川と共存する、気の利いた快適な住まい「elevates chiquet flood house」
海岸の近くの家もロケーションとして素晴らしいですが、川岸に建つ住まいというものもなかなか味わいがあって素敵です。この建築は、写真をご覧になってわかるとおり、リバーサイドというよりも、川と一緒にそこにあるという感じ。まるで川の上に建っているようにさえ見えてしまいます。
ベン・アダムスという建築家が設計したこの家は、この土地の気候の変化に伴い上昇する川の水位に対応するための機能と構造を持っています。テムズ河のほとり、ウェイブリッジという街に位置し、ここは川の景観が美しい田園風景が広がるエリア。でも、川の水位が上昇する季節になると、普通の建て方の家では川の水に呑まれてしまいます。
そこで設計されたのがこの家。地上約2.3mに基礎を上げ、そこに小さくてお洒落な建物を置く。南側に面した川の大らかな景観を自分のものとする大きなガラス製の窓。舟からアクセスすることも考慮された大きな階段アプローチ。それらのすべてが、機能面だけではなく、住まいの外観をとても美しく演出しています。
また、巧みに外光を取り入れるパティオや、明るくモダンなインテリアもこの家の大きな魅力です。川と共存し、愛してやまない自然の景観と共に暮らす生活。そんなライフスタイルを実現したスモールハウスです。