まるで彫刻作品のような、美しい停留所「New Images Austria’s Bus Stops」
日本に住む私たちが、バスの停留所をイメージするとしたら、道路や歩道にちょこんと立てられている小さな標識のようなもの。それに特に創造性を感じたり、見ているだけで好奇心をそそられるものなんてまずありません。ところが、ここにご紹介する、まるでオブジェのような建築物は、どれもがバスの停留所なのです。
これらはオーストリアの小さな村で開催された建築家のためのあるコンベンションのための作品。地元の建築家と世界から集まった建築家のコラボレーションによって、見事な“停留所”が作り上げられたのです。
ほぼ全面にガラスを使い、透明感のある空間を生み出す作品。木の柱と梁による連続性のある設計デザインが好奇心を掻き立てる作品。ちょっとしたキオスクのような佇まいのお洒落な住空間を持った作品。板材を積み重ねていくことで、まるで彫刻作品を彷彿とさせるような作品。など様々な作品が集まりました。
オーストリアと世界中の建築家が、停留所をモチーフとしてそのクリエイティビティを思う存分に発揮する。こんなに楽しい停留所があったら、バスが時間通りに来なくても、きっといらいらなんてしないでしょう。その町や村の表情までを一身にして変えてしまう力がデザインにはある。そんなことを証明するような作例かもしれません。