究極の再利用、サイロの家「 A Twist on the Hunt Cabin」

アメリカ中西部のミズーリ州。レーアンとジョシュの兄弟は、ここに広さ300エーカー(東京ドーム26個分!)の土地を所有しています。彼らは週末にこの地を訪れ、豊かな自然を堪能して休日を過ごしてきました。羨ましすぎる環境ですが、1つだけ困ったことがありました。それは滞在する間、寝泊まりできる場所が無いということ。所有地にあるのは今ではもう使われていない、ぼろぼろになってしまった小屋ばかりでした。

「せっかく小屋がいくつもあるのだから、新しく家を建てるのではなく再利用をしよう」と考えた兄弟は、建築家である友人の Kyle Davisに助けを借りて、なんと「サイロ」を小さな住まいにつくりかえてしまったのです。

サイロ2
サイロ5
サイロとは、牧場などに建っている円筒形の、家畜の飼料を保管する建物のこと。窓など無く、暗いし狭いし、とても人間が住めるようなものには思えません。しかしこのサイロは、2週間足らずで快適な住まいに生まれ変わりました。使用した材料は所有地内の別の古い小屋から集めてきたので、経費もそれほどかかっていません。

サイロ7
地階の壁を大きく切り開きガラスをはめ込んで窓にしたら、薄暗いサイロの中とは思えないほど開放的なリビングルームになりました。螺旋階段を昇った先はベッドルーム。トイレもシャワールームもキッチンもあるし、電気も通っていてエアコンも使えます。ただしテレビやインターネットはありません。この家にいて退屈したら? 「そんなときは本を読むか、散歩をすればいいのさ」とレーアンは言います。

サイロ8
環境は壊さない。使えるものは何度も直して使えばいい。先祖から受け継いだこの豊かな土地で、50年後も孫達が心豊かにここでの時間が過ごせますように。そんな願いがこの一風変わった家に込められています。

via:http://gardenandgun.com/