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via: readymag.com

一面の緑のなか延々と伸びる白いテーブルの道。ちょっとシュールでフォトジェニックな風景は、イタリア映画の1シーンではなく、アメリカ発の旅するレストラン「Outstanding in the Field」の食事イベントのセットです。食の生産者と土地を消費者と結びつけるための野外パーティーは、毎年世界中をツアーして人気を博し、2015年には日本の富士山の麓にも上陸しました。

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via: https://www.dezeen.com/

ここは世界で一番有名な街ニューヨーク市のあるアメリカ合州国・ニューヨーク州。とはいえカナダの国境にほど近いBuffalo地区。

そのアメリカに本拠を置く現地のデザイナーであるStephanie Davidson(ステファニー・デイビットソン)と、Georg Rafailidis(ジョージ・ラファイリディス)が設立したデザインスタジオdavidson rafailidis(ダビッソソン・ラファイリディス)が、1920年築のゼネコン業者の小さいガレージをリノベーションした今回のスモールハウス。

庭付きのフレキシブルなワークショップのための家に改築。「家兼作業場」として制作され、’big space, little space’と名付けられ、居住区の真ん中にひっそりと、隠れるようにして佇んでいる。

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(c)Naoko Kurata

オランダにひっそりと佇む、女性だけのコミュニティ「ホッフェ」。「仲間たちと付かず離れずの距離でゆるやかに付き合える」この歴史あるコミュニティの、実際の暮らしぶりを見せてもらうことができました。「タイニーハウス・オーケストラ」読者のみなさまだけに、そっとご紹介いたします。

都会の中の隠れ家

(c)Naoko Kurata

前編でご紹介したホッフェ同様、こちらも街の中心のにぎやかな界隈に存在します。この重厚なドアの向こうに、女性だけのコミュニティが存在するなんて、通りすがりでは全く気が付きませんね!

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

今回の中庭の中心には、高い木がそびえたっています。

(c)Naoko Kurata

その中庭を囲むように、住居が建っています。けれど前回同様、一続きの昔の長屋のような可愛らしい家たちです。

(c)Naoko Kurata

(主に高齢の)一人暮らしの女性ばかりが集まって住んでいるので、住民たちはリラックスしてとても楽しそうでした。見学時も、住民同士が朝の立ち話を楽しんでいました。

可愛らしいホッフェの住宅

(c)Naoko Kurata

見学時に、家の前のベンチに座っている女性がいたので、お話を聞いてみました。その方はまだホッフェに住んで半年ほどだそうですが、彼女の上のフロアに住む方は既に20年住むベテランなのだとか。
そして以前はこのホッフェを30軒として区切っていたのですが、現在は改築されて20軒ほどのやや余裕のある間取りに作り替えてあるのだそう。

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

その方のご好意で、家の中を見学させていただけました。まず玄関を入って右側には、リビングルームが。改装前は、このスペースだけで1軒の家としていたそうです。大きな窓と、白を基調とした壁が部屋を明るく見せていますね。ちなみにホッフェは自治体の公共財産なので、勝手に壁の色を塗りなおしたりはできないのだとか。

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

そして、玄関の左サイドには、キッチンと、ダイニング兼寝室スペースが。キッチンは、現代風の電熱コンロ(非IH)なのもギャップがあって素敵です。

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

この部屋で一番印象的なのは、ベッド部分。クローゼットのようにドアを閉じられるので、プライバシー確保も万全。それよりも何よりも、童話の中の家具のようなかわいらしさで胸がときめきます。

(c)Naoko Kurata

ホッフェは主に一定年齢以上の女性が住むことが多いですが、決して高齢者向けの介護ホームという訳ではありません。自立した女性同士が、中庭を通してゆるやかにつながりながら暮らしているコミュニティなのです。

(c)Naoko Kurata

日本もこれからの高齢化社会に向けて、こうやって住民同士がゆるやかかに支え合い、孤独を感じないでいられる住居が必要になってくるのではないでしょうか。
きっとそれは、ホッフェのような長屋でなくても、モバイルハウスの集合で形成できるでしょう。
ホッフェ住人女性たちの生き生きとした様子を眺めながら、そんなことに思いをはせました。

ライター:倉田直子

Via:
hofjesinhaarlem.nl
haarlemsehofjes.nl

世界的なベストセラー著『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』によって、ミニマリストという言葉をポピュラーにした佐々木典士さん。

小屋やタイニーハウスをツールとした小さな暮らしを提案するYADOKARIとは、4年越しの長い付き合いになります。その佐々木さんが2018年6月に上梓した新著『ぼくたちは習慣で、できている。』が、またもやベストセラーとなりました。

ミニマリストというライフスタイルや、佐々木さんの現在の暮らしぶりについて語り合った前編に続き、後編では新著の内容を交えて、お話をうかがいます。

▼ 記事本編はこちら
https://house.muji.com/life/clmn/small-life/small_180918/

via: nytimes.com

建築には永続性が必要。このだれもが疑う余地のない考えに、「Forest House」は少しばかり反旗を翻しているように見えます。北カリフォルニアのメンドシーノ郡の深い森の中、高床式の不規則な黒い複合体がそびえ立っています。シリコンバレーをはじめとしたベイエリアの目まぐるしい動きを、仮住まいの雰囲気をまとったテント屋根のキャビンが、じっと静かに見つめているようです。

via: dwell.com

Forest Houseは、バークレーに拠点を置く建築事務所 Envelope A+Dと、その代表者ダグラス・バーナム (Douglas Burnham) によって、サンフランシスコの起業家の週末のリトリートのために設計・建設されたもの。アメリカ建築家協会の2017年デザイン賞を受賞しています。

クライアントがバーナムを森の敷地に案内した際、キャンバステントを張って1〜2ヵ月間キャンプしながら、土地にふさわしい建築物を構想してはどうか、というアイデアを話しました。バーナムはそのアイデアを気に入りましたが、100kgを超える野生の豚たちが辺りをうろついている状況から、キャンプは危険だと判断。しかしこのことがきっかけとなって、テント屋​​根の木造キャビンという考えと、豚が根付かないように、支柱によって高床式にする構造を思いつきます。

依頼された住宅は、家族や友人、同僚たちといった、親密な関係を持つコミュニティが集まる場所として設定されていたので、バーナムは、森と家を通じて人々の遊び心と友好を育むことを目指しました。こうしてForest Houseは、「いっそ森自体を家にしたら?」というコンセプトから生まれたのです。

via: ifitshipitshere.com

このスカンジナビア様式の住宅建築物は、3つの寝室スペースとリビング・ダイニングエリアからなる、キャンバス地のテント屋​​根の木造キャビンの集合体です。ベッドルームとバスルームは広々としたプライベートデッキを挟んで、分離されて独立した構造になっていて、それぞれのキャビンは木製の通路で繋がっています。

via: nytimes.com

テント屋根とガラスの壁は、雨風の音や季節感を室内に敏感に引き込むことで、自然環境との繋がりを体感させます。鏡のような大きなガラスは、隣接する部屋を含む景観を反射や借景して、森とモダンリビングの調和を印象づけます。

via: nytimes.com

ガラス製の壁には、NanaWall社の木製フレームの折りたたみ式ガラスウォールが採用されています。ガラスパネルは折りたたむことでスムーズにコーナーに重なり、部屋を完全に外側に開放します。閉じた際にも豊富な自然光を受け入れ、パノラマのような景色を提供しながら、インドアとアウトドアの世界を一つに統合します。

via: dwell.com

via: dwell.com

ピンクカラーを取り入れた子ども用のドミトリー型のベッドスペースは、グランピング施設のようなデザインです。

via: dwell.com

キャビンのキャンバス地の屋根は、ナイロンロープで格子型に固定され、仮置きのような一過性の佇まいで、建築物を素のままにプレゼンテーションしています。

via: ifitshipitshere.com

それぞれのワンルームキャビンは、土地の形態に従って狭くなったり広がったりする、不規則な木製の通路によって結ばれています。通路の屋外照明は巧みにカモフラージュされ、自然の趣きを壊すことなく、森全体が家となるようにデザインされています。

via: nytimes.com

森の奥にこつ然と現れる屋外シャワールーム。銅製のノズルは木の幹の色と調和しています。

via: nytimes.com

複数のキャビンはマットブラックに塗装され、温かみのあるインテリアの合板と鮮やかなコントラストをつくります。あえて不定形で非対称な入り組んだ構造に設計され、住まいの安らぎ以上に、探検心をくすぐる「遊び」がテーマとなっています。

via: ifitshipitshere.com

via: nytimes.com

室内に配置された最小限の家具は、バーナムとEnvelope A+Dのチームによるカスタムデザインによるもの。非常にクオリティーの高い素晴らしいデザインです。

via: nytimes.com

バーナムはこう語ります。「建築には永続性という執着があり、究極の美徳であると考えられています。しかし、あなたがつくる建築は永遠に生き残る必要はありません。時には想像もしなかった理由から、壊されることが少なくないのが現実です。ポイントは現時点で最善のものを設計し、できるだけ環境への爪痕を残さないことです。何が起こってもOKなようにね」

Via:
nytimes.com
envelopead.com
dwell.com
ifitshipitshere.com

(提供:#casa

NHK(活用広がるモバイルハウス)、フジテレビ(めざましテレビ)にてYADOKARIが手がける高架下タイニーハウス複合施設「Tinys Yokohama Hinodecho」をご紹介頂きました!

▼ 動画:NHK(活用広がるモバイルハウス)
https://www3.nhk.or.jp/news/contents/ohabiz/2018_0918.html

▼ 動画:フジテレビ(めざましテレビ)
https://www.facebook.com/yadokari.mobi/videos/1380700655366564/

最近はディベロッパーやハウスメーカーだけでなく、内閣府や自治体関係の視察団体が日に日に増えています。可動産(モビリティ)はコスト安などを売りに建築の代替案として紹介されることが多いのですが、そこは中長期視点ではあまり重要ではなく、自動運転やオフグリッド技術などの発展、多層的なコミュニティを見越した2030年を一つのベンチマークとしています。

モビリティが拡張空間として商業店舗や母屋などと連動しだすと、街やコミュニティのグランドデザインが大きく変わる変革期にあるとYADOKARIでは考えてます。

テクノロジーは急速に発展し合理化される一方で、豊かさを感じる人間の本質は普遍的だと感じています。

「移動する意味」をデザインし、豊かな暮らしを可視化する。

これからどんどん進めて行きます。ご一緒できる方々、是非お声がけ下さい!

▼ YADOKARI 地域活性化支援・遊休不動産活用について
http://produce.yadokari.net/

(c)Naoko Kurata

子供の頃、「大人になったら仲良しの友達と隣同士で住みたいな」なんて考えたことはありませんか? もしくは、学生時代の友人と「年を取ってもみんな独りだったら、みんなで同じマンションに住もうよ」なんて軽口をたたいたり(私はあります)。そんな「仲間たちと付かず離れずの距離でゆるやかに築けるコミュニティ」がオランダに存在するのです。それは、現代の日本が抱えるとある問題のソリューションであるかもしれません。可愛らしいドアや窓が連なる建物に隠された、知られざる秘密を前編・後編に分けてご紹介します。

中庭がつなぐ、女性のコミュニティ

(c)Naoko Kurata

その秘密の建物「ホッフェ」(Hofje)は、ハーレム(Haarlem)という街の中心のにぎやかな界隈に存在します。人通りや交通量も多い場所ですが、このドアの奥にどんな秘密が存在するのでしょうか。早速入ってみましょう。

(c)Naoko Kurata

ドアの奥には、細い通路が。明るいほうに進んでいくと、ドアの外からは全く想像もできない広々とした中庭が広がっていました。

(c)Naoko Kurata

その中庭を囲むように、住居が建っています。けれどそれは戸建てではなく、一続きのまるで日本の昔の長屋のような構造になっているのです。

(c)Naoko Kurata

実はホッフェは、中世から続くオランダ独特の住居スタイル。当時の富豪などが自治体に建物を寄付し、それを(当時は生活力のなかった)高齢の未亡人や独身女性に開放したのが元々のはじまりです。このホッフェは1395年に建てられたオランダ最古のホッフェということもあり、平日の日中は観光客に開放されているのです(ただし、グループでの見学は要予約)。

中世では無料で住めたようですが、現代では社会保障が充実してきたこともあり、居住者は(年金などの)収入に応じて家賃を支払っています。けれども、「女性のための単身住居」というコンセプトは、数百年を経た現代でも変わらず保持し続けています。

シンプルなホッフェの住宅

(c)Naoko Kurata

たまたまホッフェの中の一軒が改装工事中でしたので、玄関から中を覗かせてもらいました。

(c)Naoko Kurata

玄関から直接、日当たりのよいLDKスペースが広がっています。正確な床面積は分かりませんが、印象としては日本の8畳間くらいの広さでしょうか。
床を塗り替え中だったため、残念ながら室内を歩き回ることはできませんでした。けれど工事関係者の方曰く、2階には1階と同じ広さのスペースに、寝室とユニットバスルームが収まっているそうです。

(c)Naoko Kurata

最近ではホッフェを「居住スペースが狭すぎる」と敬遠する人も多いようですが、「タイニーハウス」として考えるなら十分なスペースがあると思います。しかも窓の外には広々とした中庭が広がっているので、圧迫感は全くありません。中庭で、同じくホッフェの住人とお茶をしたりおしゃべりに興じたりするのも楽しいでしょうね。

(c)Naoko Kurata

取材を進めるうちに、別のホッフェの住人に、実際の暮らしの様子を見せてもらうことができました。後編では、リアルなホッフェの暮らしぶりをご紹介いたします。

ライター:倉田直子

Via:
hofjesinhaarlem.nl
haarlemsehofjes.nl

2015年の流行語大賞にもノミネートした「ミニマリスト」。「ちいさな暮らし」や「断捨離」などと同じく今や一般的な用語として使われるようになってきたように思います。

今回のコラム対談のお相手は、ベストセラー著『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』でもお馴染み、日本のミニマリスト第一人者、佐々木典士さん。

佐々木典士さんとの出会いは4年前。YADOKARIが最初に企画した移動式のタイニーハウス「INSPIRATION」のクラウドファウンディングを行なっていたころ、佐々木さんはファウンダーとして応援してくれました。

初の著作『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』によって、ミニマリスト(=可能な限り物を持たずに生活をする人)というスタイルを日本中に広めた佐々木さんと、家を小さくすることで生活をダウンサイジングする提案をしているYADOKARI。同じ時代に近しい考えを持って活動していた僕らは、すぐに意気投合したものです。

出会いから時が経ち、僕らも僕らを取り巻く社会状況も変化しています。いまの佐々木さんは、何を考え、どのようにモノと付き合っているのでしょうか? 新著『ぼくたちは習慣で、できている。』を上梓した佐々木さんとお話しました。

▼ 記事本編はこちら
https://house.muji.com/life/clmn/small-life/small_180828/

via: pinterest.com

韓国人デザイナー、ソン・スンヨンのデザインする家具は、多機能と矛盾、孤独とノスタルジーに彩られています。モノ本来の役目や固有の名前を裏切るインスタレーション・アートのようなオブジェクトたちは、わたしたちの日常感覚を揺るがせたり、安心感を与えたりします。パーソナルな体験から発想された、一見奇妙に見えるオブジェクトが伝えるものについて考えてみたいと思います。

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via: homes.nine.com.au © Penny Lane

期間限定の仮設施設なら、サステナブルな素材の段ボールを使ってはいかが? シドニー注目の再開発ウォーターフロント・バランガルーに現れた、人気ショップが数多く出店する「ウルグル・ポップアップ」。段ボール紙管を全面的に使って、消費者の環境への感度も刺激する優れたデザイン空間となっています。

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タイニーハウスでは、日常の家事をこなすためにどのような工夫をしているのでしょうか。「家事」といえば主に「料理・洗濯・掃除」ですが、今回は「洗濯」にスポットライトを当ててご紹介したいと思います。オランダの「小さな暮らし」先駆者たちにとっても悩みの種である洗濯。そこには興味深い、十人十色の解決方法がありました。

【case 1】アムステルダムの学生寮での場合

 

(c)Roxanne Schultz

まずは、アムステルダムの学生寮に住んでいた女性の場合。細長いコンテナハウス内にバスルームは付いていますが、あいにくと洗濯機の設置は無し。共用スペースのような場所もなかったので、日々の洗濯には困っていたのだとか。そこで小型のバケツ型洗濯機を購入し、自室内で対応できるようにしたそうです。

彼女が使っていた洗濯機のメーカー名は分からなかったのですが、「バケツ型洗濯機」を検索しているうちにこのような商品を見つけました。電動式で、しっかり脱水まで行える優れもの。サイズが小さいだけで、機能は家庭用洗濯機と同じなのです。
これは、小さな暮らしで大活躍してくれそうですね。

【case 2】タイニーハウス先駆者マリョレインさんの場合

(c)Naoko Kurata

オランダのタイニーハウス・ムーブメントをけん引する女性、マリョレインさん(Marjolein Jonker)。彼女の家を2度見学したことがあります。

(c)Naoko Kurata

 

2016年10月にお邪魔した時は、このような洗濯用アイテムを使用されていました。中に洗濯物と水と洗剤を入れ、ハンドルで本体を回転させて洗うというスタイルです。

動画サイトで、同じ商品の使い方を解説してくれている方がいましたのでご紹介します。写真で見るよりも実物はボリュームがあり、男性用のジーンズもしっかり洗濯できるのだとか。

(c)Naoko Kurata

けれど2018年7月に再訪した時、マリョレインさんは新アイテムを紹介してくれました。この一見普通の棚の中には…。

(c)Naoko Kurata

なんと、3.5kg用の縦型洗濯機が隠されていたのです! 欧州では縦型洗濯機は非常に珍しいのですが、こんな使い方もあるのですね! ちなみにここはバスルームではなく、リビング・スペースの中央。使用時は、排水ホースをバスルームまで延ばすのだそう。洗濯機を囲んで家具としても使用するという、驚きのライフハックですね。

【case 3】タイニーハウス村の住人の場合

(c)Naoko Kurata

畑で野菜を作り、自給自足生活を目指しているタイニーハウス村の「Proeftuin Erasmusveld」。ここに住む住人たちの家はすべてモバイルハウスなので、やはり自宅での洗濯は難しい様子。

(c)Naoko Kurata

けれど彼らには敷地内に「共通の家」(het gemeenschappelijk huis)と呼ばれる管理事務所兼コミュニティ・スペースのような場所があるのです。ここで洗濯もできるそうで、住人のほとんどがここで洗濯をしているとアンケートに答えていました。

【case 4】小さな暮らしを始めたばかりの女性の場合

(c)Naoko Kurata

先ほどのマリョレインさんと同じ敷地内で、2018年春からタイニーハウス暮らしを始めたばかりのマールースさん(Marloes van der Gulik)という女性の場合。雨水をろ過してリサイクルするシステムを搭載しているものの、雨の少ない季節に住み始めてしまったため、まだ水不足に悩まされているそう。そのため、まだこのタイニーハウスでの洗濯は未経験。ご実家が同じ市内にあるので、まだ洗濯はそちらに持ち帰って一緒に洗ってもらっているのだとか。マールースさんのためにも、早くオランダの雨不足が解消されて欲しいものです。

【case 5】タイニーハウス通りの「Tiny Loft」の場合

(c)Naoko Kurata

Hardegarijpという街にある、オランダ発の「タイニーハウス通り」。そこに建つ「Tiny Loft」というタイニーハウスと全く同じデザインのモデルルームには、家庭用の洗濯機が設置されていました。

(c)Naoko Kurata

「Tiny Loft」はモバイルハウスではないので、スペースの工夫次第では通常の洗濯機も問題ないようです。このスペース配置は、ぜひ参考にしたいですね。

進化するマニュアル洗濯機

また最近では、下の動画のようなフットペダル式の洗濯機なども開発が進み、電気不要の洗濯がどんどん便利になってきているのです。立ったまま足の力で操作できるので、ハンドル式より楽そうですね。

ポータブル式か設置型か。電気使用か不使用か。先人たちの例を見ると、さまざまな洗濯機のチョイスがありましたね。また、自宅で対応できないときは、誰かに助けを求めるというのも選択肢のひとつなのだと気が付きました。日本にはコインランドリーという便利な施設も多いですし、使えるものはどんどん使い、「小さな暮らし」のペースが出来上がってからゆっくり考えてもいいかもしれません。
ぜひ皆さまが、「小さな暮らし」を始める際の参考になさってください。

ライター:倉田直子
 

via: archdaily.com

TYINテーネステュエ・アーキテクツは、建築を通じて人道的な社会貢献に尽くすノルウェーの若手建築家ユニット。「建築は地域の人々の暮らしをより良くする資源」と考え、困難な状況にある人々の生活を改善するためのプロジェクトを戦略的に構築してきました。TYINがタイとミャンマーのボーダーの村でおこなった、カレン難民の子供たちを支援する建築プロジェクトをご紹介します。

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TINY HOUSE JOURNALタイニーハウスの“現在”を知る

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