地上5mなのにはしご要らず!? 歩いて入れる「House Quebrada」
窓の外を見ると、木々の葉がたくさん。「あれ、ここはツリーハウス?」いえいえツリーハウスではありません。でも、地上からの高さは5m。この家は支柱の上に建てられています。「はしごは無いの?」いいえ、歩いてお家に入れます。そのからくりとは一体なんなのでしょう?
House Quebradaは、チリ・サンティアゴの建築グループ「UNarquitectura」によって2013年に建てられました。この家はチリ・サンティアゴの森の中に、ひっそりと隠れています。外観は黒く、闇夜に紛れ込みます。なにか獲物をねらっているのでしょうか。内装は反対に真っ白で、外観とのコントラストが美しさを際立たせます。
地上5mにあるにも関わらず歩いて入れるこのお家。からくりは土地の傾斜を利用していることにあります。低いところにピロティ形式でお家を建て、高いところから低いところに向けて橋をかけています。
橋を歩いてお家につく頃には、地面は5mも下のところにあるというからくりです。登るのではなく、地面が下がっていく。発想の転換が素晴らしいですね。これなら足腰が強くない方でも、木の上からの景観を楽しめます。
「橋をかければはしごは要らない」なんて発想は、すぐには出てこないかもしれません。出てくるまで「考え抜く」姿勢が大切ですね。考え抜いた先に、斬新なものが待っているのでしょう。