都市ノマドのための変身するモバイルハウスが一堂に会した「TRUCK-A-TECTURE」
自分の家から遠く離れ、さまざまな国を巡っていると、「誰にも気兼ねせず、自分の家でのんびりと足を放り出して寛ぎたい…」という思いに駆られる。カタツムリのように家を背中に背負って移動できたらいいだろうなぁ、と。
そんなノマドたちの思いに応えるようなカタツムリの家ならぬ、モバイルハウスが一堂に会した展示会が米国のネブラスカ州のオマハで開催された。2014年6月27日から8月23日の約2か月間、NPOのカルチャーグループKANEKOが主催した展示会「TRUCK-A-TECTURE」だ。
昨今、需要の高まってきているモバイルリビングに応える設計の追求がコンセプト。そこに共鳴して、出展したのが、min | dayや、office of mobile design、などのアメリカを拠点に活躍しているデザインスタジオだ。
今回は、その展示会の模様を少し紹介しよう。展示されたのは、どれもトランスフォーマーのように変身するモバイルハウスばかりだ。長旅の最中、停留した地でさまざまな機械的技術を用いて居住部分を拡げて使用する。
最初に紹介するのは、オマハとサンフランシスコを拠点に活躍するmin | dayが出展した、モンゴルのゲルを彷彿させるドーム型の大型テント「pneumad」。通常は空気を抜いて小さくたたんで、車の後ろに取りつけたカートに収納。カートに取り付けてある自動空気入れで、膨らませて使用できる。コンパクトなので車のサイズは選ばない。六角形を組み合わせてできたテントは、反面が乳白色と白、もう反面が透明と白色と色分けされており、設置する場所に応じて透明な窓から光が差し込むようになっている。
ジェニファー・シーガルが考案したテイラー・ダントラックの背面に居住部分を統合させるアイデアを元に作られたoffice of mobile designの「aero-mobile」。トラックの背面に取り付けられたハサミ型のリフトシステムで居住部分が上に持ちあがるようになっている。両サイドはメタルで覆われ、前後は蛇腹のテント生地を拡げて使う。天井は透明のアクリルでできており、明り取りになっている。内蔵されたハシゴをつかって居住部分に登る仕組みだ。
残念ながら、全てをここで紹介することはできないが、どれもワクワクするデザインだ。少し涼しくなってきた秋の日にこんな車で旅に出るのも楽しそうだ。
Via:
http://www.designboom.com/
http://thekaneko.org/
http://popupcity.net/
http://www.taylor-dunn.com/