校給食における年間食品廃棄量は約17.2kg。いわゆる「食品ロス」の1人あたりの平均量になるのだが、このうち“食べ残し”によるものは7.1kg。割合にして41.3%と半数近くに上る。

参考:環境省資料(https://www.env.go.jp/press/100941.html)を基に作成

こうした食品ロスへの意識の高まりと比例して強化されるのが給食の残量率を量る「残量調査」であり、完食指導の背景の1つと考えられる。
小学校教師を対象とした残量調査に対する意識調査によると、約9割の教師が「残量調査の結果を気にする」と回答した。また、約7割の教師が「頑張って子供に食べさせる指導をする」と完食指導に繋がる行動を取ると回答した。

参考:小学校の教師を対象とした給食の残食率調査(トレンド総研調べ)((「ABEMA Prime」より))を基に作成

根本的克服が難しい会食恐怖症の背景

つまり、完食指導の多くは食品ロスの現状から行われる給食の残量調査に由来するものである事が多く、必ずしも教師自らの“何が何でも食べさせたい”という悪意の下で行われるわけでは無い。いわば”誰も悪くない”という状況、そして人によって尺度の異なる食事への価値観。この2つの背景があるため、会食恐怖症の根本的な克服はなかなか難しい。

実際に私も筆者自身も、”食事を残さないこと=美徳”という価値観を少なからず幼い頃からの教育で持っていた。そのため、他人がいる環境で食事を残してしまわないか。自分の食べるペースが一般的に比べて遅いことで店の回転率を下げてしまわないか(冗談ではなく本気で思う)心配になってしまい箸が少しも進まなくなる。何よりも”誰のせいでもない”という状況には苦しさを覚える。”食べなさい”と私に一度でも言ったことがある特定の誰かに悪気があったとは思えない。また、飲食店で私の思う1人前と料理人の思う1人前に大きな差があったとして、それはあくまで食に対する価値観の違いであるだけだ。
このように会食恐怖症の背景にある完食指導をなくす難しさや、食に対する価値観の違いによって根本的な克服はなかなか難しい現状がある。

“食べなくても許される環境”の存在が居場所を作りうる

会食恐怖症となった原因の根本的な克服は難しいかもしれない。ただ、「会食恐怖症でもいい」と自分を肯定できる環境があれば当事者にとって安心できる空間になり得るかもしれない。

1年半前は誰とも食事が摂れなかった私。徐々に心を許せる相手とだけ食事が出来るようになったのは“無理に食べなくてもいい”と思えるようになったからだ。私の食に関する状況を知った友人。友人の食事時間を気にして。なかなか待ち合わせの時間を決められない私に“一緒に食事が出来なくても、会えるだけで嬉しいから何時でもいい”と言ってくれた時。
1年半ぶりの誰かとの食事相手に勇気を出して自分から誘った高校時代の恩師。注文したポテトサラダが、カロリーが高そうで自分の身体が受け付けないと感じ“食べられない”と言った私。何を気にするでもなく“もちろん大丈夫”と全く無理強いをしなかったこと。

photo by writer

手が震えている自分に気付いたけれど、久しぶりに会話をしながらの食事が出来たことが心から嬉しかった。このように出来ない自分を打ち明けても否定されない経験が、食環境への不安を和らげ少しずつ誰かと食事が出来るきっかけを作ってくれた。
“食事に対する解釈は人それぞれでいい” “目の前に出された食事を食べ切れなくてもいい”
そう心から思える環境で過ごすこと。会食恐怖症を抱える人にとって少しだけ心が休まる瞬間になるかもしれない。
“食事を摂らなくてはいけない” “何かを口にしなければいけない”
そんな飲食店=食事場所あるという当たり前のようでいて、実は会食恐怖症の当事者を不安を感じるきっかけになりうる価値観。単に誰かとの交流を楽しみたい、空間を味わいたい。そんな気持ちを“飲食店=食事の場”という価値観が阻害しているのであれば。飲食店=必ずしも食事を摂らなくてもいい。そんな逆転の発想が存在するとするならばどうだろうか。

「食べる」を強制しないカフェ、「食べなくてもいいカフェ」って?

提供:食べなくてもいいカフェ運営団体

家族や仲のいい友人とも食事が出来なかった時。
「好きな時に○○(私の名前)が食べたいものを食べたい量だけ食べればいいよ」
そんな言葉に救われたことを思い出す。

今回紹介する「食べなくてもいいカフェ」はその名の通り「食べなくていい」では食事を強要されることはない。日本会食恐怖症支援協会の取り組みで始まったこの「食べなくてもいいカフェ」は2020年に東京にオープンした。その翌年には大阪にもオープンし、現在は大阪が本店となっている。

https://kaishoku.or.jp/tabenakutemoiicafe/

通常のカフェのように毎日開かれている、という形ではなく、不定期で月に2度ほど開催日が告知されるという形態である。開催日に関してはSNSを通じて告知が行われる。営業は対面営業とオンライン営業の2パターンの形態があり、後者では大阪在住でなくとも参加できるといという利点がある。オンラインは開催時間であれば、入退場自由。短時間での参加も可能だ。また、対面営業も予約制・定員制ではあるものの、「行けたら行くわ」という、行っても行かなくてもいい予約スタイルである。
“予約したから、必ずしも行かなくてはいけない”ではなく、体調や予定に合わせて自分自身を一番に優先し、大切にして欲しいという運営団体側の意図がある。運営団体も、皆会食恐怖症の当事者であったり、理解がある方のみで構成されているという。少人数のグループに分かれて会話をし、セルフサービスのドリンクやお菓子も好きなタイミングで食べられる(もちろん食べなくても良い)

個人的には、高所恐怖症の方が高いところが苦手なように。動物が好きな方もいれば、必ずしもそうでない方がいるのと似たように。自分は食事を人と摂ることが少し苦手である。と自分の個性の一部として肯定できるようになってきた。しかし、やはり誰かに説明する時には「理解してもらえなかったらどうしよう」とか「食事は人とするからこそ楽しい」という価値観の相手だったらどうしよう。そんな不安に陥ることがある。

だが、例え不定期であっても。月に1度や2度の開催であっても自分が安心して気兼ねなく食事を介さない交流の場があると心に逃げ場所を作れることは当事者にとって救いの場となり得る。食事の場ではあるが、食事を気にしなくていい。そして食を介した人目を気にしなくてもいい。当事者にとって、少しだけ心の糸を緩められるかもしれない。こうした場所がある事を心から嬉しく思う。そして読者の方々の頭の片隅で、食や食環境の在り方の選択肢の広がりを実感するきっかけとなっていたらこれ以上嬉しいことはない。

(参考文献)
食べなくてもいいカフェについて
人前で食事、喉通らない 知っていますか「会食恐怖症」 | 中国新聞U35
「口を開けられ無理やり食べさせられた」園児失禁で波紋…過度な“給食の完食指導”でトラウマに?教員・学校側は”残量調査”で躍起に (ABEMA TIMES) – Yahoo!ニュース
給食残してクラスで謝罪、完食指導による心の傷で「会食恐怖症」に… 教育現場の実情 – 弁護士ドットコム
Vol.132(3) トピックス 「学校給食から発生する食品ロス」
学校給食から発生する食品ロス等の状況に関する調査結果について(お知らせ) | 報道発表資料 | 環境省
The Fear of Eating in Public (Deipnophobia): How to Address It
‘Deipnophobia’ — understanding the fear of dining with others | The Japan Times
Deipnophobia – Why Does Eating in Public Cause Anxiety?


島国である”日本”に住む我々が、リゾート地へ行きたくなる。
割と海沿いの地域に住んでいる人でも、沖縄、湘南、はたまた海外に旅行感覚で「海」を求めに行く。
思っているより身近なものなのに、「海」を遠いものに感じてはいないだろうか。
そして「海」との距離感があることで、環境問題(とりわけ海岸・海洋問題)をも遠いものになってはいないだろうか。

今回はこの「海」に対する意識や共存法を、海との暮らしがステータスであるハワイ、カーボベルデの取り組みから学ぶ。
そして「海と共に生きる」ことの魅力や大切さとは一体何かを考えていこう。

日本は島国なのに海との「距離感」がある?


リゾート地や旅行先として海を指定する日本人が多いのも分かる。
「内陸の人は海から遠いから」
「きれいな海が近くにないから」
そういう人もいるかもしれない。

しかし島国である日本は、海からの恵みである「海鮮」がどこでも食べられる。
また水族館の数は、世界で1位、2位を争うほど多い。
気づいていないだけで、世界的に見れば海との距離は近く、素敵な海がある国なのだ。

https://uminohi.jp/

https://uminohi.jp/


日本財団によって2年に1回実施されている「海と日本人に対する意識調査」。
2022年にも行われたのだが、この結果によると「海に親しみを感じる」人は37%であった。
また「この1年で海へ行っていない人」と「行った人」で、「海への愛着や関心」にも相関があるのも分かっている。
やはり海との「距離感」があることで、海の環境問題への関心が少ない人も多いのだ。

この日本の素敵な海を守るためには、そもそも日本人が少しでも海との「距離感」を縮めなければならない。
続いてはそんな自国の海を守る国の取り組みを見ていこう。

【ハワイ】海を愛する”ロコ”達の取り組みは?


まずは言わずと知れた常夏のリゾート地「ハワイ」。
なんとなく
「みんなサーフィンしている」
「みんなビーチでまったりしている」
というイメージもあるだろう。

https://sotokoto-online.jp/

https://sotokoto-online.jp/


日常に海があるハワイの社会目標は「ゼロ・ウェイスト」。
ハワイには「ゼロ・ウェイスト・ショップ」というものがあり、量り売りでリフィル(詰め替え)して購入できるお店が出ている。
その中には、ビーチクリーンアップ(海のごみ拾い)で拾われたマイクロプラスチックを再利用するアップサイクル商品も販売されているのだ。

https://www.allhawaii.jp/

https://www.allhawaii.jp/


また「ゼロ・ウェイスト・オアフ」の取り組みには、「Full Cycle Takeout」がある。
これはテイクアウトでも持ち帰り用容器(タッパー)などを使用したり、100%リサイクル可能な容器にしたりと工夫されている。
返却ステーションも町中に設置され、しっかりと再利用できる仕組みなのだ。

島民全体で協力しなければ実現できないゼロ・ウェイスト。
日常で海が身近にあり、愛があるからこそ掲げられる社会目標なのかもしれない。

【カーボベルデ】海で国を支えるための取り組みは?


アフリカ大陸の西側に位置する「カーボベルデ」をご存知だろうか。
あまり知らない人もいるかもしれないが、「カーボベルデ」も旅行先としては人気の島国である。
この国は観光業がGDP比の2~3割程を支えているが、水やエネルギーの資源不足の問題もある。
そのため海と繊細に関わり、海を守ろうとする活動が盛んであるのだ。

https://www.aljazeera.com/

https://www.aljazeera.com/


特に有効だと思ったのが、「観光のための教育」。
子供のころから国の観光業、そして環境問題を学び、海を守る意識を持ってもらう実践的な教育をしている。
自分たちの国にどんな魅力的な資源があるのか、そしてその資源がどう国の役に立っているのか。
小さいころにその課題に触れておくことが、国づくりの基盤にもなっているのだ。

カーボベルデは「The World’s Ten Best Ethical Destinations(世界の倫理的な発展途上国ベスト10)」にも選ばれている。
男女平等、LGBTの権利、環境問題、報道の自由に献身的な活動をしてきた国が選ばれるものだ。
比較的貧しい国でありながらもこのランキングに載るのは、観光業で国を支えていくためにも、海のみならず全ての問題に島民が自分事として真摯に向き合っているからではないだろうか。

「海と共に生きる」ことの魅力や大切さとは?


ハワイやカーボベルデの取り組みを見て気づいたのは「海から与えてもらうばかりではない」ライフスタイルだということだ。
美味しいもの、楽しいもの、癒しになるもの、美しいもの全て、私達が維持していかなければ受け取ることができない。
それができれば、フェアな関係性で「海と共に生きる」ことができる。
今のままでは日本は海と距離感があるままだ。
今からその距離感を変えるのであればハワイのように海へ赴く時間を作り、カーボベルデのように子供へ海やその環境問題に触れる時間をあたえてあげることではないだろうか。

自分たちの生活に欠かせないリソースであることを皆で認識することから始めていこう。
そして海から素敵な恵みを受け取り、また自分たちが良い形で海に還元できる関係性が大切なのだ。
その関係性が成り立った時、海と私たちが繋がる魅力的なライフスタイルがやっと成立するだろう。

【参考】
2022年「海と日本人に関する意識調査」
「海と⽇本⼈に関する意識調査」 について 2022年7⽉15日
ゼロ・ウェイストに注目すると、今のハワイが見えてくる
Zero Waste Oahu (ゼロウェイストオアフ) の取り組み
カーボベルデのリサイクル取り組みは世界のゴミと対峙する
カーボベルデの新たなチャレンジ

みなさんは、人とすれ違う時にあいさつをするだろうか?

田舎に住んでいる私は、あいさつはする派だ。ランニング中すれ違った人や、狭い田舎道を車ですれ違う時に、軽く頭を下げるポーズをする。

対して、都市に住んでいる人はどうだろう。毎日何十人、何百人とすれ違うなか、全ての人にあいさつをして会釈をするのは不可能だ。

かくいう私も、都市部に住んでいたときは誰にもあいさつなんてしなかったし、周りもしていなかった。

だからこそ、千葉という都会で、フツーにあいさつが交わされていることに驚いたのである。

私たち、どう見ても旅行者(よそ者)ですが…

「千葉だって、知り合いには声かけることはあるよ」なんて意見が来そうだが、当時の私(&友人)は100%観光客だった。

誰もいない道もずんずん進んでゆく

・佐倉の観光マップを広げたまま住宅街にたたずむ
・整備されていない農道を歩いて酒蔵へ向かう
・成田の観光マップを広げて次の行き先を言い争う
・千葉名産のピーナッツをガラス越しに吟味する

正直なところ、私が住んでいる田舎では、こういった旅行者に声をかける習慣はあまりない。集落内の人間以外は「よそ者」として認識しているためだ。

対して、佐倉の人びとは気さくに声をかけてきた。

佐倉のお土産屋さんで、イワシの缶詰を買ったとき。「あの、この後歴博(国立歴史博物館)に行かれますか?タダのチケットがあるんですけど」と話しかけてくれたレジのお姉さん。佐倉が誇る国立歴史博物館の良さを、多くの人に知ってほしい-というのは建前で、余っているチケットを期限内に配り切ってしまいたいのだという。

佐倉の商店街でピーナッツを吟味していたとき。「ピーナッツは食べて初めてわかる。手出してみなさい」と、手のひらいっぱいにピーナッツをくれたご主人。ピーナッツのなかでも特別な「なた豆」とコーヒーをご馳走になり、帰りにお土産用ピーナッツまでいただいた。

店主の方がわざわざ解凍して出してくれた、特大サイズのピーナッツ

酒々井(しすい)で直売所と誤って侵入してしまった農家さん。「おいしいから持っていきなよ」と、袋めいっぱいに入ったイタリアのそら豆をくれたお兄さん。野菜の声を聞けばわかるんだ、と食べさせてくれたさやえんどう、とんでもなく甘かった。

おせっかいって、いいかも。

一緒に行動していた友だちは不思議がっていた。「どうしてみんな、ただの旅行者と関わってくれるんだろう?」

答えがわかったのは、成田だった。

千葉旅行中、成田周辺の人混みにフラフラになったわたしたちが流れ込んだのは、涼し気なバルのカウンター席。そこでもやはり、たまたま横の席になった人が、観光マップの読み方を教えてくれた。

ランチのパスタがたいへん美味しかった…

おすすめの行き先を聞けば、友人だというバルの店長に聞いてくれる。佐原の街並みがいいよ-と教えてくれた後に、こう言った。

「おせっかいだよねえ」

ハハッと笑って流れた言葉だったが、なんとなく腑に落ちた。

これまでにわたしたちが出会った千葉の人たちは、わたしたちにおせっかいを焼いてくれていたのかもしれない。

この子たちは今困ってるんじゃないか、あれが役に立つんじゃないか…そんな知恵をはたらかせて、わたしたちを助けようとしてくれていたのではないか。

そう思ったとき、なんだか面白くてニヤついてしまった。そして、私も誰かをこうやってニヤつかせたい、とも思った。

「愛あるおせっかい」を連鎖させてゆけ!

おせっかいされる方はカンタンだが、おせっかいする方は大変だ。おせっかいする側はされるのを待つだけでいいが、する側はおせっかいを行動に移す必要があるからだ。

だけど、一度おせっかいしてもらえたら。一度関心を持ってもらえたら、自分が誰かにおせっかいするのはそう難しくない気がする。

佐倉、成田、酒々井で受け取ったナイスなおせっかいを、わたしは地元で広げていけたらと思う。あなたもここに遊びに来たら、急に話しかけられるかもしれません。

2月末に突然海鮮が食べたくなって茨城の大洗に1人旅をした。初のカウンター寿司を堪能したのち、帰りに寄った水戸でせっかくならば、と茨城土産を購入することにした。水戸といえば、納豆。
何を思ったか納豆を4種類も買ってしまった。切り干し大根が入ったそぼろ納豆に、藁納豆、天狗納豆など。とにかく食べ比べできるようにと購入した。

photo by 茨城帰りのライター

突如始まった納豆ライフ。まず初めての藁納豆開封に苦戦し、なかなか藁住まいから離れぬ大豆達をあやすのに一苦労をした。食べたいと思わせる見た目と、食べやすさは必ずしも比例しないと痛感した。

photo by writer

そんな前置きはさておき。今回のテーマはそう、『発酵食品』である。発酵食品の中でもなかなか聞き馴染みのないインドネシアの大豆発酵食品であるテンペ豆について今回は取り上げていく。

そもそも発酵食品って何がいい?

発酵食品といえど、そもそも発酵とは何か。
物質に微生物などの菌類が付着し、栄養素が分解されてうまみ成分が生成され、人間にとって有益なものになること、とされている。

なんだか小難しいが、私が買いだめをした納豆を例に挙げると、大豆に納豆菌が付着し、大豆に含まれるたんぱく質が分解されることで旨み成分であるアミノ酸、その他の栄養成分が発生した状態を示す。こうして見事に発酵を遂げた食品が発酵食品と定義される。
では、よく身体に良いと聞く発酵食品だが、そもそも発酵食品が「良い」とされる理由は何だろうか。そして、「良い」とされる発酵食品を体内に取り込むメリットとは何だろうか。発酵食品のメリットは大きく3つある。

参考:https://www.hakko-blend.com/study/whats/01/を基に作成

①食品の保存性を上げる
②味わい・香りを良くする
③栄養価・健康調節機能を上げる
の3つである。発酵によって増えた微生物が、腐敗菌を寄せ付けなくなることで食品の保存可能期間が長くなるとされる。また、発酵過程で栄養素が分解されることで生まれたアミノ酸が「うま味」の元となり、味わいの良さに繋がる。

そして、今回特に注目したいメリットがこの3つ目の栄養価・健康調節機能の向上。ビタミン類などの栄養素を微生物が生成する他、健康調整機能を持つ物質が体内に吸収されやすくなる。例えば、納豆においては、納豆に含まれるビタミンB2は煮大豆の約10倍になる。また、美肌効果をもたらすイソフラボンが体内に吸収されやすく変換されるといった効果が期待される。こうしたメリットを踏まえて、発酵食品を摂取することで私達が期待できる効果は大きく5つある。

参考元:https://www.hakko-blend.com/study/whats/01/を基に作成

①若々しさの維持
②体内の吸収効果を上げる
③免疫力の向上
④代謝の向上
⑤ストレス軽減効果
の5つだ。老化の原因といわれる体内の活性酸素を抑えるのに有効な物質が豊富に含まれているため、若さの維持に役立つ。また、発酵過程で栄養素を分解するため、体内での分解が必要なく栄養を吸収しやすくなる。他にも発酵食品に含まれる乳酸菌や納豆菌が腸内環境を整え、免疫力向上に役立つ他、代謝促進作用を持つビタミンB群も豊富に含む。さらに、味噌や納豆に含まれる天然アミノ酸の一種であるGABAには脳の興奮を鎮めストレス軽減を促す効果がある。

このように発酵食品そのもののメリットに加えて、摂取することによる健康促進効果はなかなか高い。いや、なかなかどころではなくかなり高そうだ。一攫千発酵とでもいうべきだろうか。

インドネシアの発酵食品テンペって?

このように摂取するメリットが多い発酵食品。日本で聞き馴染みのある発酵食品と言えば、納豆に味噌、ヨーグルトが挙げられる。
では、インドネシアに存在する大豆発酵食品「テンペ」をご存じだろうか。

photo by writer

大豆にテンペ菌をつけて発酵させた、伝統的な発酵食品の1つで「インドネシアの納豆」と呼ばれる事もあるそうだ。ただ、納豆とは異なり、バナナやハイビスカスの葉に付着しているカビの一種“テンペ菌”を付着させ発酵を促す。茹でた大豆をバナナの葉に包むことで、バナナの葉にあるテンペ菌の働きで発酵が進む。結果、テンペが出来上がる。数百年〜数千年前にインドネシアで生まれたとされるテンペ。
宗教上の理由で肉を食べない人が多いことや、肉が高価であるとされるこの地域では、肉の代替品としてテンペが食べられることが多いそう。また、各国において大豆由来の食品であることからベジタリアンやヴィーガンによって料理に取り入れられることが多いそう。
栄養面ではビタミンB1や、タンパク質、食物繊維が豊富である。そして大豆由来のイソフラボンがコレステロール値を下げるなど、健康促進にも効果が期待できる。

クセの少ない味わいと納豆に近い大豆のほっくりとした食感が特徴のテンペ。調理法は、生食も可能なほか、揚げる・炒める・煮るなどあらゆるジャンルに適している。東南アジア一帯では炒め物や煮物、揚げ物に使われることが一般的だそうだ。

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私は今回、素揚げにして、生姜醤油といりごまをかけるシンプルな調理方法を試したが、カリッとした素揚げ感と中に残るホックリ感が“肉の代替”と妥協を感じさせる味わいではなかった。この、調理方法のアレンジのしやすさと食べ応えある食感を活かしてテンペを暮らしに取り入れるヒントを探ってみようと思う。

テンペを暮らしに取り入れるヒント「ナット―ジャネーゼ」

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健康・美容でかなりの威力を発揮するテンペ。しかし、そのネーミングはなかなか馴染みがない。納豆とは全く別物でありながら食感や味わいはくさみを抑えた納豆に近い風味。おそらく一度食べれば、納豆よりもクセの少ない納豆として好む方も多そうな予感がする。

こうした状況下で、テンペの存在に詳しくない、あるいは知らない人に、手にとってもらいやすい存在になってほしいと株式会社hakko projectによって「ナット―ジャネーゼ」は開発された。通常のテンペと同様に主原料は大豆。テンペ菌と少量の米粉から成る。全て国産原料からなる植物性食材は不使用の食品である。また、栄養面でもたんぱく質や食物繊維が豊富だ。
インドネシア現地のテンペよりもさらに癖のない味わいで作られているナット―ジャネーゼ。まず生で味わってみたが、大豆の風味が心地よく鼻に抜ける香りと柔らかいホクホクした食感が美味しかった。ただ、納豆が苦手な方であれば若干ある発酵特有のくさみを嫌に思う可能性があるので要注意だ。肉の代替とされると聞き、酢豚ならぬ酢ナット―ジャネーゼを作ってみた。(食材を揚げてはいないので正確には甘酢炒めのナット―ジャネーゼverだが)刻んだ野菜とナット―ジャネーゼに片栗粉をまぶし、醤油や味醂で味付けをして炒める。手軽にできる調理法である。

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酢ナット―ジャネーゼの感想は、まずナット―ジャネーゼ自体が存在感がある。これは豚肉の座をまんまと奪っていると個人的に感じた。サイコロ上に刻み、食感がでるようにしたのだがかなり食べ応えがあって満足感があった。また、ナット―ジャネーゼ自体がクセが少ない味わいであるため、醤油や味醂・お酢の味わいとよく絡み美味しかった。よっ、料理上手と自分を褒めたい気持ち…。ではなく、これほどまでに汎用性の高い新たな発酵食品があるのか…と思わず感心してしまった。料理における選択肢の広がりを感じた。

ガパオライスやタコライスの挽肉代わりに入れたり、ミートソースの肉代わりにも使えそうだと料理のレパートリーが次から次に浮かんでくる。料理に合わせて切り方や大きさを変えて自分好みに出来るのもテンペの魅力だろう。郷に入れば郷に従え、と幼い頃から習ってきたのか?と思わず疑いたくなるくらい多くの料理に馴染むテンペ。今後の食卓に柔軟に取り入れられそうだ。

美味しいだけではなく、栄養価も高い。心身の満足を満たして止まないテンペを今後の暮らしに取り入れてみてはいかがだろうか?きっと水戸から帰宅した私を待っていた納豆ライフならぬ、テンペライフが待っているかもしれない。

(参考文献)
発酵とは?腐敗とは?その違いについて
発酵食品って何がいいの?|発酵のぎもん
まるで納豆?お肉の代わりにも?インドネシア発祥の「テンペ」は使い勝手抜群のスーパーフード!|Webマガジン「発酵美食」|マルコメ
インドネシアの発酵食品「テンペ」とは?絶品レシピ12選も要チェック! (2ページ目) – macaroni
「インドネシアの納豆」とも呼ばれる高タンパク・食物繊維豊富な「nattojanese(ナットージャネーゼ)」の開発ストーリー
What Is Tempeh
Tempeh Is More Than a Versatile Superfood—It’s Also a Way of Life
What you need to know about tempeh, the latest vegan superfood craze

人生は波乗りに似ている。

via:https://www.washingtonpost.com/parenting/2023/01/17/happy-kids-research-good-life/

マインドフルネスの師、ジョン・カバット・ジンはこう述べている。

You can’t stop the waves, but you can learn how to surf.
波を止めることはできないが、それに乗る方法を学ぶことはできる。

この場合の波とは、ストレスや心配のこと。

例えば、学校に行きたくないとき、波は「学校に行くこと」である。では、「学校に行かない」という選択肢をとれば、波を避けられるのか?
その場合、「勉強についていけなくなるかも」「友だちを無くすかも」といったような、別の波-ストレスや心配-が生まれるだけだ。

結論、生きている限りストレスや心配といった波からは逃げることができない。
だからこそ、子どもたちが小さな間に、波乗りの方法-ストレスや心配との付き合い方を教えてあげることが大切なのだ。

自分がどう困難を乗り越えてきたかを伝える

まずは、子どもに波乗りのお手本を見せてあげよう。

イライラするときは胸に手をあてると落ち着くこと、何か言い返したくなったら6秒待つと気持ちが静まること…
育児本に書いてあることではなく、あなたが日々ぶつかる困難を乗り越えるためにしていることをそのまま伝えてあげるといい。

via:https://www.additudemag.com/telling-your-child-they-have-a-learning-disability/

そうすることで、子どもは2つのことを学ぶ。
ひとつは、自分が困難にぶつかったときの対処法。もうひとつは、親もひとりの人間であり、自分と同じように苦しんでいること。つまり、他人への思いやりの心だ。

子どもへの心配を信頼に変える

お手本を見せたらどうするか?おすすめは、子どもがやってみるのをみていることだ。
子育てに熱心な親ほど、ひとりで困難に立ち向かおうとする子どもにこんな声掛けをしてしまう。

こうしたほうがいいよ、こうしないほうがいいよ、こうしなさい。

我が子のためを思ったからこそ出る言葉だが、これだと子どもは波乗りの方法は学べないだろう。このような声掛けは、ボードの横を常に支えられ、「あなたが乗り越えられなさそうな波から遠ざけてあげる」と言っているようなものだ。

極端な言い方をすれば、「あなたは私が教えた波乗りの方法なんてわかっていないのだから、大人しくしていなさい」というメッセージを伝えることになってしまう。

via:https://www.melbournechildpsychology.com.au/blog/why-parents-should-feel-good-about-saying-no-to-their-children/

これでは、子どもは波乗りの方法を学べず、いつまでも親のサポートを必要とする子どもになってしまう。

あなたは既に波乗りの方法を教えたのだから、黙って見守ってあげればいい。もしも子どもがやり方に迷ったときは、聞きに戻ってきてくれると信じて。

親子関係を考えることは、自分の幼少期を見つめなおすこと

子育て論の主役は子どもでもあり、大人でもある。つまり、親子関係を考えることは、親である自分自身を見つめなおすことでもあるのだ。

子どもが困難に立ち向かっているとき、ついついその困難を先回りして解決してしまう。子どもが失敗しそうなとき、ついつい「こうしないから失敗するんだ」と口を出してしまう。

それは、子どもの頃のあなたが、誰かにそうされたからかもしれない。

via:https://www.apartmenttherapy.com/fisher-price-toys-collection-37074644

何かあっても親が何とかしてくれるという安心感は、何かあったときは親が助けてくれるという安心感とは違う。
私も親がそうしていたから、私もそうするというのは、無意識のうちにしてしまう誤りに近い。

子どもが困難に立ち向かおうとするとき、うまく見守ってあげられないときは、まず自分自身の子ども時代を思いだそう。

そして、過去にどんな育ち方をしたか振り返り、今のどんな行動につながっているか考えてみよう。親子関係という困難な波をひとつ乗り越えたとき、あなたはまたひとつ波乗りのスキルを上げたことになる。

子どもが大きくなり、親子関係に悩み始めたら、あなたの波乗りスキルを見せてあげるチャンスだ。

参照元:

The Washington Post,”The mundane, radical, fun, painful ways we can help our kids find happiness”,

https://www.washingtonpost.com/parenting/2023/01/17/happy-kids-research-good-life/nature

“How to raise a genius: lessons from a 45-year study of super-smart children”,

https://www.nature.com/articles/537152a

「仕事をする」ということ。
対価であるお金をもらうことを通して初めて実感できるそのことに、私たちは多くの時間を費やしている。
しかしその「お金」というものがいったい何なのか、ということまでを考えて仕事をしている人はそう多くないのではないだろうか。

「お金」って何だろう。
世界には様々な種類のお金があり、中には私たちが想像するものとは違った形で使われているものもある。
その一例が、パプアニューギニアで使われる貝殻のお金だ。
今回は、その貝殻のお金を使用する人々について紹介する。彼らの暮らしに触れることが、あなたにとっての「お金とは何か」を考えるきっかけになるかもしれない。

貝殻のお金とは?

貝殻の貨幣、「タブ」。
これはムシロ貝という巻貝で、手の爪ぐらいの大きさだ。
この貝殻が使用されるトーライ社会は、パプアニューニアのラバウルという場所にあり、そこにはトーライ人以外にもたくさんの民族が暮らしている。

https://www.tripadvisor.jp/Tourism-g316044-East_New_Britain_Islands_Region-Vacations.html

その中でも唯一タブを使用する彼らは、多くの民族が集まる町では一般的なお金を、トーライ人だけが暮らす村ではタブを使用するというようにして2つのお金を使い分けているが、彼らが最も貯めたいお金はタブなのだそう。
彼らの多くは町で働き一般的なお金を稼ぐ。そして様々な人と交友関係を持つことや、市場でビッグプライヤーとなり信頼を得ることでそのお金とタブを交換し、タブを貯めることが出来る。

なぜ彼らはタブを貯めようとするのか、これが彼らの価値観を物語るとても面白いところ。
なんと彼らにとってタブを貯めるということは、人生におけるゴールとも言えるほど大切なことのようだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%9D%E8%B2%A8


これが貝殻のお金「タブ」。写真のように、複数の貝殻を一つの紐に通したものがお金一単位となって使用される。

人生のゴールは貝殻のお金を貯めること

なぜ、タブを貯めることが大切なのか。
それは、「いかにして死ぬか」ということを大切にする彼らにとって、自身のお葬式の際にタブを展示することは、自分が生前いかに親しまれていたのかということを示すための手段となるからだ。
しかし意外なことに、葬式で飾られたタブは葬式後に参列した人にバーッと全てばらまいてしまう。知り合いにも、そうでない人にもだ。そこには、故人がいかに立派であったのかをより多くの人の「胸に刻もう」という意味合いがある。

私たちの暮らしにおいて、「生きる意味はお金を貯めることだ!」なんて言ったら、なんだか寂しいことのように思えてしまう。それに、たくさんのお金が溜まったとしてもそれ自体がその人の人望を必ずしも示すわけではない。だからこそ私たちは家や服、車などを買うことで自身の経済力を示したりする。
しかしトーライの人々にとってタブは、それ自体が社会的地位を示すものになるのだ。一生懸命に貯金しているということ自体は、私たちとトーライの人々は似ているようにも思える。しかし「お金」そのものの意味合いはどうやら違うようだ。

友達を救急車で送迎?彼らにとっての「働く」とは?

タブを貯めることが人生の目的となっているトーライの人々。
タブを貯めるために彼らに必要なのは長時間働くことではなく、いかにして信頼関係を築くかということだ。そんな彼らの「働き方」はとてもユニークだった。

彼らは、子育てなど家の用事を理由に仕事を休んでばかり。
勤務中の救急車の運転手が、救急車を使って友人の送迎をしてしまうなどの不思議な光景も見られる。
しかし彼らに「サボっている」という意識はまったくないのだという。なぜなら私たちと彼らとでは優先順位が全く異なるからだ。

私たちにとって、「公」(個人のものではないこと)の時間とは仕事をすること、「私」(プライベートなこと) とは、家庭や友人との時間を意味することが一般的だ。
「公」である仕事を優先することがしばしば求められる私たちの間では、「仕事があるから遅れる…」、「会議が長引いてしまって…」なんて言葉をよく耳にする。
一方のトーライ社会では、「公」と「私」の概念が私たちとは正反対。
彼らにとっては家庭や友人づき合いが「公」であり、仕事が「私」にあたる。
だからこそ、家庭の予定があるからと仕事を休み、友人を見かければ救急車にのせて送迎をするといった光景がある。「自分の金稼ぎのために、家族や友人との時間を後回しにするなんてありえない!」といった感じなのだろう。

なぜこのような価値観が生まれたのかということに関しても、貝殻のお金「タブ」が大きく影響している。
彼らの人生の目的であるタブを貯めるためには、仕事してお金を稼ぐことよりも、親族や友人と過ごす時間の方がよっぽど大切なのだ。

「お金=名誉」なトーライ社会、お金のない人はどうなるのか?

多くの人々が一生懸命にタブを貯めつづけるものの、全ての人が順調にタブを貯められるわけではない。
しかし、貯められないからといって生きていけなくなったり、差別をされたりすることがないのがトーライ社会だ。
なぜなら若いうちから人と助け合い、ネットワークをつくっている彼らはそこでつくったつながりの中で食べていくことが出来るから。
彼らがタブを貯める根底には、人望のある人間にこそ価値があるという価値観が根付いている。
だからこそ、他者を大切にし合おうという温かさがこの社会にはある。
日本では耳にすることのある、
「お金がないと生きていけない。」
そんな言葉はこの社会に存在しないのだ。

https://www.tripadvisor.jp/Tourism-g316044-East_New_Britain_Islands_Region-Vacations.html

私たちが忘れてしまっている大切なこと

今回は、パプアニューギニアのトーライ人に注目し、彼らの中で使用される貝殻のお金や彼らの働き方について紹介した。
タブを貯め、自分自身の人望を他者に示すことを人生の最終的なゴールと考えている彼らは、仕事よりも何よりも親族関係や友人との時間を大切にしていた。だからこそ、お金を貯めることが出来なくても、人とのつながりの中で生きていくことができる。
そんなトーライ人の暮らしは、人望のある人間になるべきだという大切な価値観が、一本の太い軸のように彼らの人生の中に定まり、お金との向き合い方や働き方などの全ての行動の指針となっているように思えた。

一方、私の日々の暮らしはどうだろうか。
コロナ禍で迎えた就職活動。「学生としてまだまだやりたいことがある」という想いに一旦はふたをして、就職をするという道を選んだ。
この選択の背景には、「理想の暮らしをするために、自分の好きなことをするために、まずはお金が必要だ。」という想いがあった。
しかし働き続ける現在は、「お金はあるのに時間はない。」と感じ、職場では「予算」、「コスト」といった言葉に頭を抱える日々。かつては自分の理想を叶えるためのものだと思っていた「お金」に、今は振り回されてしまっているようにも思える。

幸せな暮らしのため、家族のためにお金を稼ぎたい。そういった想いで毎日仕事に励む一方で、「仕事があるから…」、「お金が必要だから…」と本当に大切にしたい時間を後回しにしてしまう私たち。果たしてそのような暮らしを続けていて良いのだろうか。

働き続けることが当たり前のようになっている私たちは、
何のためにお金を稼ぐのか。
何のために働くのか。
どんな人生を歩みたいのか。

そういった問いと向き合うことを、置いてきぼりにしてしまっているのかもしれない。

「お金がないと生きていけない。」
はたして本当にそうなのだろうか。

トーライの人々の暮らしに触れて、そんなことを考えさせられた。

参考文献
書籍:松村圭一郎編, 働くことの人類学, 株式会社黒鳥社, 2021年

そもそも酒粕って何?

熱燗の季節が終わり、少しずつ温かくなってきた今日この頃。ビールもいいけれど、季節によって味わいを楽しめる日本酒も最高。ぬる燗や冷酒なんかも美味しい季節に…。おっといけない。

そんな季節によって楽しみ方を変える“日本酒”。今回は、そんな日本酒を造る過程で生まれる副産物“酒粕”がテーマだ。日本酒を醸造させる為に必要な酒母と呼ばれる酵母。酒母に蒸米・麹・仕込み水を加えて発酵させる“醪(もろみ)”を搾る段階で、液体の日本酒と固体の酒粕が発生する。

参考:https://jp.sake-times.com/knowledge/word/sake_sakekasuを基に作成

酒粕を取り入れるメリット

酒粕は健康食品としての価値だけでなく美容効果も高いことから、多くのメリットが期待される。

参考:https://magazine.asahi-shuzo.co.jp/know/166を基に作成

美容面ではシミの元となるメラニン生成を抑制するコウジ酸が含まれている他、肌の調子を整えるビタミンB群や腸内環境を整えお通じ改善に効果的なオリゴ糖も含まれる。また、健康面では、酒粕に含まれる必須アミノ酸はたんぱく質の元となり栄養補給に効果的であるため、高血圧や肥満防止に効果的である。他にも、100種以上の酵素の働きによって消化吸収率が上がり、新陳代謝が活性化される働きがある。

摂取するメリット以外にも、料理の旨みを向上させる効果のあるとされる酒粕。一例として、酒粕を手軽に取り入れられる粕汁は、料理面・美容/健康面での効果を享受できる点で一石二鳥だ。

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このように健康食として有用なだけでなく、美容効果も期待される酒粕だが現在”大量廃棄”されているという現実に直面している。

酒粕が大量廃棄されている現状

農林水産省の資料を基に作成

日本酒造りにおいて使用される日本酒好適米(酒米)のうち、酒粕となるのは全体の3-40%と言われている。
昨年の令和4年度は79.000tであるから、年間およそ20,000tの酒粕が生産されている。

かつてはキロあたり260円以上で取引をされていたとされる酒粕だが、現在はおよそ0円〜70円、中央値は30円程にしか満たないそうだ。つまり、酒粕の価値は90%以上も減少しているという事になる。

農林水産省の資料を基に作成

伝統的に“粕汁”や粕漬け等の食品として食べられたり、畜産農家の飼料として活用されてきた。しかし、取引価格低下による価値低下に伴って活用方法の拡大も限られている。こうして酒粕は、その優れた機能面とは裏腹に産業廃棄物として大量廃棄されてしまうことが少なくない。確認されているだけでも少なくとも年間約1800tは廃棄されているそうだ。

そこで今回は、捨ててしまうのはあまりにも勿体無い酒粕を、食の観点から暮らしに取り入れるヒントを探ってみようと思う。いくつかの企業で取り組みまれている、酒粕に付加価値を付けて生まれ変わらせるアップサイクル。実際に作られた商品を試してみた。

他にも、酒粕・甘酒など冬料理のイメージが強い酒粕を初夏の今美味しく食べられるようなレシピを考えてみた。スーパーで棚の隅で派手な主張もなく静かにその場に収まっていた酒粕。私が手にするとあまりにも嬉しそうに目を輝かせていた彼を、今日は主役にして差し上げたいと思う。

酒粕を暮らしに取り入れるという発想

 

①【飲料】クラフトジンという選択

「循環経済を可能にする蒸留プラットフォーム」をモットーに、酒粕からクラフトジン等の蒸留酒を生産するエシカル・スピリッツ株式会社。全国の酒蔵から本来であれば廃棄されていたはずの酒粕を購入し蒸留酒にアップサイクルさせる取り組みを行っている。

参考:https://shop.ethicalspirits.jp/pages/about-usを基に作成

蒸留酒の販売代金で米農家から購入した新米を今度は、酒蔵に納品することで酒粕が廃棄されることのない循環経済を生み出しているという。

こちらの企業によって販売されている、LAST GIN EPISODE 0シリーズと呼ばれるクラフトジンはMODESTとELEGANTの2種類のフレーバーから成る。ラベンダーやハイビスカスを中心とした香りのMODEST、生姜やシナモンの風味と味わいを取り入れたELEGANT。エレガントという自分とは程遠い表現へのないものねだりに惹かれ、早速購入してみた。

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アルコール度数47%という数値に驚きつつも早速試してみる。

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生姜だろうか。少しピリッとする香りが鼻を抜け、キリッとした味わいが舌に残る。夏のこの時期にピッタリな香りと味わいを感じさせてくれた。そしてほのかに酒粕が香るのが何とも言えない。とはいえ、甘酒のようにガツンと来る香りではないので酒粕が苦手な方でも飲めそうな気がする。

初夏の毎日の晩酌に持ってこいの一杯になった。こうなるとMODESTも気になってくるところ。至福の一杯を味わえて、しかもそれが酒粕の廃棄対策に繋がるならば喜んで酒豪になりたい。そんなことを思った。

②【食】酒粕由来の植物性発酵マヨネーズという選択

世界的にも注目度の高い“植物性由来のマヨネーズ”。アメリカでも市場規模の拡大は顕著だ。そんな植物由来のマヨネーズの主原料は一般的に豆乳・若しくは亜麻仁油やオリーブ油等植物由来の油脂であることが多い。そんな中、”酒粕由来”という新たな植物由来のマヨネーズが開発された。

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無肥料無農薬の自然栽培米を使った「田んぼから醸造まで無添加」のコンセプトでお酒を醸造する「稲とアガベ株式会社」は秋田県の企業。日本酒の製造技術に長けた企業によって開発されたのが酒粕を使った植物性のマヨネーズ風調味料「発酵マヨ」だ。味や使い道は、一般的なマヨネーズと同じでありながら原料は全て植物性。田んぼから醸造まで一切の添加物を使用していない「酒粕」を主原料としている。

今回は、農家さんから購入したじゃがいも(ポム・デ・ラットと呼ばれるモッチリとした品種)と共に家庭菜園で摂れた大葉とシンプルに和えてみた。

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しっかりとコクがありながら、酒粕の特有の風味がそこまで強くない。優しい甘みと酸味がじゃがいもとよく絡んで非常に美味しかった。

マヨネーズという、汎用性の高い調味料であることでより一層、料理の幅が広がりそうだ。こちらの発酵マヨネーズはからしや青のり、トリュフ風味などユニークな風味も同時に発売されており、食べ比べることで二度三度、いやそれ以上に酒粕ライフを楽しめそうだ。

③自宅で出来る簡単酒粕アレンジレシピ【酒粕プリン】

より身近に酒粕を暮らしに取り入れられるヒントとして、今回紹介するのは「酒粕プリン」である。
粕汁や甘酒など、どうしても“冬の料理”としてのイメージが強い酒粕。だが、初夏の今の時期に楽しめるメニューも沢山ある。酒粕味噌ディップや、酒粕チーズテリーヌなどなど様々あるが、今回は簡単に出来る酒粕プリンを紹介する。

材料もたった4つ。粕汁のように沢山具材を用意する必要も、煮込む必要もない。
【材料】仲良く2人分
①酒粕…20g
②豆乳…300ml
③砂糖…お好みだが大さじ2程度
④粉ゼラチン…5g
(お好みでトッピング用フルーツソースやきな粉、フルーツ)

ゼラチンを水で戻す。豆乳に酒粕と砂糖を加えて程よくレンジで温めて溶かす。ゼラチンを加えて冷蔵庫で冷やし固めたら完成だ。今回はココアパウダーと桃缶をトッピングした。

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ツルッと食べやすい食感に、優しい酒粕がふんわりと香る逸品。味も、酒粕の主張はそこまで強くなく、豆乳のコクがまろやかにしてくれる。初夏のおやつにいかがだろうか?しかも、ズボラに食べるのであれば、ボウル1つで完結してしまう手軽さ。

このように、お肌の調子を整える美容効果に加えて、たんぱく質やアミノ酸を豊富に含み健康にも非常に良いとされる酒粕。料理の旨みすらもアップさせるとはあまりにも出来すぎているように聞こえるが、暮らしに取り入れることで新たな味わいや健康意識向上に繋がりそうだ。

料理だけでなく、飲料、そしておつまみやスイーツにも大活躍する酒粕。もはや、今すぐスーパーに駆け込んで今晩の夕食に取り入れてみてはいかがだろうか?

(参考文献)
栄養満点な「酒粕」を取り入れよう。効果と使い方を解説 – KUBOTAYA
日本酒造りで必ず生まれる副産物「酒粕」は栄養たっぷり!【専門用語を知って日本酒をもっと楽しく!】
「酒母(しゅぼ)」とは? 日本酒造りで重要な酒母について解説【日本酒用語集】
スーパーフード酒粕はすごい、体に期待できる健康美容効果6つを紹介 | syuumeilife
酒粕を活用してジンを造るエシカル・スピリッツ─捨てられてしまうものから新たな価値を見出す【日本酒とサステナビリティ】 | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」
「酒粕リユース・クラフトジン」好評につき、革新的フレーバーの新作発売決定!
「酒粕リユース蒸溜所」産業廃棄物として処分される酒粕をリユースし、ジンを創ると共に循環経済を実現する世界初のプロジェクトが始動
酒粕など廃棄される食材を活用する食品加工場「SANABURI FACTORY」オープンに向けて本日4月26日(火)11:30よりCAMPFIREにてクラウドファンディングを開始
マヨラーも知らない!酒粕をアップサイクルすると「発酵マヨ」になる! | Planet M
Vegan Mayonnaise Market Share and Demand Analysis with Size, Growth Drivers and Forecast to 2028
Why You Shouldn’t Waste Sake Kasu | Hakko Hub
What to do With Sake Kasu – Alternative Uses | Hakko Hub
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.maff.go.jp/j/seisaku_tokatu/kikaku/attach/pdf/sake_r4seisan-6.pdf
簡単!もちプル酒粕豆乳プリン レシピ・作り方 by とんcoock 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが384万品


1960年代に盛んになった「カウンターカルチャー運動」。
ヒッピーやモッズが代表的に知られているが、実はこれらのカルチャーは生き方やライフスタイルを豊かにするヒントを与えてくれているのだ。
カウンターカルチャーとは何か、どんな文化なのか歴史を紐解きながら、そのヒントを探っていこう。

カウンターカルチャーとは


そもそもカウンターカルチャー運動とは、1940年代ころから始まり1960年代に更に盛んになった。
ベトナム戦争、商業主義、堅苦しい社会規範に対する反対・反発活動として中流階級の若者が始めたものだ。
本拠地となったのは、1960年代後半のアメリカはカリフォルニア州サンフランシスコ「ヘイトアシュベリー地区」。
そこからイギリスに伝わり、ビート運動のような政治的反対活動だけではなく、ファッション、音楽、アートなどの文化を通して自分たちの「在り方」を表現する若者が増えていった。

ポップカルチャーの先駆け「ヒッピー文化」とは

https://www.thecollector.com

1960年代にカウンターカルチャーが盛り上がる先駆けとなったのは「ヒッピー文化」が背景にある。
ヘイトアシュベリー地区で生まれたヒッピー文化はそもそも、戦争より平和を推進し、また主流のアメリカ文化や社会規範に反対するものだった。

https://digilab.libs.uga.edu/exhibits/

よく思い浮かばれるのは、その特徴的なファッションや音楽かもしれない。
しかしその一方で、表現の自由を勝ち取ろうとしたヒッピーが行っていた代表的なものは、下品な表現であったり、ドラックの使用であった。
そんなヒッピー文化や運動を目の当たりにしたら、きっとあなたは「過激な集団だ」と思ってしまうかもしれない。
無理もないだろう。
しかしその目的は、「そんなタブーにも臆さずに自由な愛・暮らしを求める信念の主張」でもあったのだ。
そしてその主張運動の1つに挙げられるのは、アフロヘアや明るい華やかな色の服などが特徴的な「ファッションスタイル」。

彼らは、自分が誰であるか、何を信じているのかを表現するものとしてファッションを利用していた。
このように個人主義を謳うヒッピー文化は結果的に、ファッション・音楽・メディアなどのポップカルチャーに革命をもたらし、社会改革をも奨励していったのだ。

カスタムスクーターがトレードマークの「モッズ文化」とは

https://mc-web.jp/

そんなアメリカで起こったヒッピー文化に影響されたのが、イギリスはロンドンで起こった「モッズ文化」。
平和推進、消費主義への批判、個人主義の主張を示すムーヴメントとなった。

そもそもイギリスといえば、紳士的、知的なファッションやスタイルのイメージ。
そんな中でイタリアに憧れをもつ若者が、戦後のまったりムードの中で大人に反発するように作り出したのがモッズ文化だ。

たくさんのミラーやライトをつけてカスタムしたスクーターを乗り回すというライフスタイル。
モッズ・スタイルと呼ばれる軍用コートがベースのファッション。
そのころのベーシックなイギリス文化とは真逆ともいえるスタイルが流行した。
モッズ文化もまた個々を主張する自由な表現によって、国の文化的価値観に影響を与えた動きの1つとなったのである。

ヒッピー&モッズ文化から生まれた時代の変化


「ヒッピー文化」と「モッズ文化」。
この2つのカウンターカルチャーに共通していることはなにか?
1つ目は「個性の主張」だ。
この時代の場合、今よりもっと規範だったり風潮だったりが制限されていることがあった。
なんとなくそこから外れてはいけないと過ごしていることも多かったはず。
そんな中でこれらカウンターカルチャーによって、「個性を出してもいい」「個性を主張してもいい」という新たな流れが生まれたのではないだろうか。

2つ目は「人々の視野と多様性を広げたこと」。
それぞれの国でなんとなく一貫性のあるファッションや音楽、ライフスタイル。
どんな人でも密かに他国への憧れ、自分なりの感性があったはず。
カウンターカルチャーは中流階級の若者たちの間で最初にトレンドとなり、その後年齢や性別、国の垣根を越えていった。
カウンターカルチャーが人々の視野を根本的に広げたことで、必然的に多様性をも広がっていったと考えられるのではないだろうか。

カウンターカルチャーから学ぶ暮らしや人生のヒント


カウンターカルチャーが与えてくれる、生き方やライフスタイルを豊かにするヒント
それは
・変化、主張、表現することを恐れない
・視野を広げて、枠にはまらない
これらによって、暮らしのなかで「自由度」を獲得していくことではないだろうか。
人の目が気になる、人からの評価が気になる人もいるかもしれない。
しかし、自分なりに工夫して主張や表現をして変化すれば、そのあなたの感性、スタイルを受け入れてくれる人が現れ、受け入れる流れができてくる。

カウンターカルチャーが盛んになった時代よりも今の方が個々の主張をしやすい理由として、「大勢で同じ主張をする必要がない時代である」ことが挙げられる。
過去は、大きく言えば政府相手に起こしたムーヴメントでもあった。しかし今は少しずつ、新たな多様性やカルチャーが受け入れられやすくなっていきている。

だからこそ自分自身でいろんなものに目を向けて視野を広げ、枠からはみ出してみよう。
ファッション、音楽、ライフスタイル全てにおいて、主流や正解はないもの。
少し勇気を出して自分を表現し、生き方やライフスタイルの自由度を獲得し、もっと色づいたあなたの人生を楽しんでみるのもいいかもしれない。

【参照】
1960 年代と 1970 年代のカウンターカルチャー ヒッピー運動
モッズは「英国生まれのカウンターカルチャー」 なぜ若者達はミラーだらけのスクーターに軍用コートで乗ったのか?
カウンターカルチャー運動
SWINGING SIXTIES
WHAT IS THE COUNTERCULTURE OF THE 1960’S?

TINY HOUSE JOURNALタイニーハウスの“現在”を知る

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