SAIKAI TINY HOUSE
DESIGN CONTEST
2023

応募受付を終了しました

受賞作品の講評コメント

お知らせ

2024.07.02

最優秀賞

作品名:「TABLE HOUSE」
お名前:旭 智哉 様、山地 雄統 様(連名申請)
住 所:東京都

地元審査委員から強く支持されました。「西海暮らし」をめざす若い移住者の思いが詰め込まれたタイニーハウス提案で、うち(居住空間)とそと(テラス)を貫通する檜のテーブルが地域につながり馴染むアイデアとデザインが素晴らしい!と。
アイデアを具現化する実施設計においては、敷地条件等とプロセスにおいて、地域の関係者(老若男女)との十分な意見交換を踏まえながらすすめていただきたい。

講評者:審査委員長 宮原 和明

奨励賞

作品名:「うまい屋」
お名前:LIMBOON HAU 様、PYAEZONE AUNGSOE 様(連名申請)
住 所:東京都

西海市の伝統、持続可能性、革新、そして都市の精神を日常生活の中に織り交ぜながら、料理と食事の芸術を賞賛する特徴的な住宅を創り出すことを目指しています。
と述べているように、西海市の新鮮で多様な農産物と海産物を活かしながら、檜を用いた建築と薪燃料と食材乾燥も昔ながらの生活の知恵が詰まった自然乾燥の場も、優れた建物デザインと一体になり、料理研究を通して、地元・地域の人に知的な刺激とこれからの持続可能性を考えさせるスマートな提案であることが評価されました。

講評者:審査委員長 宮原 和明

タイニーハウス西海モデル開発研究会賞

作品名:「暮纏庵(ぼてんあん)」
お名前:北野 湧也 様
住 所:京都府

今回タイニーハウス研究会賞に選ばせていただいた理由は、まず外内部の桧をふんだんに使用していて作られていてタイニーハウスの広さもよかったからです。そして中身ですが暮纏庵という名前からしても和のイメージで外観の格子も和で屋根の曲面もやわらかい印象を与えています。
内部は昔風な土間玄関から入り引き戸を開けたら畳があり、その畳を中心に生活が完結するというアイディアは現代の住宅に無い家族だんらんが出来そうと思いました。あと、水回りもキッチンと特徴的なお風呂も十分に広く、洗面・トイレも機能的な間取りで素晴らしかったです。
コンパクトでありながら過不足させない十分な暮らしが出来そうなタイニーハウスで今回のテーマさいかい暮らしをしたい人で若い方から高齢の方まで暮らしやすいと思いこちらの作品で選ばせていただきました。

講評者:タイニーハウス西海モデル開発研究会 会長 谷川 信平

◎YADOKARI賞

作品名:「ちょうちんはうす」
お名前:中林 金守様
住 所:東京都

まちづくりにも高揚するような、わくわく、楽しげな雰囲気の醸成が必要である。海の家の代わりにこのフォトジェニックなタイニーハウスが複数並ぶことでビーチや街並みを楽しげなものに変える。住まいとしてのタイニーハウスではなく、ビーチでの遊び×タイニーハウスを通じて移住促進に繋がると感じた。
また、ユニークで独創的な見栄えであり、アイコニックな西海市のデザイン実現を期待できる。
少しの改変でビーチだけでなく自宅の庭や駐車場、公園、遊休地・暫定地等にも設置可能となり、さらにモジュール化することでバラしと組み立ても容易となり、活用のシーンが広がりそうだ。材料にヒノキ間伐材の使用も可能であろう。

講評者:YADOKARI株式会社 代表取締役 さわだ いっせい

審査委員長からのご挨拶

作品審査を終えて

審査委員長 宮原 和明

半世紀前ごろまで、自然と共生する豊かな暮らしが維持されていました。その後人口の都市集中と経済成長や効率性の視点から、地方の森林資源が活かされることはありませんでした。今、地球温暖化が顕在化して、大気中CO2吸収源として森林循環の施策が求められ、“都市に森をつくる”の木造建築普及等GXの概念が求められています。その一環としてシンプルでコンパクトな暮らしを考えるきっかけとして、タイニーハウスコンペも企画されました。

西海市は、静かな大村湾に面したエリアと五島列島に面した島々が点在する外海と山に囲まれた豊かな自然と農水産物に恵まれています。応募者の多くの皆さんが、その特徴を読み込み多様な切り口で、小学生から大人世代まで「私が考えるタイニーハウス」をご提案くださいました。特に建築設計を生業とするプロからその他の大人、若者、子供たちまで251作品について各審査委員がすべてに目を通す労苦と選考の難しさがありましたが、応募者すべての皆様に感謝とお礼を申し上げます。

また、審査において、次世代を担う子供達の一生懸命(いっしょうけんめい)考えた作品もあり、審査委員もなんとか引き上げたいと思わせた熱意にも感謝です。

審査は、9人の審査委員が251点をそれぞれ事前に審査して、最終的に各審査委員が優れた10点に絞り込み、本審査に臨みました。多様な切り口で優れた提案作品が多く本審査も困難を極めました。また、審査委員は、西海市在住審査委員5人、外部審査委員4人で構成され、一次審査においては、在住審査委員は西海暮らしを熟知した視点での選考作品が多い傾向がみられ、外部審査委員は西海市の特性も視座しながら、汎用性のあるタイニーハウスや集住や街づくりに発展する視点等での選考作品も呈示されました。

本審査は、まず各委員が一次審査で選んだ10作品について、選定理由等を説明してなぜその作品を選んだかを各審査委員が共有する場をつくりました。その中で複数の委員と重なる作品もいくつかありましたが、最終選考にむけて各委員一推し2点を呈示してもらい、11作品(ダブりあり)について、多面的に慎重、審議して決めることになりました。
優れた作品が多い中、各委員、闊達な意見交換のあと総合的に判断しました。
選考結果の各賞は前述のとおりですが、参考までに各審査員が一次審査で10作品選んだ作品番号をすべて掲載します。こちらをもって、応募にむけてご努力いただきながら受賞に至らなかった背景をお汲み取りいただければ幸いです。審査委員会を代表して応募者のすべての皆様に謝意を表します。

<最終選考候補作品>
231113「LIBRARY HOUSE」
231119「自然環境が巡る家」
231103「Hut Villa」
231207「ミツマタのパノラマ」
231479「杜を纏うまち」
231282「西海の居場所」
231405「名前のない家」

<一次審査に選ばれた作品番号>
231103, 231105, 231113, 231119, 231156, 231158, 231163, 231170,
231180, 231186, 231189, 231193, 231197, 231202, 231207, 231208,
231211, 231215, 231216, 231248, 231251, 231256, 231257, 231258,
231261, 231282, 231284, 231285, 231300, 231308, 231312, 231329,
231332, 231340, 231344, 231353, 231379, 231397, 231405, 231408,
231414, 231416, 231435, 231437, 231449, 231455, 231465, 231471,
231479, 231491, 231505, 231517, 231520, 231528