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5月に鶴川団地へと引っ越してきたコミュニティービルダーの鈴木さんと石橋さん。しかし、まだ団地ではわからないことばかりです。そして何より、2人が切望しているのが、団地の人との交流。
今回は団地でのイベントや、住民同士の交流について教えていただくため、木原久美恵さん、鵜殿弘子さんをお迎えし、女子会を開催しました!

鶴川団地の大先輩とのトークは緊張気味にスタート

――まずはそれぞれ自己紹介をお願いしてもいいですか?

鈴木さん「鈴木真由と申します。5月末に引っ越してまいりまして、まだ1ヶ月ちょっとなんですけど、少しずつ団地の魅力をもう一人の相方と体感しています。もともとイベントプランナーとしてイベントの企画・運営に携わっていたことから人との繋がりというものに関心を持ちました。わからないこともたくさんあると思うんですけども、少しずつこの団地の人と繋がりを持てたらいいな、と思っているのでよろしくお願いいたします」

――ちなみに鈴木さんはおいくつなんでしたっけ。

鈴木さん「26歳です」

木原さん「あら。うちの孫と同い年ですね」

鈴木さん「えっ、そうなんですね!」

木原さん「ひとりは聖蹟桜ヶ丘で、もうひとりは本町田に住んでいるんです。あ、自己紹介でしたね。木原久美恵です。鶴川団地ができたころから住んでいて、もう50年以上になります。子育てもみんなここでしましたね。住んでいる部屋からは町田の街が全部見えるし、筑波山も富士山も見えて。毎日すごくいい景色が見えるから、引っ越せなくなっちゃいました」

鈴木さん「景色が気に入ってずっとここに、ということなんですね」

鵜殿さん「環境的には素晴らしい場所ですよね。私は鵜殿と申します。ここに来てからはまだ10年足らずなので、こういう場は気後れしちゃうんですけど」

鈴木さん「そんな! 今日はよろしくお願いします」

些細なことから始まる住民同士の交流

――木原さんは50年以上ここにお住まいということで。すごいですね。どういったきっかけでここに来られたんですか?

木原さん「たまたま主人がここを当てて。麻布で生まれて育ったんですけど、最初は、鶴川という場所も知らなかったし、引っ越すのが嫌で嫌でしょうがなかったんですよ(笑)
ほんとに狭いところでよく子育てしたな、って思います。でも、みんな同じぐらいの年代の人たちばっかりで、ドアも開けっ放しで子どもたちも好きに行ったり来たりしていたから、お互いに協力しあえていましたね。ちょっとおつかいに行くときなんかは、近所のお友達に預けたりなんかして。
1~2回、引っ越す予定があったんですけど、もう他には行きたくないな、って思っちゃったんです。
古くから住んでいる人たちは、今でも子どもたちは交流があるみたいなんですよ。親子の代で繋がっているんですよね」

鈴木さん「わあ、それはすごくいいですね……! 鵜殿さんは10年ぐらいなんでしたっけ」

鵜殿さん「私は三鷹より越してまいりました。現在はひとりで住んでおります。今は団地の中でいろんな楽しみ方を見つけ、お声をかけてくださる方もあり、ある程度ひとりを満喫しています」

――団地内では今でも結構交流があるんですか?

木原さん「今はもう誰が住んでいるから分からないから……」

鵜殿さん「そう。表札も出てないから、どんな人が住んでいるのかも全く分からないんですよね。個人情報だから、って事務所でも教えてもらえないし」

木原さん「うちの上の部屋は若い男の人が2人で住んでいるんですけど、全然繋がりがなくて。ちょっと怖い感じのする方だな、と思っていたんです。でも、年中、下に洗濯物が落ちてくるんですよ。そのたびに届けていたんですけど、いないから、ドアのところに置いてきていたんです。そうしたら、この間、突然、ドアノブにお菓子の箱がぶら下げてあって。お手紙も入っていたんですよ。こんな丁寧なことをされたら、と思ってね。『こういうのはお互い様ですよ。お気遣いなく』って、手紙と、お菓子の御礼に混ぜご飯と煮物を作ってドアに下げておいたんですよ。そうしたら、また丁寧なお手紙をいただいて」

鈴木さん「すごい、文通が始まったんですね」

木原さん「お手紙のやりとりしてみたら、全然怖くないですし、いい人たちでした。こういう繋がりができるとお互いに挨拶もできるしね」

鵜殿さん「交流がなくても、お名前だけでも分かれば高齢者としては少し安心できるので、そのあたりはURさんに検討いただきたいですね」

団地内にはたくさんの“活動”が

――木原さんは団地内ではダンスなどを習われているとお聞きしたんですが……。

木原さん「レクダンスって言ってリズムダンスみたいなのなんですけど。今流行りの曲から、演歌まで、全部振り付けがあって先生から教わるんですよ。おかげで最新の曲を知ることができて、娘に驚かれることがあります」

鈴木さん「そのダンスは先生から習っている形なんですか?」

木原さん「そうですね。集会所で週に2回習っています。披露の場もたくさんあるんですよ。東京都のイベントで代々木体育館まで行ったりして。そのたびに衣装もそれなりのものを用意するので、楽しいんです。もうかれこれ7年ぐらいになりますね」

――すごいですね! 鵜殿さんは「町トレ」をやられているんですよね。

鵜殿さん「はい、町田市の講習会に参加して約5年になります。現在、15名ほどの方々と一緒にがんばっております。一人ひとりが楽しく無理なく動的ストレッチ(ウォーミングアップ)、筋トレ、静的ストレッチ(クールダウン)をする30分の体操です」

――ダンスだったり、町トレがあるのはやはりおふたりにとっては大きいですか?

木原さん「大きいですよ。私なんかそれがないと困っちゃう」

ーーそういえば、町田は面白いスポーツを体験できる機会が多いイメージがありますが…

鵜殿さん「そうですね。ユニカールとか……」

――ゆにかーる……?

鵜殿さん「ご存じないですか?スイスから始まったスポーツで、陸上版のカーリングですね。心と体と、脳の健康づくりにどんな場所でもみんなで楽しめるんです」

鈴木さん「えー!知らなかったです」

木原さん「お年寄りを元気にするために東京都と町田市がいろいろ考えてやらせてくれているんですよね」

鈴木さん「どれも楽しそうですね。町トレのチラシは掲示板で見かけたことがあったんですが、てっきりリズムダンスをメインに活動されているのかと思ったら、いろいろやっていらっしゃるので聞けば聞くほど楽しみが増えますね」

話すことで広がる鶴川団地でのイベントアイディア

――石橋さんと鈴木さんのおふたりがお住まいになられたということで、せっかくだからイベントもしたいなと思っているんですけど、おふたりはいかがですか?

木原さん「お子さんって結構いらっしゃるのかしら?」

――団地を訪れる方は結構いらっしゃるので、子ども向けは成り立つと思います。

木原さん「以前、孫が小学校のときに、おじいちゃんおばあちゃんと給食を食べる会やおじいちゃんとおばあちゃんと遊ぶ会っていうのもあって」

鈴木さん「わ、いいですね」

木原さん「遊ぶ会では、お手玉とおはじき、竹馬とか昔のいろんな遊びを用意してくださってるんですけど、先生たちがお若いので、遊び方を知らないんですよ。それでおじいちゃんたちは竹馬の作り方を男の子たちに教えて、私はおはじきやお手玉の遊び方を教えたんです。そういう遊びを私たちは休み時間にやってたんですとげ、今の子たちは知らないんですよね。孫たちには私が全部教えてるんですよ。だからうちにはゲームを持ってこないんです。おばあちゃんとこに行くと遊ぶものあるからって。将棋はできないから、はさみ将棋をやったりとか、お金将棋とかやったり」

――お金将棋?

木原さん「知らない? 王様が出たらいくら、とかね」

鈴木さん「わあ、知らないです!」

木原さん「まあ! 教えてあげたい! おじいちゃんおばあちゃんとそういう遊びをやっていると、子どもたちは結構おもしろがるんですよ。体を使いますし」

鵜殿さん「小学校に行かせてもらえるチャンスがあれば、伝えられることもたくさんありますね。過去には2~3回老人会に小学校からお招きがあり、子どものころの遊びを1~2年生のお子さんと一緒にしたことがあります。子どもたちの楽しい姿を見ると私たちも元気がもらえますよ」

木原さん「私たちとしては伝えたいことがもいっぱいあるけど。そこがね、伝えようがないんですよね、今」

鈴木さん「でもいいですね。昔の遊びを一緒にやるイベント、団地内でもやってみたいです!」

気兼ねなく、若い人たちから声をかけてほしい

――最後になりますが、鈴木さんにお聞きしたいことや伝えたいことはありますか?

木原さん「心配なのが、いま、ご近所に同じ年代の方がいらっしゃるかなあ、って。互いに同じような環境の方がいないとやっぱりね。でも、お年寄りがいたら本当にみなさん助けてくださるから。なんでも相談したり、言ったりしたほうがいいですよ。おじいちゃんおばあちゃんがいらっしゃらない方は接し方が分からないでしょうけど、ただ頼ってくだされば、いくらでもお手伝いします」

鈴木さん「それで言うと、引っ越し当日に会ったご近所さんは会うたびに団地のルールっていうのを教えてくださって。あと、引っ越してしばらく洗濯機がなかったのでコインランドリーの生活を送っていたんですけど、使ったことがなかったのでよくわからなくて。そしたら近くにいた団地の方が声かけてくださったんです。思った以上にすごくみなさん教えてくださる、というか助けてくれるんだな、って思いました」

木原さん「頼ってくだされば本当になんでもしますよ。嬉しいですから」

鈴木さん「思った以上に助けて! って言っていいんですね。安心しました。ご近所さんをもっと増やしていけたらいいな」

最後は石橋さんも合流して記念撮影!

住まいの場所を教え合ったり、鈴木さんの「ぜひ遊びに来てください!」という言葉にも笑顔で頷いていた木原さんと鵜殿さん。鈴木さんも頼れる先輩と出会うことができて心強く思えたのではないでしょうか。仲良しのご近所さんを増やす第一歩を踏み出せた1日になったかもしれません。

こんにちは、鶴川団地コミュニティビルダーの石橋です。鶴川団地にやってきて、早3ヶ月が経ちました。

コミュニティビルダーという仰々しい肩書きとは裏腹に、鶴川での初めての夏をのんびりと過ごしています。最近は近所の素敵なお店を探すのがもっぱらの楽しみです。

世の中は緊急事態宣言ということで、あまり遠出もできないので、鶴川という地域についてもっと知ろうの期間ということで、鈴木と石橋は、休みの日は大体、鶴川でブラブラと過ごしています。

散歩などしているときに気づいたのが、鶴川団地のウチとソトには絶妙な地域のサイクルがあるのではということ。
住み始めたばかりの頃よりも3ヶ月分、解像度が上がってきたということで、今回は、「鶴川団地のまわりと境界線について」というテーマでくらしのレポートをしていきたいと思います。

団地のまわりの“若い人たち”

鶴川団地に引っ越してきて初めの頃、団地の大先輩方から「鶴川団地は高齢化しているので、、」というお話をよく伺いました。実際、鶴川団地の世帯主のうち75歳以上が約51%。60歳以上を合わせると81%を越えるという資料もありました。これに関しては、団地の中を歩いているとその実感は確かにあります。(笑)

しかし、実際に生活していると、意外と窓の外から若い声が聞こえるのです。
朝は、仲良く通学する小学生達がたくさんいますし、バスに乗れば、中学生や高校生の姿も多く見かけます。

在宅で仕事をしている日には、近くの小学校のチャイムが聞こえてきますし、団地内の公園では、大学生が肉体トレーニングに励んでいたりします。

鶴川団地のすぐ隣に国士舘大学のキャンパスがあるため、ボディビルダーのように身体が仕上がった学生さんをよく見ます。もしかしたら、大学にはビルダーのコミュニティもあるのかもしれません笑

そして、何より商店街には小さな子供がいる家族連れが多いということ。
学校が夏休みなこともあり、団地の広場ではチャリできた小学生がアイスクリームを食べてたりなんかします。図書館やパティスリー、飲食店でも小さな子供をよくみます。

ついこの間は、お蕎麦屋さんで、スマホのキャリア別の通信料について熱弁していた小学生集団が、蕎麦湯を頼むタイミングについて食後がいいのか、今頼むべきなのか論争を繰り広げていました。個人的には食後がいいんじゃないかなと思います。それにしても会話の内容が令和です。
なにはともあれ、地域的には若い人たちもたくさんいて、団地とも関わりの深い生活があるようです。

団地の境界は縁側のようなゆるさがある

団地に住んで良いなと思うのは、ウチとソトの境界線が非常に曖昧なことです。

一般的なマンションのような集合住宅と団地をコミュニティ的にくらべたときに、その境界線という要素はとても大きいような気がしています。

マンションなどは、入り口にエントランスがあり、オートロックだったり管理人さんがいたりするので、基本的に外部の人は入れません。コミュニティ活動があるマンションも増えていますが、だいたいはマンション内で完結するようになっているようです。

一方、鶴川団地の敷地の中には、地域に愛される商店街があったり、大小様々な公園や溜まり場があり、団地の住民以外の人もよく団地内を通ります。公道も通っていますしね。
夏祭りやバザーなどイベントも盛んで、夏祭りは市内でも有数の動員数を誇る規模だそうです。

(写真:鶴川団地50周年記念冊子より)

ソトでもウチでもない絶妙な曖昧さを持っているのが、鶴川団地や商店街のもつ包容力であり魅力なのかもしれません。

鶴川団地の周りのライフサイクル

鶴川団地周辺は、小田急線 鶴川駅からバスで10分ほどの距離にあり、周辺には静かな住宅街が広がっています。

戸建てのお家が多い印象です。
鶴川団地にお住まいの方のお話を聞いてみると、鶴川団地で生まれ育った子が、大きくなって団地の周辺に家を建てて、また子育てをしていくというケースが多いとのこと。なるほど、とても自然です。
そして、戸建てでの子育てがひと段落したら、また鶴川団地に戻ってくるという人もいるそう。これもまたとても自然。鶴川の地域の循環を感じます。

まさに鶴川の地域コミュニティの中心に鶴川団地の歴史ありです。これからもまた鶴川団地での暮らしをレポートさせていただきます。ありがとうございました!

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ここはかつて大英帝国を築き、伝統と格式、モダンと多様性が同居する街、イギリスのロンドン。

今回のスモールハウスがあるのはその南西部の住宅の庭の一角だ。

この緑色のモザイクのようなスモールハウスを建築したのはロンドンに本拠を置く「Studio Ben Allen(スタジオ・ベン・アレン)」の創立者Ben Allen本人だ。

八角柱の胴に六角形の屋根がついた形も面白いタイニーハウスだ。

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クライアントであるオーナーが現在住んでいる家とは別に遊べたり、仕事ができたりするスペースが欲しかったため、この持続可能性を意識し、安価で簡単に組み立て可能なスモールハウスが出来上がった。

クライアントから、デザインと環境の両方の面で持続可能な構造にしてほしいという要望があった。
もう少し詳しく言えば、VOC(揮発性有機化合物)を含んだ素材を一切使わないでほしいという以来で、これは主に子供のアレルギーのためだったが、環境にとっても、持続可能性にとってもこうするのが一番なのだ。

このような制約の中、タイトな予算で作成しなければならなかったため、素材を探し出し、選択するのが難しかったそうだが、結果として、合板のフレームとMDF(ミディアム・デンシティ・ファイバーボード、中質繊維板)をCNC加工機というもので切り出したものが最適だと判断した。

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それぞれの素材を組み合わせて使うため、事前にドリルで穴を堀り、内側で組み合わせてロックできるようにした。

こうした素材と作り方をすることで、現地でやることが減り、施工期間を減らすことができ、施工スピードが早くなり、究極的に予算の削減にもなる。

そして、このような作り方により、このグリーンの美しくも独特なパターンが生み出され、この建物の大きな特徴、魅力となった。

建設方法としては、まずこのスモールハウスのフレーム作りから始まる。
これは2人いれば2日で完成するくらい簡単に終わる。
そこに事前に切り出されたパネルが現地に送られてくるので、それを作成したフレームに貼り付けていくというものだ。

専門家の手が必要となるのは断熱材と電気工事の作業のみだ。
これら全ての工程を合わせても20日/人ほどでこのスモールは数は完成する。

このように、建築過程で切断が含まれないため、VOC(揮発性有機化合物)が発生しない。

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中に入ってみると、外のパターンを反映するかのように中も緑の幾何学模様が美しい。

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机の目の前には大きなガラスがあり、机に明るい光が差し込む。
また、ここは中と外との繋がりを持つことができる場所となっている。

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天井には天窓もあり、日中はこれがライト変わりとなって部屋の中を明るく照らす。

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デスクの反対側は大きなベンチになっており、体を横にするスペースは十分にあるので、ここで睡眠を取ることも可能だ。

もちろん、ここで寝なくても、床に布団を引いて楽しむこともできる。

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寒いイギリスにおいて、暖房は必須だが、しっかりと床暖房も導入しているため、一年中しっかりと使用できるようになっている。

緑色でこのような形にしたのは、周りにある「イングリッシュガーデン」の風景に溶け込むようにしつつ、遊び心をくすぐりたいという意図があった。

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簡単に組み立て可能ということは、簡単に解体も可能ということだ。
さらに、再建築して同じ建物を再現することも可能なので、万が一引越しなどする際もこの庭先ハウスが大きな問題とならない点も大きなメリットだ。

また、このような作り方をすることで、スモールハウスのビルダーの健康を守ることにもつながる。

このように、環境にも、使用者にも、ビルダーにも優しい家が素人でも建てられるということが現実となっている。
興味のある方は、是非チャレンジしてみてはいかがだろうか?

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リモートワークが日常となった今、急激に伸びているのがオンラインでのカウンセリング、コーチング市場だ。「コロナ鬱」などの新たなメンタル不調の増加も見られる中、24時間いつでもどこでも自分に合った方法でカウンセリングを受けられるオンラインサービス「cotree」の利用件数は65000件を突破。自身の経験をもとに2014年にこのプラットフォームを立ち上げた櫻本真理氏に、メンタルケアの動向やサービスの展望、そして豊かな暮らしに対する個人的な価値観についてインタビューを行った。

櫻本真理 さくらもとまり

株式会社cotree代表取締役、株式会社コーチェット代表取締役。モルガン・スタンレー証券、ゴールドマン・サックス証券にて株式アナリストとして勤務。2014年5月に、IT×メンタルヘルス領域でサービス開発を行う株式会社cotreeを設立。2020年1月には、人を生かしチームを育てるリーダーを育てるマンツーマンプログラムの「人を生かし育てるリーダー」になるためのコーチング習得プログラム「CoachEd(コーチェット)」を提供する株式会社コーチェットを設立し代表取締役も務める。株式会社CAMPFIRE社外取締役。起業家向けのエグゼクティブコーチ・システムコーチとしても活動。京都大学教育学部卒。

睡眠障害を体験した時、ほしかったもの

−創業の経緯としては、ご自身が証券会社に勤務していた時の体験が大きかったのでしょうか?

そうですね、証券会社で忙しく働いている時に睡眠障害になり、誰に相談していいか分からなかった。やっとの思いで行ったメンタルクリニックでは長時間待たされた挙句、数分の診療で薬を処方されただけ。睡眠障害の背景には、仕事が上手くいかなかったり、会社への信頼が揺らいでいたりということがあったので、そこを扱っていく必要があると思ったのですが、薬での対処しか行われないことに非常に違和感がありました。

当時はカウンセリングに保険点数がついていなかったので、精神科の医療でそれを提供するインセンティブがなかったことが後で分かりました。医療の中でカウンセリングが普及していくことが難しいのであれば、医療の外で一般の人がアクセスしやすいサービスとしてあったらいいなと。病気かどうかは関係なく、生き方に迷ったり、体調がすぐれない時などにも気軽に相談できたらいい。欧米では日常的なサービスとして普及しているのですが、日本ではまだそういう認識のされ方ではありませんでした。

これからの時代を見据えると、カウンセリング的な関わり、つまり自分自身を見つめ直し、自分自身でやりたいことや目指す方向をしっかりと考え、自分の解決すべき課題を自分で明らかにしていくような営みをサポートする専門家が必要とされてくるだろうと。そこで、忙しい人でも家にいながら時間も関係なく使えるオンラインのカウンセリングサービスを立ち上げました。

カウンセリングは合理と非合理、個と社会を言語でつなぐ営み

−大学は教育学部でいらっしゃいますが、学術的にも心理学の分野をインプットされていたんですか?

私がより興味を持っていたのは進化心理学で、なぜ人間はいろんなバイアスや感情を持つに至ったのかを進化的な背景から考えていく学問を学んでいました。行動経済学や市場のバイアス、人間としての非合理性が意思決定にどう影響を及ぼすのか、などという卒論を書いていましたね。そこからビジネスとつながって証券会社に入社したんです。

ビジネスの世界も合理的に見えて、結局は非合理性が支配している世界だと思います。感情や説明不可能なものによってビジネスが左右される場面が非常に多い。個人としても、合理的に収入を最大化することによって幸福が最大化するかといえばそうではなく、説明がつかないような人との関わりや、失敗から立ち上がる中で身につけていく学びが人生をつくり上げていきます。

合理の偏重が行き過ぎると、非合理が排除されるデメリットというか、それによって見えなくなるものが問題を起こし始めるということを、私自身も睡眠障害を通じて体験しました。合理と非合理とをどう折り合わせていくのかということが、生きていく上で重要なテーマになると思っています。個としての自己と社会の中の自己との葛藤もあると思います。カウンセリング、あるいはコーチングというのは、言語を通じて合理と非合理、個と社会をつないでいくような営みという側面があるのではないかと思います。そこが切り離されていると人は社会的に不調をきたすことが多いように感じていて、非合理に蓋をするでもなく、合理を否定するでもなく、そのバランスをその時々で見出していくことに心の健康や幸福があるのではないかと考えています。

−どちらかに行き過ぎることなくバランスが重要で、それを人生の各場面で編集していく必要があるんですね。

そうですね、その中で「自分はどう在りたいのか」という「意思」の部分と、もともと持っている「特性」の部分も、与えられた「環境」を考慮しながら、折り合いをつけていくということですね。

「分からない」の解像度を上げていく

−学生時代も含め、櫻本さんがこれまで「こういうことを変えたらいいんじゃないか」と考えていらっしゃることには一貫性があるような気がしていて、そのパーソナリティはどういうふうに形成されたんだろうと興味が湧いています。社会に出る前に、何かご自身を形成する上で影響を受けた印象深い出来事はありましたか?

11歳の時に父を山の事故で亡くしています。父は厳しい人で、「女の子はがんばって進学なんてしなくてもいい」というような古い考え方でした。逆に母は私の自由を尊重してくれて、父が亡くなった後、中学の時に1ヶ月間海外へ留学させてくれたんです。その時に世界の広さを感じて、高校1年から2年の1年間、アメリカのイリノイ州へ2回目の留学をしました。

そこは日本人が誰もいないコミュニティで、軽いいじめのようなものを体験しました。発音をバカにされたり、聞こえないふりをされたり。心理学に興味を持ったのはそのタイミングです。「どうして人は、人に対してバカにしたり、攻撃したりするんだろうか?」と疑問を持ち、それって心理学で説明できるのかなと、学校で心理学の授業を受け始めました。

もちろん心理学がすべてを説明してくれるわけではないのですが、理不尽なことがあっても、なぜこうなっているのかが分かると、それは自分の中で対処可能なものになる。「分からない」ということがいちばんのストレスなんだと感じました。

なぜそれが起きているのかを考えることの気持ちよさや癒しは、カウンセリングやコーチングとも通じるものがあります。自分が今どういう場所にいるのかが分からない時、すごく不安になる。カウンセリングやコーチングは対話を通じてその解像度を上げていくプロセスでもあります。カウンセラーが質問を投げかけることによって、解像度の粗い粒子を鮮明にしていく。視界が鮮明になることで、過剰に不安を抱かなくてもよくなったり、自分が本当に行きたい方向が明らかになったりする。そうするとやるべきことが明確になって「分からない」から解放される。自分に問いを投げかけて、それに答えて癒されていく、前を向いていくというプロセスが私は大好きだったのかもしれないですね。

保身を起点に選択しない

−11歳の時のお父様の死は非常に大きなインパクトだったと思いますが、どんなことを感じたのか、お話しできる範囲でお聞かせいただけますか?

父の死は突然でしたので、その前後の記憶が真っ白なんですが、ないと生きていけないと思っていた人が突然いなくなる体験を通じて「守ることをやめた」感覚はあります。失敗したくないとか、傷つきたくないとか、自分の身を守るために行動していることって多いじゃないですか。それによって行動が規定されるのではなく、私は何をやりたいだろうか、何に興味があるだろうかということを起点に行動を選択するようになった。

これだけのものを失ったからこそ、これから失いうるものはそれほど大きなものではないと恐れが逆になくなり、留学するとか、新しいことを始めることに対して恐れを抱かなくなったと感じています。

オンラインカウンセリングの未来

日本最大級のカウンセリングプラットフォーム「cotree」。現在190名の経験豊富なカウンセラーが登録されており、自分に最適な担当者とカウンセリング手法を選ぶことができる。

−カウンセリングというと日本ではまだ精神疾患の治療のような印象が強いと思いますが、今まさにリモートワークなどが加速している中で、cotreeのサービスがどんなふうに成長しているのか、またこの先どのような展望があるのかお聞かせいただけますか?

オンラインカウンセリングは現在一気に成長しつつあるサービスだと思っています。cotreeの利用者も増えていますし、コロナ禍でコミュニケーションが変容し、多くの人がオンラインで話すことに抵抗がなくなったと同時に、コロナ禍の影響でメンタルに不安定さを抱える人も増えたということがあり、変化の時を迎えています。

実はこれまでにも複数のオンラインカウンセリングサービスが立ち上がりましたが、苦戦を強いられていました。要因としては、日本におけるカウンセリングというものの認識のされ方に偏りがあり、サービスを知ってもらうことも使ってもらうことも難しかったからです。しかしオンラインコミュニケーションの環境が整ったこれからは、オンラインカウンセリングはサービスとして生き延びるフェーズから、本当に良いサービスが選ばれるフェーズに入ったと思っています。私たちも今後は提供できる価値にもっと向き合っていきたい。

cotreeの個人向けコーチングサービス「cotreeアセスメントコーチング」では、性格特性診断による自己理解とコーチとの対話により、自分に最適な方法で目標に近づくことができる。https://as.cotree.jp/

私たちの取り組みとしては、現在cotreeという会社と、コーチェットという会社があり、cotreeは不安を抱えた時や調子が優れない時に自分をメンテナンスするために気軽に使っていただけるサービスです。コーチェットの方は、メンタル不調になる人が生まれないような組織づくりやリーダー育成に注力しています。不安を抱える人々の背景には、リーダーや教師、親といった影響力のある人との関係不全があることが多いのですが、彼らも誰かをメンタル不調にしたいとは決して思っていなくて、どう関わっていいか分からないから悩んでいる。だから私たちはメンタル不調の方をサポートしつつ、そういう人を生み出さない関わりを増やしていこうと考えています。

人を生かし育てる立場にいる人の成長をサポートする「CoachEd」。リーダーのための3ヶ月間集中コーチング習得プログラムやエグゼクティブコーチングなどのサービスがある。https://company.coached.jp/

−cotreeのカウンセリングには「話す」と「書く」と2つの方法がありますが、どんな理由でそうしているんですか?

先に「話す」カウンセリングを開始し、約1年後に「書く」カウンセリングを立ち上げています。cotreeの「書く」カウンセリングはチャットではなく交換日記のようなものなんですが、そこに読んでくれて、問いかけてくれる相手がいて、感じていることや課題感を書き出していくことで自分の悩みに対する理解が深まったり、感覚に気づけたりする。書いて振り返ることで、以前の自分はこういう状況だったけど、今はこんなふうに変われているなという記録にもなります。

人のコミュニケーションの特性としても、話すのが得意な人と書くのが得意な人がいますし、聞くのが得意な人も、読むのが得意な人もいます。カウンセリングの在り方も同様で、できるだけその方に合った手法と担当者をマッチングできるプラットフォームでありたいと考えているんです。

なぜ、コロナ鬱になるのか?

cotreeでは現在「新型コロナ メンタルサポートプログラム」として、企業の従業員や顧客、医療従事者などに無償でオンラインカウンセリングを提供している。https://cotree.co/news/covid19_mentalsupportprogram

−コロナ禍の中、リモートワークが続くことで鬱っぽくなってしまう人もいますが、これは何か原因があるんでしょうか?

その理由の一つは、必要なミーティング以外で他人と話すことが減ってしまったことで、自分の世界が狭くなってしまうし、世界とのつながりが絶たれてしまうことによって、新しい出会いや気づき、視野や可能性の広がりが閉ざされてしまうことにあると思います。その結果、希望を持てなくなってしまったり、より良くなっていくイメージを持ちにくくなってしまったりする。コロナ前であれば、悩んでいたとしても会社に来ておしゃべりをしている間に悩みが気にならなくなるということがありましたが、今はそれが難しい。

悩みの解決には、「悩みそのものを減らす」という方法と、「悩み以外の部分を増やす」という方法があります。コロナ禍では悩み以外の部分が増えにくく、いろんな場所にも行きづらい中で偶発的な出会いも制約され、脳内で悩みの占める割合がどんどん高まってきてしまいます。

そんな中、人と対話して「今見えている世界が本当にすべてなんだろうか?」と問いかけられることで新しい視点・視座に気づくことができると癒しにつながる。それがカウンセリングの一つの役割でもありますし、コロナ禍で足りていないものでもあると思います。

「悩む」と「考える」は違うもの。問いかけることで「不安」を「課題」へ変えていく

−自分の悩みと向き合っていく時に大切なことやポイントなどがあれば、ぜひ教えてください。

悩みを抱えた時に重要なのは、「悩む」と「考える」は違うという所です。「悩む」というのは漠然と不安を抱え、何をどうしたらいいか分からない状態。分からないということが不安を呼び起こして次へつながっていかないことが多いのですが、「考える」というのは漠然としたものを明らかにして「課題」に変えていくというプロセスです。

だから「なんか不安だな」と感じたら「今、自分は何かが分からないんだな」と捉え直して、何が分かれば安心するんだろう? 私が見えていないのは何だろう? いつからこういう状態にあるんだろう? と自分自身に今の状態を明らかにする問いかけをしていく。その時に頭の中でやるよりも書きながらやった方が前に進んでいくことが多いです。

また、明らかになった課題が解決困難な場合は前に進めなくなってしまうので、そんな時は、これが解決した状態はどんな状態なんだろう? と想像して、そこへ辿り着くための選択肢を挙げ、取りやすいものから取っていくということもできます。そうすると実は目の前にあった課題には向き合わなくても理想の姿に近づくことができることもあります。

これは本当に悩まなきゃいけないことなんだっけ? ということも含めて、取り払って自分に問いかけてみることができるといいかもしれません。どうしても問いかけのパターンは自分の見えている範囲に限られてしまうので、他人から思いもよらないことを問いかけられることでさらに見えないものが見えてくる。そこに他者と対話する意義がありますね。

櫻本さんが思う豊かな暮らし、豊かな社会とは

−YADOKARIはこれからの豊かな暮らしを探求しているメディアですが、櫻本さんの考える「理想の暮らし」とはどんなものか、お聞かせいただけますか?

私たちのビジョンは「やさしさでつながる社会をつくる」です。なぜ「やさしさ」を大切にしているかというと、やさしさは提供した側もされた側もうれしいという相互性がありますし、やさしくされた人は他の人にもやさしくすることができるという連鎖も起こる。やさしさは相互性と連鎖によって無限に増幅していく、人間の生み出しうる最高のエネルギーだと思っています。破壊や攻撃はその逆で、攻撃された人は仕返しをしたいと思うし、他の人を攻撃してしまうという連鎖を引き起こす、とても不幸なエネルギーの使い方だと思います。

生きていると本当にいろいろなことがあり、苦しみや怒りがあったりしますが、それを攻撃に変えると破壊活動の連鎖になるし、「それでも自分はやさしくする」ということを選ぶとその連鎖は止まっていく。その意思はとても尊いと思うんです。

「理想の暮らし」と問われた時に思い浮かべたのは、そうしたやさしさや配慮、自分の怒りや苦しみを誰かへの攻撃に変えないですむ関係性の中に暮らしている状態が、みんなにとっての幸せだろうなということです。

−住まいという意味では、櫻本さんのお気に入りの空間や、好きな家などはありますか?

私は明確にバルコニーの大きな家が好きです。広く見渡せる場所がいい。例えば部屋の中だけを見ている時と、目の前に富士山が見えている時とだと、考えるスケールが全く違う気がします。できるだけ広く見ていたいし、閉じていたくないという願望がありますね。

富士山と湖と森が見えると、森の多様な在り方や、山と湖のコントラストによって、自分の存在がすごく小さく感じられるじゃないですか。自分の存在が小さく感じられることによって見えるものが増えたり、課題と感じていたことが自然と乗り越えられたりする。悩んでいる時は、自分という存在が大きくなりすぎているんですよね。生きづらいと感じている人と、そうでない人の言葉を分析すると、生きづらい人は「自分」という言葉を使う割合が圧倒的に多いんです。自分という存在を意識しなくても済むのが、私の中では富士山の近く、湖と森ですね。この美しきものに向き合わせていただいているという感謝の気持ちも湧いてきます。

提供:櫻本様

−最後に働き方について伺いたいのですが、櫻本さんにとって今、ベストだと思う働き方や心地よいバランスがあれば教えていただけますか?

3月に出産をして大きな変化がありました。もともと仕事もプライベートも一体化していて、仕事が前に進んでいくのが趣味よりも楽しいという感覚だったんですが、子どもが産まれてからは、自分じゃないとできないことに自分の時間や力を使いたいと思うようになりました。つまり、この子を育てることは今、私にしかできない。一方、cotreeの仕事は私よりも上手にできる人がいるはずだという感覚になってきています。この事業を育てていく上で私よりも向いている人がいるのならどんどん任せて、cotreeが最もよく育っていく方法を取りたい。

自分がこの仕事をしている、という感覚よりは、cotreeのためには自分にどういう役割を持たせるのがいちばんいいだろう? と考えるようになってきました。自分だからできることというのは、仕事によって必要とされている場面に身を置いていく、というイメージですね。

提供:櫻本様

−YADOKARIの読者には、子育て中でこれから住まいをどうしようかと考えている人も多いのですが、そういう形に向けてメッセージをお願いします。

家族が変化するとか、仕事や住まいを変えていく時というのは、葛藤も生じるタイミングだと思います。そういう時に人は悩むわけですが、そうした変化や葛藤のタイミングは、ふだんは気づかない自分の良さや弱さ、願いや不安に気づける機会でもあります。そこで自分自身や行先を見つめていくということが、この先のプロセスに大きく価値を生み出すことになると思うので、悩んでいたら「ラッキー」だと思って、向き合う何かを見つけたという喜びをむしろ楽しんでもらえたらいいかもしれないと思います。

(執筆:角 舞子)

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ここは南米ペルーの世界遺産で天空都市として有名なマチュピチュのある街として有名なクスコ。

その近くのSan Salvador(サン・サルバドール)という地域にSacred Valley Tribe(サークレッド・バレー・トライブ)という面白い宿泊施設がある。

ここの施設を作ったのはDiego Palma(ディアゴ・パルマ)という人物で、音楽家でありヒーラーであった人物。

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筆者もペルーを旅していた時にペルーの建築は他の南米の国と比べても非常に独創的で面白いものが多かったように記憶しているが、今回のスモールハウスもまるでおとぎの国に出てくるように、そして、中にドワーフでも住んでいるかのように、どんぐり型の非常にユニークな外見の建物だ。

また、ドアの上にある、花とも太陽とも取れるうねうねとしたマークに目を引かれる。

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さて、部屋の中に入れば、ペルーらしさはあるものの、しっかりと滞在できるどころか、生活できそうな作りになっている。

2つの家があるが、そのうちの一つに入ってみよう。

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シングルベッドが2つあり、シャワーや小さなキッチンなど水回りもきっちりとある。
コンロもあるのでこの部屋で簡単な料理も作れてしまうのも嬉しい限りだ。

すっきりとした作りでごちゃごちゃした印象がないのはデザイン的にも素晴らしいが、そうなってくると収納スペースを作るのが難しくなってくる。
そのために壁の所々に小さな棚をつけてものを置けるようにするなどの工夫が見て取れる。

もう一つの家の中はダブルベッドがあり、しっかりと大きなキッチン設備のある家だ。

このように両方とも部屋自体は決して広くはないが、外には広大な敷地と美しい自然が広がっており、そこを含めて考えれば、体感的な住まいの広さというのは無限に広がる。

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外には渦巻きの形をしたユニークな焚火場もあり、夜はここでキャンプファイヤーや簡単な焼き物ができる。

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後ろにそびえ立つのはPachatusan(プチャツサン)という広大なペルーの山々。
大自然に囲まれて、のびのびとした生活ができる。
都会からここにきた人は、この自然がその人の人生を変えてしまいそうだ。

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これは中にある丸い窓からもみることができる。
円窓がムレームとなり、Pachatusanの山が一種の絵画のようにも見える。

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ここは一種のコミュニティーの中にあるスモールハウスで、近くにあるセレモニーをするためのMaha Templo(マハ・テンプロ)という円形の建物も特徴的だ。
内部は円状の三段構造となっており、真ん中はステージに。
およそ100名ほど収容可能で、宗教的な儀式はもちろん、瞑想、ヨガ、音楽のコンサートなど多種多様な使い方ができる。

他にも毎日いろいろなヒーリングセッションや音楽イベントが開かれていたり、レストランがあったりと、ここに滞在するだけで特別な経験ができそうだ。

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少しヒッピー的な雰囲気もするが、それはペルーやインカの伝統を引き継いできた結果でもある。
むしろこのような雰囲気のある宿泊施設は日本にはもちろん世界にも少ない。

特殊な環境にスモールハウスを置き、そこに滞在すること自体が旅の目的となるツーリズムの形が近年ブームとなりつつある。
また、コロナの影響もあり、医療、健康を目的とするメディカルツーリズムも注目を集めてきているがこの施設もその一つとみることができ、ここに滞在すること自体が旅の目的ともなり得る。

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ミニマリズム的なコミュニティー形成に興味のある場合、何かここから学ぶことがあるはずだ。
世界遺産のマチュピチュに立ち寄るといった際は、もしくはここ自体に興味を持った方は是非、ここにも訪れて見てはいかがだろうか?

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https://www.sacredvalleytribe.com/

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今回紹介するのは、まるで宇宙人が住んでいるかのような不思議な姿のスモールハウス、その名も「The UFO」だ。
このスモールハウスがあるのはイギリス。ご存知の方も多いとは思うが、イギリスは4カ国の総称でイングランド、スコットランド、北アイルランド、ウェールズがある。
このUFOが降り立った土地は、その4つの地域の中、ウェールズに作られた「Apple Camping(アップルキャンピング)」というキャンプ場だ。

もちろん「UFOが降り立った」というのはフィクションであるが、現地に行けば本当にそこにUFOらしき円盤が確認できる。

ここに来れば、このいかにもらしいUFOの中に宿泊する体験ができるというから驚きだ。

入り口も円盤の一部がパカリと空いて、その部分がそのまま階段となり、それを登ることでUFO内部に入ることができる。

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この玄関はリモートコントロールで開閉できるようになっているのだとか。私たちの住まいには珍しいこの仕組みは、The UFOがまるで本当に別の星から上陸したものであるかのように連想させる。
また、写真のようにドアの開閉時にスモークを出す機能もあり、UFOらしさを高める演出はまだまだほかにもありそうだ。

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外から見ると完全にUFO。しかし中に入ると、意外にも居住空間としてのクオリティが高く、必要なものが綺麗にレイアウトされていることがわかる。

UFOの中心部にはダイニングテーブルがあり、みんなで食事を取ることもできるようになっているという。

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寝室にはダブルベッドとシングルベッドが2つ、さらにソファーベッドもあるので団体で寝泊りすることも可能だ。

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UFO外部にはキッチンポッドなるものが設置されている。
冷蔵庫やシンク、コンロや鍋にトースターまで何でも揃っているので、ここで自由に自分の食べたいものを作ることができる。

奇抜な見た目にこだわると機能面が疎かになることも多い。しかしこのUFOは、大きなクローゼットや冬は冷え込むイギリスという土地柄からか、暖房設備もしっかりと整備されているから安心だ。

さらに円盤のような形の建物の中に、8つの窓を取り付けているため、360度周りを見渡すことができる。周りの景色も十分に楽しめるのはうれしいポイントだ。

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UFOのテッペン、頂上部分には突起した丸いガラスが付けられており、これが天窓となっている。

日中はこれが自然のライトとなり、部屋の中を明るく照らしてくれる。
また、夜はダイニングテーブルを囲みながら上を見上げれば、そこから星空を楽しむこともできる。

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また、UFOにはレーザーディスプレイ機能も付けられており、夜になるとなんともSFに出てきそうなUFOらしく光を放つ。少し奇抜だが、この場所に夜から合流するメンバーがいたとしても、みんながどこに泊まっているかは一目瞭然。
UFOに泊まるというユニークな時間を体験した記念に、この光を放つUFOとともに集合写真を撮るのもよさそうだ。

このUFOがあるApple Campingは、ウェールズにある一風変わったグランピングキャンプサイト。UFO以外にも、使われなくなった飛行機をそのまま再利用して宿泊施設にしたものや、パックパンをモチーフとした黄色いジオデシックドーム、アジアの遊牧民の移動式テントのユルト、グランピングテントとして一般的なベルテントなど、他にはないユニークな宿泊施設も見られる。

飛行機をモチーフにした施設の中には、コックピットや座席がそのまま保存してあり、本当に飛行機の中に宿泊しているかのような体験を味わうことが出来るのだという。
ユニークな外装だけでなく、内装にまでオリジナリティと快適さを提供していることは、このApple Campingの魅力の一つといえるだろう。

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この施設は、単にタイニーハウスに宿泊する体験だけではない。
UFOに泊まるという斬新なエンターテインメント性が、人々を楽しませているのだ。

タイニーハウスは小さいが故に、遊び心ある建物を気軽に作ることができる。だからこそ、斬新なコンセプトやエンターテインメント性を生み出しやすいのも、タイニーハウスの魅力の一つだといえるだろう。

あなたがタイニーハウスを作るなら、どんなコンセプトにするだろうか?
戸建てやマンションの一室では実現できない理想の空間も、タイニーハウスでなら、叶えられるかもしれない。

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◎イベントについて

「映画」は体験する時代へ

映画を観る場所は「映画館」から「レストラン」「野外上映」へ。「座って観る」から「寝転がって観る」「コース料理と楽しむ」などなど単に視覚で楽しむ映画が五感を使って楽しむものへ。「映画の楽しみ方」はここ数年で大きく広がっています。

今回はそんな五感で楽しめる、これまでなかった映画祭の話が聞けるオンラインイベント。

毎年、開催場所や世界観が変わる「夜空と交差する森の映画祭」代表のサトウダイスケさんに“五感で楽しめる”映画祭のこだわりや裏側を聞いていきます。参加者の皆さんからもサトウさんに質問ができますので、是非積極的に聞いてみてください!

また町田シバヒロを舞台とした映画イベント「芝生でごろんシネマ」も今後の開催を検討しております。そして、一般持ち寄り企画である「RIDE ON アクション」も引き続き実施できればと思っておりますので、サトウさんのお話を踏まえて映画の枠組みを越えたコンテンツを企画してやってみるのも良いですね。

是非ご参加くださいませ!

◎こんなヒトに来て欲しい

・映画が好き、興味がある方
・映画イベントの話を聞いてみたい方
・映画イベントに関わってみたい/作ってみたい方
・RIDE ONシバヒロに携わってみたい/興味がある方
・町田に行ったことないけど、興味がある方
・まちづくりに携わってみたい/興味がある方
・町田やシバヒロで実現したいことをお持ち/見つけたい方
・町田で仲間や友達を作りたい方
などなど

◎開催概要

【日 時】2021年9月24日(金) 20:00-21:30

【定 員】50名(※申込には限りがございます、お早めにお申し込み下さい)

【参加費】無料

【申 込】Facebook参加ボタンだけでは申し込みにはなりません。
必ずPeatixでお申し込み頂くかまたはメールで参加表明をお願いします。
Peatix:http://ptix.at/wXo0uH

【参加方法】
オンライン(Zoomミーティング)
開始60分前までにpeatixからZoomのURLを発行致します。
*インターネット接続環境があるパソコン・スマートフォンにて日本全国・世界中から視聴が可能です。動画配信は容量が大きいため回線速度の早いwifi・LAN環境での視聴をオススメ致します。また、マイクやヘッドフォンを利用しての参加をお勧めいたします。

【Zoomについて】
Zoomとはパソコンやスマートフォンを使って、イベント等をオンラインで開催・参加するために開発されたアプリです。
事前に下記URLより、アプリケーションのダウンロードと登録を済ませていただき、当日peatixから送られてくるURLよりご参加くださいませ。
登録URL:https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

【主催】
・町田市:https://www.city.machida.tokyo.jp/
・YADOKARI:https://yadokari.net/wp/

【備考】
イベント開催中の様子を撮影掲載する可能性がありますが、肖像権の利用についてはご承認の上、ご参加いただきますようお願いいたします。

◎タイムスケジュール

19:55  開場
20:00  「RIDE ON シバヒロ」について
20:15  サトウ ダイスケさんによる活動紹介
20:25 トークセッション”五感で楽しむ映画祭の作り方”
21:10  質疑応答
21:30  完全終了

◎今回のスペシャルゲスト

サトウ ダイスケ さん
株式会社エノログ代表取締役
森の映画祭実行委員会 代表

1988.01.13 生まれのクリエイティブ・ディレクター。映像制作を中心に活動しているが、つくりたいモチベーションが枠を飛び越えるため複数の分野の掛け算でものづくりをしている。最近は特にVRを勉強中。野外映画フェス「夜空と交差する森の映画祭」では代表を務める。

◎ 夜空と交差する森の映画祭


今年で8年目を迎える野外映画フェス。拡張・文脈・共有の3つのキーワードで五感まるごとで楽しみ映画体験を作っている。オールナイトで一夜限りのフェス形式で50本以上の長短編映画を上映し、その年ならではの開催地と世界観で映画を楽しむことができる。コロナ禍では形を変えつつも、新しい映画体験にチャレンジしている。

◎ファシリテーター


西出 裕貴
YADOKARI株式会社 チーフコミュニティビルダー
株式会社ニット コミュニティマネージャー
HITOKOMA 代表

1990年生まれ。大阪出身。大学卒業後、イベントやフェスの開催が未経験であるものの、音楽フェスである『高架下音楽祭』を立ち上げ主催。これを機に、「HITOKOMA」や「SHAKE HANDS」など各種イベント・フェス・コミュニティの立上げやコンサルプロデュースを行う。現在は、ADDressのサービスを活用して東京と大阪を中心とした多拠点生活中。株式会社ニットではコミュニティの立上げや組織活性化の戦略設計に従事。コミュニティマネージャーに依存しない自走型コミュニティでの運営を目指し、メンバーが主体となって半年間で25以上のコミュニティがたちあがる組織に導く。一方、YADOKARI株式会社ではチーフコミュニティビルダーとしてジョイン。フェス・イベントオーガナイザーや各種コミュニティのノウハウを活用しながら、町田市の「RIDE ON シバヒロ」など、オンライン・オフラインの垣根を超えた様々なまちづくり支援や企画プロデュースに従事。関係人口による自走型コミュニティの立上げ・運用する形態に取り組む。

伊藤 幹太
YADOKARI株式会社

1995年生まれ。中央大学総合政策学部卒。2019年よりYADOKARI にジョイン。
プロデューサーとして、「アート」や「食」、「パブリック」等をテーマにさまざまな様々な企画プロデュース・まちづくり支援などを行う。横浜にある自社施設Tinys Yokohama Hinodechoではフードとイベントのプロデュースを担当。様々なクリエーターや現代アーティストと共に、主に食やアートを通じたコラボ企画を多数実施。日ノ出町・黄金町のまちづくり・ブランディングに携わっている。

◎芝生でごろんシネマ について


毎回大好評な町田シバヒロを舞台とした映画イベント「芝生でごろんシネマ」。

回を重ねて行く毎に、様々な企画が乗っかって映画の楽しみ方が変わっていくシバヒロならではの野外映画上映会です。これまでは「ロケットマン」「ボヘミアン・ラプソティ」などの作品を上映。今後も開催も検討しておりますので、開催する際は是非遊びに来てください。

詳細はこちら URL:https://machida.life/report/1976/

◎RIDE ON シバヒロとは?


町田シバヒロを今よりもっと楽しく居心地の良い場所とするために、利用者同士のコミュニケーションやイベント・ワークショップなどを通じて、次のシバヒロをつくっていくプロジェクトが「RIDE ON シバヒロ(ライド オン シバヒロ)」です。

様々な企画の会議やアイデア交換などを、RIDE ON シバヒロ Facebookグループにて行っております。ご興味のある方は下記よりご参加ください!

Facebookグループへの参加・RIDE ON シバヒロについてはコチラ
https://machida.life/community_planning/2705/

その他今後発表となる活動や情報については町田の未来、共に想い、共に創るをテーマとした地域メディア、「未来町田会議」を中心に発信していきますので、是非チェックください。
https://machida.life/

こんにちは!おすずことコミュニティビルダーの鈴木です。

鶴川団地に住み始めて1ヶ月が経ちました。早いものですね。

我々石橋と鈴木は平和に、そして賑やかに、日々暮らしています。

梅雨を感じさせる時期ですが、6月27日(日)に地域の皆さんとともに七夕イベントを開催しました!

どうやら絵本を読むことになったようだ。

鶴川団地では、七夕イベントを開催しており、センター名店街にある管理 事務所前を集会所の入り口にて笹の葉と短冊が設置されているそう。

今年は七夕のお願いごとに加えて、近隣の幼稚園から小学生を対象にした紙芝居や絵本の読み聞かせを行うことになりました。

そうと決まったら、鶴川図書館へ。

こちらもセンター名店街にある図書館ですが、子ども向けの本が豊富で、私や石橋にとっては懐かしい本たちばかり。つい立ち読みして長居をしていました。

一方で大人向けに文学を中心とした本もたくさんあり、これまた本好きな私にとって、鶴川団地に来てわくわくできるお気に入りのスポットがまたひとつ増えました。

貸出期間は 2 週間で 10 冊まで借りることができるそうなので、近隣の方はぜひお立ち寄りください。^^

イベントで何を読もうか悩んだ末、候補となりそうな絵本と個人的に読みたい絵本の計 10 冊を借りてきました。笑

どうやら天気予報では雨のようだ。

読み聞かせの開催場所は、晴れの場合はセンター名店街の広場、雨天の場合は 集会所の予定でした。

集会所はとてもシンプルなスペースだったので、当日雨なら「雨を楽しむ」空 間を作っちゃおう!と思い立ち、石橋と一緒に雨のしずくやてるてる坊主を作りました。

単純作業の繰り返しなので、石橋はそのうちしずく職人として手際よく進めていました。笑
ちなみに、私が作ったてるてる坊主はこちら。

そして、石橋が作ったてるてる坊主はこちら。

手作りのいいところって、その人の個性が出るところだなと感じます。笑

どうやらてるてる坊主のおまじないが効いたようだ。

なんとか飾り付けの準備が整って、翌日7時に起床。
カーテンを開けて外の様子を見ると…あれ?あれれ??


天気予報では早朝から雨の予定でしたが、奇跡的に雨は降っておらず、お日様もサンサンと出ていました。

前日に大量生産したてるてる坊主の力でしょうか?笑

ただ雨雲もちらほら見えていたので、急な雨天によるリスク回避で集会所にて開催することになりました。

「だんちでえほん」開催。

幼児から小学生まで幅広い年代の子どもたちと、その保護者の方々が参加されました。

読み聞かせのメンバーは、長年文庫活動をされている「鶴川図書館大好き!の会」の鈴木さん、鶴川団地近隣で子ども教室「もんじゅ」を開いている高橋さん親子、コミュニティビルダーである石橋と私の4人。

「あめがだーいすき」「おしりしりしり」「たなばたプールびらき」「ななちゃん のたなばた」「どしゃぶり」などなど…。
七夕、雨、言葉遊びやリズム感を使って楽しめるものまで、それぞれが季節に 合ったものや子どもたちが楽しめるような絵本や紙芝居を選んで、読み聞かせを行いました。
イベント終了後には参加してくれた子には抽選機でくじ引きをしてもらい、名店会の皆様からのご協力によるお菓子のプレゼントも行いました。

数少ない特賞は後半になってもなかなか当たりが出てこないなあ…と思いきや、 なんと一番最後に退出した子が見事に当てて、綺麗にイベントの締めくくりをしてくれました。笑
イベントでの学びは、助け合いと思いやり。

鶴川図書館の方々、管理事務所の方々、名店街の方々、ゲストの鈴木さんや高橋さん、UR の方々、YADOKARI の方々…

コロナ禍でなかなかイベントがしづらい状況下で、みんなが気持ちよく、安心 して参加できるイベントになるまでに、本当に色んな側面で多くの方々からの ご協力があって、成り立つものだと実感しています。

イベント当日を迎えるまでに考慮すべき点や準備は多々ありますが、それは、 相手に対する「思いやり」を育む素敵な機会だなと感じました。

飾り付けについても、今回は石橋とあれやこれやと考えたり、時々ふざけてみ たり、イベントが出来上がっていくプロセスを楽しむことができました。

「雨が降った後って虹が見えるよね、じゃあ虹色の雨を作ろう!」 といった発想や会話が生まれたり。

「明日お天気になるおまじない、てるてる坊主を作ってみよう!」 と童心に帰って色んな表情のてるてる坊主を作ってみたり。

一緒にイベントを作っていくことで、関わっていく人たちとの間で一体感が生 まれたり、そのイベントに対する思い入れが強まったり、イベント全体がよりポジティブな空気に変わっていくんじゃないかなと感じています。

ありがたいことにリピートの声もいただいているようで、次回はまわりの方々と一緒に、楽しくイベントをつくっていきたいです。

(集会所前には自治会のみなさんによる笹の飾りつけも実施されました。)

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今回のスモールハウスは海上に浮かんでいる。

あの人気映画007シリーズ、1977年公開の「The Spy Who Loved Me(日本語版: 007 私を愛したスパイ)」のジェームスポンドに出てくる悪役から着想を得て、このスモールハウスは作られた。

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この海に浮かぶスモールハウスの名前は「The Anthenea(ザ・アンセネア)」

非常に大胆、かつ独創的なこのスモールハウスは、「世界で初めての海に浮かぶエコラグジュアリースイートホテル」としてフランスの建築家Jean-Michel Ducancelle(ジャン-ミシェル・デュカンセル)だ。

ジェームス・ボンドという名前を使いながら、実は100%メイド・イン・フランス。
半分ボートで、半分宇宙船というよりUFOのような、今までに見たことがないようなユニークなスモールハウスだ。

形が円形なのは、自然界に見られる現象としての表面張力から発想を得た。
海は美しいが、時に恐ろしい牙を向く時もある。
そんな状況の変化にもしっかりと対応できるように表面張力から自然にできるドーム型という形を採用した。

また、その副産物として、360度全ての方向に窓が配置されているため、中からの見た景色は周り一面美しい青。

ダイビングで海中に深く潜らなくとも、360度青に囲まれるグランブルーがこのThe Antheneaなら可能だ。

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屋根はドーム型になっているため、ソーラーパネルなどもふんだんに取り付けられる。
そこから必要な電力も自給自足しているため、オフグリッドハウスとして、エコに対しても意識がしっかりとしている。

中に入っても、近未来的かつラグジュリアスな設計となっている。

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居住エリアは50平方メートルほどで、上に書いた通り、360度窓がついているため、部屋のどこにいても外の海が見える作りになっている。

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例えば、円形の浴室からも外が見え、美しい海を眺めながらゆっくりとお湯に浸かることができる。

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ソファーに腰掛ければ、下部につけている窓から海中も見えるため、魚や泳いでいる友達ともコミュニケーションが取れるかもしれない。

基本的な使い方はホテルだが、スパやレストラン、ナイトクラブなどどんな用途であっても対応できる。

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ドームの頂上部分は本当にUFOみたいに「パカリ」と開き、大人数で座れるソファー一体型のテラスが誕生する。
「パカリ」と開いたその部分が大きな日傘となるため、強い日差しの中でも長時間、海に囲まれ、海風を感じながら、ここでのんびりできる。

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この船の形をしたスモールハウスは世界中どこにでも浮かべられる。
今回の例では海だったが、川でも湖でも、まるでハスのように浮かべることができるし、このように連結すれば、海上の村などを作ることも夢ではなく、非常に現実的であることがわかる。

しかし、ただ浮かべただけでは、海や川の流れに流されて行ってしまうので、このようなタイプの家にはアンカーが必要だ。
従来通りのアンカーは海底を傷つけてしまう恐れがあるが、The Antheneaでは独自開発した海底の砂をスクリューするアンカーがあり、海底に生きる生態系を傷つけない。
また、このドームは100%リサイクル可能な素材でできているため、最後まで自然にダメージを与えない。
この、ドームが環境に優しいのはエネルギー面だ家ではなく、機能面においてもしっかりと考えられている。

置き場所によっては波のくる場所に置いてサーフィンのための基地としたり、SUPやダイビングを楽しむ環境がすぐ目の前にある。

気候変動や海面上昇など、様々な問題に対するソリューションとしても作成されたこのドーム。
もしかしたら、使い方によって海面上昇により土地がなくなって困っている人の助けにもなる可能性も否定できない。

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ファンタジーの世界から生まれたものが、現実を救う日がくるのかもしれない。

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宇宙人ノマドの基地のような「Quick Cabin」は、ドライバー1本で1時間で組み立てられるモジュール式シェルター。3m×3mの9平方メートルのサイズで重量わずか300kg。100万円以下で買える耐久性のあるシェルターは、災害時にも役立ちそうです。

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Quick Cabinを製造販売するのは、米国コロラド州ロングモントに拠点を置くQuite Liteです。Quite Liteのモジュラーパネルシステムは、2009年にローレンス・ドレイクによって考案され、4年の年月をかけて開発されました。

Quick Cabinはモジュール式で、軽量で頑丈、断熱性に優れ、セットアップが簡単です。完全なキットとして提供され、組み立てに必要な工具はドライバーのみ。Quick Cabinの外に膨らむ壁の形状は、設置面積に対して驚くほどの内部スペースを生み出します。

Quick Cabinを組み立てるには、パネルの上部、中央、下部を簡単なネジを使用してインターロックタブで連結します。防水エッジガスケットは、パネル間のシールを提供します。各パネルには、内側と外側の両方に頑丈な固定リングがあります。各パネルの内壁にはネジ付きインサートがあり、家具を簡単に取り付けることができます。使用しないときは、パネルを入れ子にしてコンパクトに保管または輸送できます。

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Quite Liteの特許取得済みパネルは、耐久性、耐UV性がある低密度ポリエチレン(LLDPE)から成形されています。LLDPEは、強度と柔軟性が適切に組み合わされているため、パネルが常にぴったりとはまり、長年にわたって強力で耐久性のあるシェルターを維持することが可能です。

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Quick Cabinの1枚のパネルは、高さ152cm×幅53cmx厚さ5〜7.6cmで、重量9.5kg。パネルには強度と断熱性を高めるためにフォームが充填されています。Quick Cabinのキットは、2m×1.6mのパックに収められて配送され、ベースモデルの価格は、7,499ドル(約78万円)からとなっています。簡単に展開できる基礎となるフロアパネルは、別売で1,299ドルとなっています。

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Quick Cabinのドアフレームはアルミチューブでできており、2枚分の壁パネルのスペースがあります。軽量で頑丈なドアは、ジョイントヒンジに取り付けられているため、運搬や取り扱いが容易です。ドアの表面はすべてUV処理されており、断熱のためにフォームで裏打ちされています。

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スイングアウトウィンドウは、経年劣化しない飛散防止アクリルから造られており、ロックプッシュハンドルによって操作します。交換可能なスクリーンと、押し込み式のカーテンロッドも用意されています。

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最高部2.3mの屋根のアルミ製フレームワークも、ドライバーだけで簡単に組み立てることができます。3層構造のルーフカバーは、頑丈なビニール製の外側、厚みと弾力のある中間断熱層、保護用の軽量インナーメンブレンで構成されています。キットに含まれている33cmのRV用通気口は、屋根を設置した後、内側から取り付けることができます。通気口の周りにはLEDライトリングが付いており、シェルター全体を明るく照らすことができます。

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Quick Cabinには、部屋の長さをパネル2枚分増やせる延長キットを追加することができます。各キットには壁パネル4枚、屋根エクステンション、通気口が含まれており、3m×3mのスペースを、3m×4.1mから最大3m×5.2mに拡張することができます。

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Quite Liteは、コロラド州のドレイクの自宅で、トレーラー用の小型キャンピングカーをビルドする退職後のプロジェクトとして始まり、軽量で持ち運び可能なモジュラーシェルターに必要なソリューションへと成長しました。ドレイクは、航空機製造の経験を活かして、キャンピングカーとシェルターの斬新なアプローチを考案し、繰り返しデザインを改良し、機能を向上させました。

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Quite LiteのTail Featherは、多くの小型ユーティリティトレーラーに適応する軽量なモジュール式キャンピングカーです。長さ2.4m×幅1.8m×高さ1.9m、重さ170kgで、軽自動車でも牽引することができます。キャンピングカーの形状は、走行時の風の抵抗が少ないだけでなく、驚くほどの内部のリビングスペースを提供します。Tail Featherの価格は、5,999ドル(約62万円)からと非常にお手頃。

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Tail Featherは、Quick Cabin同様、ドライバーだけで簡単に組み立てることができます。キャビネットやベンチはフラットに折りたたんで収納でき、スペースを節約できます。家具のオプションには、3段のワードローブ、収納棚付きカウンター、ウォーターポンプとタンク付きのカウンターシンク、2人が眠れるベッドに変身するダイネットが含まれます。Tail Featherは取り外して半永久的なシェルターとして使用することも、分解してすっきりと収納することもできます。

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東京都町田市の東側に位置する「鶴川団地」。部屋の多くがリノベーションされ、広場では夏祭りやバザー、餅つき大会などのイベントが行われ、1年を通して賑わいを見せています。

また団地の1階部分には鶴川団地センター名店街があり、スーパーや酒屋、郵便局などが軒を連ね、団地に住む人たちの生活を明るく支えています。

そんな鶴川団地に、6月からコミュニティビルダーとして石橋さんと鈴木さんがお引越し!鶴川団地で実際に生活しながら、団地に暮らす人たちとのさまざまな交流をしていく予定です。

今回は鶴川団地の魅力を教えていただくべく、初期から鶴川団地で暮らし、鶴川名店会のメンバーでもある富岡秀行さんにコミュニティビルダーのおふたりがお話しをお聞きしました。自治会長の佐久間弘雄さんにも同席していただき、これまでと今の鶴川団地についてたっぷりとお伺いしました。

団地と共にあった富岡さんの50年

――まずは富岡さんが鶴川団地に住まわれたきっかけについてお聞きしたいです。

富岡さん「当時、丸石家具っていうお店に勤めていたんだけど、当時の住宅公団から店舗として入らないかって打診があって。そのときに専務がしてきて。最初は住人じゃなくて、店舗として関わる形だった。それが25歳のとき」

石橋さん「団地内に丸石家具さんのお店ができた、という形なんですね」

富岡さん「そう、今の私の店がある場所に」

石橋さん「倍率すごかったんじゃないですか」

富岡さん「私は店舗だから抽選はなかったけど、そのころの入居率は40倍だったかな」

石橋さん「40倍! その抽選をくぐり抜けないと入居できなかったんですね……」

富岡「そう。私の場合は店の中にベッドを置いてそこで寝泊まりしていたよ。それからしばらくして、店舗の上に増築されて2階で暮らすようになった。あのときはすさまじいペースで増築されていったなあ」

――鶴川団地ができたころからお住まいということは、やはり今とは雰囲気や空気感は違いますか?

富岡さん「そうだね。そのころはどんどん入居があって、本当に活気があった。だいたい30代から40代の人たちが多かったね。世の中が変わっていく中で、やっぱり団地の中の雰囲気も変わってきたと思うよ」

石橋さん「商店街は今でも入居率が高いですよね。お店も変わってきているところはあるんですか?」

富岡さん「やっぱり昔からやっているところがだんだん少なくなってきてるよね。ずっと続いているところだと、酒屋さんとか肉屋さん。あとはお蕎麦屋さん、代は変わってるけど八百屋さん……それぐらいかな」

石橋さん「思い出に残ってるお店とかあったりします?」

富岡さん「うーん。20年ぐらい前かな。1度に3軒、なくなっちゃったことがあるのが一番印象に残ってる。2人は病気で亡くなって、1人は高齢で……。2人はまだ50代だったかな」

石橋さん「それはつらい……」

富岡さん「3人とも飲兵衛だったな。いつも夜の12時ぐらいに電話がかかってきて、『今スナックいるから来てよ』って。私も当時若いから行っちゃってたね」

家族のような商店街の関係

石橋さん「団地内にスナックもあったんですか?」

富岡さん「そうそう。スナックとか食堂があって。夜は商店街がやってないから、独身のときはそこで飲みながら食べに行っていたね。そのころはみんな飲んでばっかりだったな。昔は商店街の会合が終わったら、必ずみんなで飲んでた。今はそういうのないけど」

石橋さん「誰かの家に集まるみたいなことはあったんですか?」

富岡さん「うちにはしょっちゅう来てたね。酒屋さんでお酒を買って」

――団地の中の八百屋さんとか、買い物は基本的に団地内で、という感じなんですか?

富岡さん「だいたい団地内で間に合っちゃうから。あんまり外へは買い物には行かなかったかな。衣料品ぐらいだね、外に買いに行くのは。コンビニもまず行かないな」

石橋さん「顔見知りの人の数がすごそうですね」

富岡さん「そうだね。でも、だいぶ先輩たちも亡くなっちゃったからね……」

石橋さん「怖かった先輩とかいますか?」

富岡さん「特にはいなかったかな。年配の人が多かったからかわいがってもらったよ。しょっちゅう先輩と飲んでいたり、旅行も多かったな。商店街のみんなで年に1回行くんだよ。熱海とか箱根とか……」

鈴木さん「じゃあその日は、商店街は定休日なんですね」

富岡さん「そう。車で何人か乗り合わせてあちこち行ったよ。今はそういうことはなくなっちゃったけど。あとは商店街のみんなで川でバーベキューしたり」

――富岡さんがお住まいになったのと同じぐらいの時期に来て、今でも住まわれてる方も多いんですか?

富岡さん「いますよ。この土地が気に入って、一生ここに住みたいという人は多いね」

石橋さん「それって、52~53年の付き合いってことですよね。すごいなあ」

鶴川団地で人との繋がりを見つけたい

――今回コミュニティビルダーへの応募が多かったんですが、おふたりが入居するってなったきっかけとかはお聞きになられましたか?

富岡さん「そういえば、そこまでは聞いてなかったな。住みたい理由ってなんだったの?」

石橋さん「僕は父の仕事の関係でずっと転勤族だったんです。海外に住んでいたこともあるんですが、だいたいどこへ行っても、長くて4年ぐらいで友達ともさよならしなきゃいけない。そんな感じでずっと育ってきたんですけど、社会人になって結婚式関係の仕事に就いてからちょっと考えるところがあって。結婚式のゲストの方々は新郎新婦の中高の友達だとか小学校の友達とか、付き合いの長い人たちばかり。でも、僕はそういうのがない。地元があるというのは、ずいぶんと特別な体験のようだなあ、ってすごく羨ましく思い始めたんです。転々としてきた暮らしがあったからこそ、いろんな人との関係性を大事にしながらその土地にちゃんと住むっていうのをやりたいと思ったのが、大きかったですね」

富岡さん「募集はネットで見たの?」

石橋さん「そうですね。鶴川という場所には来た事がなかったんですけど、募集を見てこれだ、って思って。でもどうやらぺアで募集らしいということで彼女に声をかけて、一緒に住む? って」

鈴木さん「きっかけ自体は彼から誘われたことなんですけど……。繋がりを振り返る仕事をしたいと思って結婚式のウェディングプランナーのお仕事していたんです。そこでもやっぱりその彼が言ってたように、高校時代の友達だったりとかその人たちの話を聞いたりしたのは大きかったですね。それに、今コロナ禍で、結構人との関わりってすごい希薄になっているときに私ってやっぱり誰かと一緒にいるのがいいんだなって思ったんです。繋がりを大事にしたいって思い知らされて。この鶴川団地プロジェクトなら、道を歩けば見知った人と挨拶ができたり、商店街もたくさんあって、お店や物を通してでも、人と繋がるきっかけがたくさんここにはあるな、と思いました」

石橋さん「……とそんな感じでここにやってまいりました」

佐久間さん「勤め先はどのあたりにあるの?」

石橋さん「僕は横浜のほうですね。いま、どうやって通おうかな、って考えてるところです」

鈴木さん「私は新宿なのでここから小田急線で1本ですね」

佐久間さん「交通の便も悪くなさそうでよかった」

――石橋さんや鈴木さんのような若い方が入ってくることには、富岡さんはどういうふうに感じられていますか?

富岡さん「高齢者ばかりでバランスが崩れてきているからね。子どもたちのためのイベントも自治会でやっていたけど、子どもたちがいなくなってできなくなっちゃったからね。
このままだとちょっと先が思いやられる。若い人が自治会に入ってくれて、イベントの推進力が上がると良いよね。前向きにいろいろやってくれることには大賛成だよ」

――石橋さん、鈴木さんから富岡さんや佐久間さんにお聞きしたいことってありますか?

石橋さん「(小声)あの……今部屋の畳がちょっと反っちゃってるんですけど、そういうのってどうしたらいいんですかね?」

富岡さん「新聞紙入れるとか……あとは管理事務所に行ってみるとか」

石橋さん「そういうときって管理事務所なんですね。普通は管理会社や大家さんに連絡するとかですけど」

富岡さん「管理事務所に畳がこうなってるよ、って言うのがいいかな。結構混んでるけど」

石橋さん「管理事務所がですか?」

佐久間さん「住まいで困ったことがあると事務所に行くことになるからね」

石橋さん「なるほど」

--鈴木さんは何かありますか?

鈴木さん「お店だったりとか、風景がここいいよとか、そういうことでもいいんですけど、お気に入りのスポットがあったら教えていただけたらなって。個人的にはジョギングが好きなので、坂道がちょうどいいトレーニングになるっていうのと、家の近くにベンチがあるので疲れたときに一緒にビール飲みながらゆっくりするのでもいいね、って言ってるんですけど」

富岡さん「大山丹沢、富士山が見えるっていうところがあって、そこが気に入って引っ越さないっていう人もいますね。坂が多いから、高齢者にちょっと大変だけど、基本的に起伏に富んでて変化があるという点ではいい場所だと思うよ」

――逆に富岡さんや佐久間さんから2人に期待することってありますか?

富岡さん「まずはコロナが収まってくれないとね。コロナが収まった時点でイベントはしたいですね。コロナ退散お祝いとか、そういう催し物はやりたい」

佐久間さん「そうだね、落ち着いたら」

石橋さん「夏祭りもこのあたりでは一番大きいって聞きました」

富岡さん「若い人が来てくれてるね。2~3年前に台風で中止にしたことがあったんだけど、どういう訳か集まってきちゃって。で、もう仕入れちゃったからってうちの娘と息子がヨーヨーとかゲームを出して、せっかくだからって別の人に音響を頼んだら今度はその人が綿菓子始めて……そしたらやっぱり人が人を呼ぶんだね。ものすごい人が集まっちゃった。やっぱり、地域の活気の元だからね、そういうイベントは。他にはバザーとか、餅つき大会とか」

佐久間さん「餅つきなんかは近くに大学があるからそこの学生が手伝いにきてくれることもあったね。バザーは春と秋にあるし」

鈴木さん「わー楽しそう!」

立ち話ができる場所があり続けてほしい

――最後にこれからの鶴川団地がこうなってくれたらいいな、という展望などをお聞かせいただきたいです。

富岡さん「商店街で、結構立ち話をしている人たちの姿を見るけど、そういう場所は良い形で残していってほしいですね。商店街がなくなったら本当に寂しくなるし、地域の繋がりもなくなっていくと思う。商店街って、生活の向上にも役立つし、コミュニケーションを取れる場所でもあるから」

石橋さん「立ち話ができる風景って結構貴重な気がしていて。今、都内に住んでいるんですけど、そういう立ち話ができるスキがないっていうか。そういう意味で言うと、商店街の中だったりとか、団地の中にあるちっちゃいベンチがこの鶴川団地の一番いい魅力になってる部分なんだろうな、ってなんとなく思っていて。そこに越してこれるっていうのが楽しみです」

鈴木さん「私は商店街で常連さんになっていく、っていうのが楽しみです。この前、酒屋さんでも積極的に話しかけてくれるっていうのが印象的で。そこも繋がるきっかけになってるのかな、って思いました」

富岡さん「そうだね、階段や棟では普通はなかなか会わないんだけど、買い物ではばったりと会えることも多いから。それが商店街のいいところだよね」

ほかにも富岡さんが育てた蕗をもらった話で盛り上がったり、佐久間さんとはこれまでの鶴川団地での催し物について話したりと、早くもたくさんの団地の魅力について教えていただきました。

少し先の未来のイベントにも胸を躍らせつつも、「早く友達ができるといいな」と言う石橋さんと鈴木さん。鶴川団地の魅力のひとつでもある密なコミュニケーションで、その日も近いかも?
これからの生活にますます期待が高まるばかりです。

「はじめまして。お世話になります。」

お世話になります。この度、鶴川団地に引っ越して参りました、石橋と鈴木と申します。

石橋は平成五年の酉年生まれ、晴れ男。東京、インドネシア、シンガポール育ちのよく踊る人です。”Bashiko”と呼ばれています。旅が好きです。


平成六年戌年生まれの、鈴木です。よく走り、よく転び、よくお絵かきをする人です。”おすず”と呼ばれています。最近ハマっているおやつは「肝油ドロップ」です。

今日は暮らしのレポートvol.1として、「私たちのお気に入りの風景」について、お話しさせていただき、自己紹介とさせていただければと思います。

「石橋のお気に入りの風景は、団地のベンチです」

鶴川団地は丘の上に位置しているので、住棟によってやや高低差があります。坂や階段を上り下りしながら散歩をしていると、よく目に入ってくるのが「団地のベンチ」です。(韻が踏めて満足しています笑)


団地内の通路の至る所にベンチがあり、これがなかなか面白いのです。何が面白いかというと、オープンさにレイヤーがあるんです。あくまで私の主観ですが。
団地と言うと、画一的なデザインを想像しますが、鶴川団地は建物や通路、そしてベンチにも個性があります。


「広場の端で子供たちを見守るベンチ」とか、


「休日の午前中に本を読むベンチ」とか
「ご近所さんとばったり会って、座らずにおしゃべりをするベンチ」
「ベンチに座ってる人を眺めるベンチ」


「団地の中の商店街で買い物をして、家に帰る前につまみ食いするベンチ」
「夜、缶ビールを1本だけもって一息つくベンチ」

こんな個性的なベンチがたくさんあるのは、計画的に作られている空間としての団地だからこそというのと、鶴川団地ならではの高低差と自然の多さがあるのかななど物思いにふけります。

今のところ、缶ビールのベンチがお気に入りNo.1であることは言うまでもありません笑。

「鈴木のお気に入りの風景は、たくさんあります笑」

私は、散歩やジョギングが趣味なのですが、鶴川団地にはそれらを彩ってくれる素敵な風景がたくさんあります。勾配のある坂道、団地内の植木や花、そして見晴らしの良い景色です。


ジョギングルート次第ですが、勾配があるおかげで、筋トレにも良いです。ここは公園沿いの坂道なのですが、勾配と距離が私好みでちょうど良いです。


先日、お散歩していたら、階段に転がっている梅の実や、柚子に似た柑橘系の実がついた樹など、季節の植木がたくさんあってとても楽しい気分になりました。
(あれは柚子なのでしょうか?どなたか教えてください^ ^)


駐車場やセンター街区のお花もとてもきれいで、丁寧に手入れされているのが印象的でした。これから、春夏秋冬それぞれの色を見せてくれるのかと思うと、今から楽しみです。


そして、丘の上の方まで行くと団地と鶴川駅方面の市街地、奥には丹沢や大山の山並みが見え、とても気持ちがよいです。富士山が綺麗にみえるとやっぱり嬉しいものですよね。今年は富士山に登りたいと思っているので、鶴川団地をジョギングしてトレーニングをして備えたいと思います。笑

「こんな私たちですが、これからどうぞよろしくお願いいたします。」

まだ引っ越してきたばかりなので、右も左もわからぬ若輩者ですが、鶴川団地の皆さま、これから何卒よろしくお願いいたします。

鶴川団地では、お祭りやイベントが盛んと伺っております。「はやく鶴川団地のイベントに参加したい」という思いでいっぱいです。

暮らしのレポートはこれからも少しずつ更新していく予定です。イベントレポート等もしていきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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-Shunichi Ishibashi (鶴川団地)
-Mayu Suzuki (鶴川団地)

コミュニティビルダー紹介

石橋竣一/鶴川団地コミュニティービルダー

93年東京生まれ。その後、父の転勤に伴い中学まではインドネシア、シンガポール、千葉、東京を転々とする。帰国後、東京都立国際高校へ入学、ストリートダンスと出会いその音楽性とカルチャーに深く影響を受ける。大学は慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス 環境情報学部に入学。大学でもストリートダンスを続け、良き仲間と切磋琢磨する。
その後、ヨーロッパをバックパッキングをしたり、西アフリカの最貧国「シエラレオネ」にも2ヶ月ほどステイ。現地の幼稚園、小中学校にてダンスのレッスンや教職員のサポートをしながら、現地の若い職人の作るgaraという手染めの布について学ぶ。
帰国後はストリートダンスの縁から、ウェディングパーティーやイベント関連の企業に就職。イベント事業や、飲食店事業の新規事業開発に従事。パーティー、イベントのディレクション、オーガナイズ、司会などを経験。プライベートでは東京都中野にて、シェアハウスを主宰。アフリカの布「gara」の販売なども手がける。
コロナ禍を機に転職し、現在は“精肉店や鮮魚店などの専門店や、地域の農家などの商品を購入できるお買い物サービス“にコミットしている。
趣味はキャンプ、旅、バイク、読書。そして何よりもダンスと音楽。

鈴木真由/鶴川団地コミュニティービルダー

94年東京の生まれで日本とフィリピンのハーフ。
幼少時代はフィリピンの親戚やご近所付き合いの中で、地域の温かい関係性に触れ、海外への関心や憧れを抱き始める。
高校までは東京で過ごす。高校時代は弓道部の副部長を務め、日本文化の精神性に感銘を受ける。友人たちと多くの大会に出場。
大学は関西の外国語系の大学に進学し異文化の環境に触れる。ESSの部長を務め、スピーチやプレゼンテーション、ミュージカルなどの活動に励む。特にスピーチ大会や全編英語のミュージカルなどの主催に力を入れる。
大学卒業後は、イベントプランナーとして、イベントの企画や空間装飾のディレクションに携わる。企業のキックオフの企画運営から、ウェディングパーティのプランニング、演劇などの舞台の設営から装飾まで担当する。
コロナ禍を機に転職。衣服や雑貨、食品などを扱う中で、「生活」について思考中。
観葉植物を世話したり、本を読んだり、日記を書いたり、お散歩したり、イラストを描くのが趣味。

TINY HOUSE JOURNALタイニーハウスの“現在”を知る

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