光合成で空気清浄ができちゃう「Urban Algae Canopy」
昨今流行りの屋上庭園は地球温暖化を抑えるのに一役買っている。今回紹介するのは、ecoLogic(エコロジック)スタジオが発表した空気清浄をする三角屋根「Urban Algae Canopy」。なにやら怪しげなこの構造物、実は藻の光合成を利用して、空気中の二酸化炭素を減らし酸素を発生させる機械なのだ。
この三角屋根は植物がエネルギーを作る際のプロセスである光合成を利用した空気清浄を実現した。リアルタイムデジタル栽培手順に微細藻類培養を組み合わせることで、光合成を利用して、毎日森林地帯の約10エーカーに相当する酸素を生産するのだ。
遠くから見ると、これらのくねくねとしたプラスチックチューブとネオングリーンのオーガニック材によって三角屋根はヘンテコな実験装置にも見えるかもしれない。三角屋根のクリスタルのような形状は、特別な溶接テクノロジーにより、コントロールが可能だ。それによりチューブの中の水の動きをコントロールすることで、藻が繁殖しやすいようになる。三角屋根の壁面には生きた藻が並んでいるため、構造が環境に反応するのである。
陽が強い日は、藻の成長が盛んになり、コロニーが増えるため、三角屋根は不透明になり、遮光構造となる。その日その日の天候により、「Urban
Algae Canopy」の色は透明になったり、遮光構造となったりする。
現代的な構造はテクノロジーと自然の境をあいまいにし、本質的にはデジタルの葉っぱが空気を清浄する。6年もの長きにわたるリサーチと開発を経て「Urban Algae Canopy」はようやく2015年のミラノエキスポで日の目を見ることになる。
近い将来、世界中のビルの壁面や屋根がこれらの藻に覆われる時代が来るかもしれない。
Via:
http://inhabitat.com/
http://gizmodo.com/