まるでジェンガ®?!なおひとり様用サウナ「One Man Sauna」
「なぜあそこにお尻が?!」とこの画像に思わず釘づけになってしまった方もいるのではないだろうか。
地面から突如ニョキっと天高く伸びたコンクリートでできた一見ジェンガのような建造物。煙突かと思われた方もいるかもしれないが、そうではない。
今回ご紹介するこの奇妙な建物は、ドイツの建築家集団Modulorbeat(モジュラービート)が手掛けた「おひとり様用サウナ」だ。
このサウナが作られたのは、ドイツのボーフムという工業都市にある放置された工場跡地だ。ドイツの西部に位置するボーフムは、1841年に炭鉱が開かれ、鉄と石炭の町として成長した街だ。モジュラービートは通常は炭鉱の坑道で使われるプレキャストのコンクリート枠を積み重ねて、サウナを内包した7.5メートルの高さのタワーを建築した。
このサウナは、毎年この地で開催されるアートフェスティバル「デトロイト・プロジェクト」にてこの地域の変化する雇用情勢に応えた作品のひとつとして展示された。
内部は三層になっていて、ちょうどひとりが入れるサイズのサウナが真ん中の階にあり、一番下にはサウナの後に飛びこめるプールがある。そして最上階はベンチが置かれ、くつろぐためのスペースとなっている。最上階は天井の窓が上に開かれ、周りの景色を望むことができる。
それぞれの階をつなぐのがシンプルなスチールのハシゴで、この建物に入り込むにも同様のハシゴを使う。屋根には透明なプラスチックが採用され、窓のない室内に明かりがさしこむようになっている。
それにしてもなぜ、工場跡地にこんなサウナを作ったのだろうか?建築家のヤン・カンプショフはこのように語る。「工場に何もせずにボーっと過ごすことを目的として作られたサウナを置くことで、人々が忙しく働いていた場所を違うものに変えたかったんだ。」
「炭坑や工場で働いている人々は医療やレジャーの時間を代償として受け取ることができた。でもそれらの会社が消えてしまった今、彼らは自分たちで何かほかの方法で自分たちの面倒を見なければならない。だから僕たちはサウナを作ったのさ。」
カンプショフはこう続ける。「あえて三層にしたのは、サウナに入るという行為を工場などで働くような整然としたプロセスを表現したかったから。」
実にユニークなサウナだが、高所恐怖症の方にはあまりお勧めできない。特にサウナでのぼせた後には注意されたし。
こちらのサウナ、残念ながら7/5までの公開で、それ以降は解体されまた別の場所へ移動するそうだ。
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